245.△(三角)の月




安全地帯の活動再開を控えた’01年にリリースされたアルバム"スペード♠︎"に収録されたスローブルースの影響が垣間見ることができるブルースロック。



オリジナルバージョン同様に、重すぎるブルースを強調しすぎるのではなく、かといって軽く流すような感じでもなく、程よくバランスの取れた、腰にくるような感覚が印象に残るライブバージョンに仕上がっている。



こういった感覚のバランス良い演奏を聴くと、このツアーのラインナップがいかに玉置さんと呼吸を合わせてステージを構築していたかという事が分かるアンサンブルが聴きどころの一つだと思います。



その後、'23年には原治武さんのドラム、中北裕子さんといった個性的なリズム隊を軸に編成された故郷BANDで、また'07年と違うサウンドでオーディエンスを喜ばせている”△(三角)の月"



今後もどのように進化していくのか、楽しみの尽きないナンバーだとも思う。



資料1."△(三角)の月"は安全地帯のドラマー 田中裕二さんのバスドラムと共に全国で開催された'23年のツアーでも第二部のオープニングナンバーとして演奏されました。





75.ふたりで踊ろう



安全地帯として通算5枚目、アナログ盤では異例の三枚組オリジナルアルバムとしてリリースされた"安全地帯V"に収録されたモダンなホーンが印象的なシティポップナンバー。



'07年のツアーでは、日本のジャズシーンで活躍されたサポートメンバーが多く在籍していた影響からか、シティポップというより、フュージョン系のサウンドに再構築されていて、アダルトな雰囲気のサウンドになっていて、オリジナルバージョンとはまた違う魅力を感じさせられるサウンドも印象に残りました。



その中でも’87年の安全地帯のツアーなどでもサポートメンバーとして参加されていた佐野聡さんの、その時の状況に応じて、時にはゴージャスに、時には濃厚で密度の濃いホーンに目が行きました。



サウンドは時代時代によって、変化する、進化するという点に注目して聴いてみたいライブバージョンだとも思います。



資料2.ゴージャスな衣装、ゴージャスなサウンドだった’87年の"安全地帯V"ツアーより。




38.悲しみにさよなら



'85年のリリースから、オリコン年間チャート上位、テレビのランキング番組での年間チャート1位に輝くなど安全地帯、玉置さんの代表曲の一つとして幅広い層の方々から支持されている事から、さまざまなライブバージョン、また他のアーティストのカバー曲など存在する"悲しみにさよなら"ですが、’07年のライブバージョンは、オリジナルバージョンに忠実な演奏に徹しながら、玉置さんのライブ全体に感じられる丁寧に歌い切るという点を重点にしたボーカルパフォーマンスの影響からか、他のライブバージョンとはやや違う作品の景色を感じられる。



玉置さんのボーカルがややセーブ気味といった影響からか、その分、矢萩さんを主体にしたコーラスワークの存在がクローズアップされていて、安全地帯から常に共に歩んできた矢萩さんの、ほかのサポートメンバーとは違う安全地帯のメンバーという"オーラ"をコーラスワークを通して感じ取る事が出来るライブバージョンとも言えるかと思います。





305.からっぽの空




ツアー開催前にリリースされたアルバム"惑星"のオープニングを飾ったポジティブな歌詞とメロディーが印象に残るミディアムナンバー。



軽井沢での音楽制作を通過した玉置さんだからこそ感じ取る事ができる広大でスケールの大きさを感じさせられるサウンドもたまらない楽曲だとも思います。



ライブバージョンそのものはオリジナルバージョンとあまり遜色ないサウンドにて展開されているが、前曲"悲しみにさよなら"からの流れの中で聴いていると、曲そのものの魅力である広大さか、ややタメの効いたリズムと共に、無限大に広がっていくような感覚のサウンドに仕上げられているように感じさせられる。



バンドが一帯となって曲の持つ雰囲気をうまく演出しているアンサンブルなど、聴いていてアルバム"惑星"は改めてバンドサウンドにこだわって制作されたアルバムだとも感じとれる辺りも含めてじっくりと向き合ってみたいライブバージョンだとも思う。



資料3.バンドサウンドにこだわって制作されたアルバム。アルバム"惑星"はライブアルバムも含めて、バンドとしての一帯感ある音に焦点をあて聴いてみたいアルバムだと思う。




302.惑星




アルバム"惑星"のリリース前に、先行シングル、今でいうリード曲としてリリースされた、内省的なギターサウンド、リリックが印象的なアダルトな雰囲気のロックナンバー。



オリジナルバージョンを忠実に再現した演奏だか、こうして改めて聴いてみると、緊張感あるギターのカッテングからのオープニング、そこから徐々に盛り上げていき、サビでクライマックスも迎える展開は全く無駄がなく、スマートなロックという一面も伺える辺りは、玉置さんのメロディーメイカーとしての幅広さを実感させられる。



’24年にリリースされたライブアルバムには、奥深いギターのフレーズなども全面にした’07年のライブとはひと味違う表情を構築していて、それらのライブバージョンと聴き比べてみて楽しむというのも楽曲の違う一面を感じ取る事ができ、良いかと思います。



https://youtu.be/Dk6nKoJqNcQ?si=5fyP060FdH6cJgQg

資料4.'22年ライブでの"惑星"のパフォーマンスはYouTubeでの公式チャンネルでも公開されています。




293.Lion



'06にリリースされたアルバム"PRESENT"の先行シングルとして発表された、'90〜'00年代に世界的にヒットしたカントリーミュージックを土台にした放牧的なサウンドがたまらないミディアムナンバー。



オープニングでの正確さと丁寧さを追求し尽くしたドラム 渡嘉敷さんの刻むリズムから徐々に盛り上げていきながら、パーツを組み合わせていくように立体的にサウンドを作り上げ、玉置さんの懐の広さを感じさせられるボーカルを引き出しダイナミックに展開に持っていく辺りは、何度聴いてもたまらない。



その後のライブでも演奏される機会がある"Lion"ですが、曲の持つ立体感、力強さなど聴いていてライブ映えするナンバーだと改めて実感させられる。


名曲"田園"を筆頭に聴いて、無理なく自然体の中で、気持ちを鼓舞するようなタイプがたくさんある玉置さんの楽曲ですが、この"Lion"もそういった気持ちを鼓舞するナンバーとして向き合いたいライブバージョンだとも思います。


https://open.spotify.com/album/32OLBkxTlvJqYTrhov8n4v?si=ex_MXPK4RmWBfFMV08kwKQ

資料5.2月にリリースされたライブアルバムでも演奏された"Lion"。Spotifyではパソコン、タブレットなどではフリープランでもアルバムとして聴く事ができる。ぜひ一度お試し頂けたら嬉しいです。



今回も3年続けてのライブアルバムという事もあり、できるだけ読みたくなるような投稿をしようと切磋琢磨しましたが、なかなかうまくはいかず、いつも通りの投稿になりましたが、またまた長いブログになりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました😭



次回は少し原曲とは違うアプローチの"じれったい"をはじめ、ライブの終盤、クライマックスをまとめて投稿させて頂こうと考えております。



またお時間ありましたら、目を通して頂けると嬉しいです😃



引き続きよろしくお願いします🙇



https://open.spotify.com/album/0CgsOC5YbphPDGIZbyhuyo?si=vJsMj0f2Tq-BohNvXuXpOg