316.〜Opening〜



'10年代に入ってからのライブでもそうですが、玉置さんのライブのオープニングSEは、地味だけど力強い中の静けさ、穏やかさを全面にしたインスト曲が採用される事が多々見受けられますが、"07年のツアーも、その方程式にそったような静寂さの中の力強さを感じさせるインストナンバーで幕開け。



聴いていて音だけでもワクワクさせられる高揚感があふれるオープニングだと思います。




資料1.じっくりとジワジワと高揚感をあげながら、MAXの状態から曲を展開する玉置さんのライブのオープニングはいつもワクワクさせられる。





308.Barbarian Dance



ライブのオープニング曲って、よく見る光景として、代表曲や、このツアーが開催された’00年代のライブならツアータイトルになっているアルバムの一曲目がそのままオープニングナンバーというパターンが主流だったように思います。



ただ玉置さん、安全地帯の場合は、'80年代から意外な曲をオープニングに持ってくる事が多かった影響からか、この"07 LINE "惑星"はその流れに沿って"Barbarian Dance"といった"予想外"のオープニングとなっています。



ツアー開催時、最新アルバムだった"惑星"に収録されているだけで先行シングルではない曲の"Barbarian Dance"でのオープニングですが、アグレッシブなギターに、やや中近東的な雰囲気で、心に食い込んでくるような細かいリズムが主体という事もあってか、聴いていくうちにジワジワと気持ちが高揚させられるという部分もあり、"予想外"ではなく、ある意味なるほどと感じられるオープニング曲だと思います。



聴いていてギターサウンドと玉置さんのボーカルを軸に、束になって迫ってくるような感覚のスリリングな演奏も外せないポイントかと思います。



またアルバム"惑星"という作品が、いかにバンドサウンドを全面にした作品だという辺りも感じ取りやすいナンバーだとも感じます。




資料1.予想外の選曲でのオープニングが多い玉置さんのライブ。そういった辺りも玉置さんの魅力的な部分の一つだと思います。




29.Lazy Daisy



'05年からほぼ固定されたメンバーで開催された玉置さんのコンサートツアー。そのツアーで一つの目玉となったのが、'80年代の安全地帯のナンバーを再演するというパフォーマンスだったと思います。



このツアーでも、"あのアルバムのこの曲が⁉️"っていう感じで記憶に残ってられる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?



この"Lazy Daisy"も'80年代のライブ以降では久しぶりにセットリストに加わり、懐かしく感じられた方も多くいらっしゃるかと思います。



今回のライブバージョンは、'80年代当時のよく目にしたデジタル的なサウンドアプローチではなく、余分なところを削ぎ落としたかのようなギターサウンドを軸にシャープな演奏で再構築されていて、オリジナルより生々しく臨場感溢れる辺りが聴きどころのバージョンに仕上がっているかと思います。



アルバム全体に漂う、やや疲れ果てたような感のある玉置さんのボーカルだが、このライブバージョンでの"Lazy Daisy"に関しては、シャープな演奏と巧くフィットしていて楽曲そのものを違う角度から感じながら聴いてみるには最適なバージョンという一面もあるバージョンだとも思います。



資料2.'85年のライブでは、煌びやかなデジタル的なサウンドで独特の存在感を醸し出していた"Lazy Daisy"




134.キ・ツ・イ



前回の'06 PRESENTツアーで演奏された、バンドサウンドを軸にした演奏を土台にしたサウンドが印象に残る玉置さんの"田園"とはまた一つ違う魅力の代表曲と言えるナンバー。


前回のツアーより、更に抑え気味にする事により、楽曲そのもののソウルフルな一面も感じさせられる玉置さんのボーカルが印象的。



歌い込む事によって、楽曲そのものが体内に染み込んできているように感じさせられる辺りは、曲を一層生々しくソウル系のライブのように味わい深い音にように感じさせられる。



バンドサウンドもややルーズさを強調する事により、よりオーディエンスに密接するかのようなサウンド構築も見逃せないポイントかと思います。




309.ピラニア




ツアー開催時に最新アルバムだった"惑星"に収録されている小気味良いテンポがたまらないややアップテンポなナンバー。



オリジナルバージョンより一段とドラムとパーカッションのリズムが全面に出て、独特のノリを構築されいるあたりが、ライブバージョンの聴きどころの一つと言えるかも知れませんね。


聴いていてなんとなくラテン的な情熱的なノリがたまらなくカッコイイ。



またグイグイと曲の世界観に引きづり込まれていくような感覚の玉置さんの艶やかさのあるボーカルもたまらない。



全体的にオリジナルバージョンより煌びやかさを増したバージョンと捉えて聴いてみたい一曲だと思います。





73.Miss Miss Kiss



オリジナルバージョンは'86年12月にリリースされ、アナログ盤3枚組という超大作"安全地帯V"に収録されている大胆なホーンの導入による煌びやかさ、艶やかさを感じさせられる安全地帯独特のサウンドが印象的なロックナンバー。



オリジナルバージョンより、やや控えめなアレンジで'50年代辺りの古いジャズのライブレコーディングのような雰囲気が漂ってくる辺りを聴いていると、煌びやかな一面しか感じる事が出来なかったオリジナルバージョンから、楽曲そのものがあらゆる要素を詰め込んだナンバーだったという事を感じさせられる。



またライブバージョンでも、オリジナルバージョンで感じさせられたややドライで濃密なギタープレイが、進化しつつちゃっかりと継承されているようなプレイが堪能でき、ライブとは、楽曲が進化していくモノという一面があり、そこが面白いと改めて実感させられる。



オリジナルバージョンと比較しながら、聴いて楽しんで頂きたいナンバーですが、’24年2月の時点で、音楽の視聴スタイルの基本になっているサブスクで'86年の作品のみ、未だに未配信の為、なかなか身近に楽しみにくい環境になっていて、一刻も早く視聴スタイルに合わせ楽しめる環境の構築を期待したいところです。



資料3.超大作アルバム"安全地帯V"をはじめ'86年にリリースされた安全地帯のアルバムは未配信、ほぼ絶盤に近い形でのリリースとなっている、一刻も早く身近に聴ける環境になってほしいものです。



287.UNISON




'90年代の女性ロッカーや、アメリカ南部で’70年代にBluesを下地にしたサウンドで一世を風靡したサザンロックのような力強いサウンドが印象的なナンバー。



オリジナルバージョンは、このライブアルバムでもガッチリまとまった演奏を聴かせてくれたラインナップ誕生のキッカケにもなった佳作"今日というこの日を生きていこう"に収録されています。



オリジナルバージョンのような心地よいコーラスワークは影を潜めている代わりに、ギターを軸としたバンドサウンドはややルーズなように感じさせながらも、締めるところはきちんと締めて、ライブならではのダイナミックにサウンドを展開している辺りが聴く際のポイントではないかと思います。



特にオープニングからギターを絡めてジワジワと盛り上げていく辺りや、サビで一気に開放感を感じさせるダイナミックなサウンドを展開する辺りは、オリジナルバージョンより聴きごたえのあるところではないでしょうか?


前半から中盤へ、ステージに強弱をつけて、オーディエンスを惹きつけるという点においては、これ以上ないドンピシャナンバーと言えるかも知れませんね。



資料4.ライブバージョン"UNISON"は、ギターサウンドを軸にダイナミックな演奏を展開。オリジナルバージョンとは違う魅力を感じさせられる。





今回も目を通して頂きありがとうございました😊


次回はアルバム1枚目の後半の楽曲を振り返ってみたいと思います。


またお時間あれば読んでいただけると嬉しいです😃


引き続きよろしくおねがいします🙇



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