TLA4. KOJI TAMAKI '07 LIVE ⭐︎惑星⭐︎ ①

収録曲: 1.〜Opening〜 /2.Barbarian Dance /3.Lazy Daisy /4.キ・ツ・イ /5.ピラニア /6.Miss Miss Kiss /7.UNISON /8.この星はみんなの星 /9.STAR /10.だんだんとわかるさ /11.メロディー /12.ワインレッドの心 /13.我が愛しのフラッグ /14.MR.LONELY /15.△（三角）の月 /16.ふたりで踊ろう /17.悲しみにさよなら /18.からっぽの心で /19.惑星 /20.Lion /21.なんか変だ /22.眠れない隣人 /23.じれったい/24.夏の終りのハーモニー /25.田園 /26.元気な町 /27.〜Ending〜

【アルバム解説】

ツアーの翌年’08年3月26日にリリースされた、玉置さんとして4枚目のライブアルバム。

リリース時に長期療養の為、活動停止を発表した後にリリースされた事や、映像作品のみのリリース、CD＋DVDセットとしてのリリースありと、さまざまなタイプでリリースされた点なども影響してか、オリコンチャートでは最高154位に止まっています。

資料1.（上）DVD＋CD仕様（下）DVDのみ仕様と、さまざまなタイプでリリースされました。

このライブアルバムに収録されているツアーの特徴として、当時NHK BSで放送された際に、ツアータイトルが"惑星"という事から星にちなんだ楽曲を多く演奏していると解説されてましたが、それ以外の特徴として、安全地帯が1番多忙な時期の'80年代にリリースされたアルバムのあまり演奏される機会がなかった楽曲なども多く演奏している辺りも見逃せないポイントかと思います。

ライブのところどころで確認できる玉置さんのシャウトや、ただ数が多いのではなく会場の空気感を巧みに加えながら、このライブならではのグルーブ感を出しているサウンドメイクなど、ライブアルバム独特の特徴、雰囲気、空気感をうまくまとめてあるライブアルバムと感じながら楽しんで頂ける作品。

特にホーンで'88年の安全地帯のツアー以来、久しぶりにサポートメンバーとして加わった佐野聡さんの特徴を発揮したかのような捉え方が出来るアルバム"安全地帯V"からの曲が演奏されている辺りは、なりを潜めていた感のあった"妖艶さ"を蘇生させたように感じさせられる。

ここを通過したからこそ、'10年以降の"完全復活"に繋がっていったように思います。

資料2.'07年の惑星ツアー以降、節目節目にライブでサポートメンバーとして参加されている佐野聡さん。玉置さん、ファンの方々から絶大な信頼を受けているアーティストと言えるのではないでしょうか。

セットリストを参照して頂けるとお分かり頂けるかと思いますが、’05年がバンドのサウンドのダイナミックさを、'06年はバンドのアグレッシブな一面を、そして’07年はキャリアを統括し集大成的な一面を主体にしながら、3年続けてリリースされて来たライブアルバムですが、このツアーまでがアルバムをリリースして、その作品からの楽曲を主にしながら、過去作を演奏するというスタイルとしては、大まかに振り返ってみると最後のツアーだったという点。最後の"元気な町"では、長期療養前の最後のパフォーマンスという事もあり、音源だけでも玉置さんのまさに"一曲入魂"といった感のあるパフォーマンスにと、一つの時代の終焉を捉えたドキュメント的な作品といった一面もある作品だとも思う。

'10年代中盤以降のライブでは、ほとんどアルバムリリースをしてツアーを展開する活動ではなく、楽曲そのものをアップデートしながら、さまざまな新しい着眼点を設けツアーを展開し続ける玉置さん。

その転換期になったライブアルバムといった見方も出来る見逃す事の出来ないライブアルバムの一つだとも思います。