276.愛されたいだけさ



’05年1月に玉置さんの19枚目のシングル曲としてリリース。オリコンチャートではノンタイアップにも関わらず最高35位を記録しています。


情感豊かな表現力と重厚なサウンドが印象的な、どことなく危険な香りが漂う大人のロックナンバー。


やや'80年代の第二次ブリティシュ・インヴェイジョンの影響を感じさせるサウンドも印象に残るナンバー。



資料1.シングル盤"愛されたいだけさ"は初回限定特典として、ポストカード型ミニカレンダーが挿入されリリースされました。




安全地帯再始動時にリリースされたアルバム"安全地帯IX"以来、作詞は松井五郎さんが担当して話題になりました。ちなみに玉置さんのソロ作品では'89年リリースのシングル"行かないで"以来、16年振りの作品になりました。


また再び松井五郎さんが作詞を担当する経緯について、安全地帯の作品に関しては"一つの節目が終わった"と感じた為、アルバム"安全地帯IX"を最後に離れたが、玉置さんのソロ活動に関して、安全地帯の活動から独立したものと判断したものによるとコメントされています。


また安全地帯での制作時には、松井五郎さんは玉置さんと直接歌詞に関して話し合う事がなく、プロデューサーではあった多賀英典さん、星勝さん、金子章平さんと歌詞に関する世界観を構築していきながら創作していったと振り返った上で、玉置さんは安全地帯の作品に関してはほとんど意見を述べる事はなかったという事と、安全地帯の作品と玉置さんのソロ作品の違いは、玉置さんと松井五郎さんが直接話しをして煮詰めていきながら制作するようになった点と語られています。


どこにでもありそうなタイトルに、目新しい部分は少ないナンバーと捉えられがちな作品ですが、上記に評した経緯などを念頭にいれながら、作品の変化していく辺りも考察しながら聴いてみたい一曲だと思います。





277.名前のない空を見上げて



カップリング曲として収録されたのは、玉置さんとして初めてのセルフカバーナンバー。MISIAさんに提供をし、NHK連続ドラマ『天花』の主題歌としても有名な透明感を感じるバラードナンバー。


作曲は玉置さんで、作詞はMISIAさん。楽曲には"名前のない空を見上げても、心に花を咲かせて行けたら"という願いも込められているとのエピソードもあります。


この時期、MISIAさんは、玉置さん以外にCHARAさん、久保田利伸さん、藤井フミヤさんなど多彩なメンバーから楽曲を提供されていて、MISIAさん自身にとって大きな展開期だったように感じますが、次のステップとしてこのナンバーを選択された事により、一層シンガーとしてグレードアップされたようにも感じます。



資料2.豪華なメンバーが楽曲提供したMISIAさんの"Singer For Singer"の裏ジャケット。玉置さんの名前も確認することができる。




ちなみにMISIAさんのオリジナルバージョンには玉置さんがコーラスとして参加されているのに対し、玉置さんのセルフカバーにはMISIAさんがコーラス参加されています。


そのあたりを注意深く聴いてみるのも良いかと思います。


最後にこの"名前のない空を見上げて"はリリース後の’07年に大貫妙子さんもアルバム"Voice Colors-あなたといた頃に』でカバーされています。


そちらのカバーも含めて三者三様の"名前のない空を見上げて"を楽しんでみるのもありかと思います。


今回も目を通して頂きありがとうございます😊


次回からは数回に渡りアルバム"今日という一日を生きていこう"を振り返っていきたいと思います。


またお時間ある時にでも読んで頂けると嬉しいです☺️


引き続きよろしくお願いします🙇‍♀️


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