収録曲: 1.萌黄色のスナップ /2.真夜中すぎの恋 /3.あなたに /4.マスカレード /5.悲しみにさよなら/6.銀色のピストル /7.Juliet /8.月に濡れたふたり/9.Too Late Too Late /10.あの夏を追いかけて /11.情熱 /12.いつも君のそばに /13.朝の陽射しに君がいて /14.あの頃へ /15.ひとりぼっちのエール



【アルバム解説】


'93年8月、長年在籍したキティレコードから、新たにソニーレコードに移籍が発表された時期に合わせてリリースされた、安全地帯として5年振りのベストアルバム。


オリコンチャートで最高10位を記録しています。


前ベストアルバムにも収録されていた『悲しみにさよなら』は、リリース時にビールのコマーシャルに使用されたという経緯があるためか、再度収録されています。



資料1.リリース時、コマーシャルに使用された事もあってか、"『悲しみにさよなら』収録"のステッカー付きでリリースされました。



前ベストアルバムが、ヒット曲をコンパクトにまとめ上げた"グレイテスト・ヒッツ"アルバムだったのに対して、今回のベストアルバムは、前ベストアルバムの収録から漏れたシングル曲をメインにアルバムの曲も収録。


振り返ってみれば、'90年代前半、音楽シーンを見渡すと、徳永英明さんはグレイテスト・ヒッツ、井上陽水さん、渡辺美里さんはリメイクベスト、氷室京介さんはリミックスベスト、ストリートスライダーズはレアトラックベスト、サザンオールスターズや長渕剛さんは今でいうオールタイムベストと、ベストアルバムの種類が急速に拡大していった時期だったと思います。


『安全地帯BEST II〜ひとりぼっちのエール』そんな情勢の中、いいとこ取り的にまとめ上げられた作品。




資料2.白を基調とした、CDレーベル、裏ジャケット。



せっかくアーティスト公認でベストアルバムをリリースするのだから、他のアーティストのように、"グレイテスト・ヒッツ"や"レアトラックス"などテーマを絞ってリリースされた方がしっくりしたのではないかと感じます。


"マスカレード"や"月に濡れたふたり"もシングルバージョンではなく、アルバムバージョンが収録されていたりと、あまり統一感を感じるのが難しいアルバムですが、デビュー曲"萌黄色のスナップ"や"あの頃へ"、そしてアルバムのタイトルにもなっている"ひとりぼっちのエール"などアルバム未収録のシングル曲が収録されていた為か、アルバム主体で安全地帯を聴くのには、長い間外せない

一枚でしたが、'17年リリースのシングル曲を全てコンプリートされた"ALL TIME BEST"の登場によりその役目を終えた感もある本作品。


リリース時の"雰囲気"を楽しむなど、各々の目的を持って作品に向き合ってみれば、本作の魅力を感じられるかも知れませんね。


その後、幾度か再始動や再評価の際に、さまざまな形のレコード会社主導のベストアルバム、BOXセットがリリースされました。


レアアイテムもあり、一部のコレクターの間で話題を呼びました。


さまざまな形に拡大していったベストアルバム、それぞれの用途に合った作品をチョイスして、聴きこんで楽しむのが一番ベストかなと思います。






資料3.'96年、"田園"で再評価が高まってきた時期にリリースされたBOXセット"メモリアルコレクション"






資料4.'10年、"蒼いバラ"リリースで再始動、"完全復活"とした時期にリリースされたBOXセット"安全地帯1982-1993"。


次回は、玉置さん7枚目のシングル『元気な町』を振り返ってみたいと思います。


またお時間あれば読んで頂けると嬉しいです😃


よろしくお願いします🤲