1.萌黄色のスナップ


1982年2月にリリースされた安全地帯の記念すべきデビュー曲



山をどんどんと大地を駆け登るような、力強さを感じるリズムから、玉置さんの囁くような歌声が、デビュー曲らしく新鮮に響き渡るナンバー。


中盤のキーボードとギターが絶妙に絡む展開は何度聴いてもカッコ良く、安全地帯独特の間を感じられます。


改めて聴いてみると、予想以上に、キーボードが活躍していたりして、どちらかというと、70年代のウエストコーストの土の匂いを感じる作品と固定観念を持ち聴いていると違うどこか小洒落た部分も感じられ、聴くたびに新たな発見があります。


デビュー曲にして、安全地帯が既にある程度、完成された状態からスタートしていたという事をこの曲を聴いて頂けたら感じられるのでは。


ライブでは、85年の野外ライブ『ONE NIGHT THEATER』では演奏されましたが、近年は演奏されていませんでした。


このままライブで聴けないレアナンバーになってしまうのか?と思ってましたが、デビュー40周年に東京ガーデンシアターで開催されたライブで久しぶりに演奏され、オーディエンスを驚かせました。


オリジナルバージョンはデビュー前後メンバーだった大平市治さんが、'85年の『ONE NIGHT THEATER』のライブバージョンでは田中裕二さんが、40周年ライブではサポートメンバーの原治武さん、ホセコロンさんのドラムで、それぞれの個性と安全地帯の歴史の重みを感じさせられる一曲だとも思います。


いまの玉置さんの歌声、安全地帯の演奏で聴いてみながら、安全地帯のたどってきた道のりを振り返ってまた違う曲の表情を感じながら聴き込みたいナンバーだとも思います。


資料1  デビュー前後の安全地帯(デビュー曲はドラムは大平市治さんが参加している)




2.一度だけ


カップリング曲として、安全地帯が用意した作品は、当時、流行った「ルビーの指輪」のようなギターのカッテングが印象に残る楽曲。


単調でわかりやすいメロディの為、一本調子になってもおかしくない楽曲ですが、安全地帯独特の曲に強弱を感じさせる"ノリ"があり、聴いていて飽きない作品に仕上げられています。


デビュー間もないバンドが、20代前半のメンバーが主なバンドが、演奏するには妙に大人びた演奏が印象に残る楽曲。


どこか都会的なイメージを聴いていて沸いてくるあたりが魅力なナンバー


既に安全地帯が、20代前半で、デビュー前から、成熟していたグループだったんだと、改めて認識させられました。


カップリング(B面)にして、アルバム未収録のまま埋もれていくには、もったいないと感じる楽曲です。


是非、安全地帯の初期から、ある程度、完成された演奏をたのしんで頂ければ思います。



資料2.デビュー前後の玉置さん。テレビにも出演。まだ洗練されてない姿が印象的。


ブログを再投稿する辺り、当時のシングル盤のような感覚が感じられるかと思い、2曲を一つの作品として見つめ直し聴いてみたのですが、デビューシングルにして、陽水さんのバックバンドとしてリリース前の2年、ライブなどで多くの場数をふんできただけあってか、安全地帯のメンバー各々の持つ洗練された個性を感じさせられる作品だったという事を改めて実感させられました。


安全地帯のデビュー直後からほぼ完成されていたグループだったといった一面も感じ取れる作品ともいえるかと思います。



https://open.spotify.com/track/3ZrArw1ynwkkbZmJ4rfh54?si=WwnWo9VGSiyyq3f3xn5FEA



https://open.spotify.com/track/3IobohNjScmxMf54gCJlwv?si=rwRTVStmQrKzbKeDtIWacw