さて、お風呂に入れようか、と思って
いた時間帯。
娘の右手が
「パッ」と開いた。
娘は片側巨脳症で、左脳に特に
構造異常がある為か、右手は
肘を曲げて「グー」にして
いる事が多い。
「あれ?」と思った。
よく見ていると、両手を7~8秒ほどの
間隔でパッと開いている。
頭も同時に傾く。
「点頭てんかん」
かもしれない…!!!!!
スッと自分の頭から血の気
が引いた気がした。
1歳未満に発症する事が多いという
この悪性のてんかん。
発達が後退していくという、
とても恐ろしいてんかんだ。
どうしよう、
どうしよう、
どうしよう…!
とにかく、動画を撮らないと・・・!
娘の目には涙が溜まっている。
動画を撮りながら
頭の中がぐるぐる。
夫が戻ってきたので、動画を見せる。
夫「とりあえず、今やる事は
娘をお風呂に入れて早く
眠ること。
明日、主治医に電話して
動画を見てもらおう」
*****
翌日
大学病院の主治医は
他病院勤務日の為、そちらの
病院まで行って動画を見てもらうことに
した。
主治医「先週撮った脳波では、
点頭てんかんのような
脳波では無かったんだけど
ね。
もう一度、脳波撮って
みる?」
そう言って、主治医はその場で
大学病院に電話を掛け、予約を
取ってくれた。
5日後に脳波決定。
もし眠れなくて撮れなかった場合は、
そのまま入院してなるべく早く撮る
という事になった。
主「これが点頭てんかん
だった場合、
薬はフェノバールか
デパケン、もしくは
ビガバトリンなの
だけど…」
私「ビガバトリンに
しましょう」
結節性硬化症に伴う点頭てんかん
(ウエスト症候群)にビガバトリン
は有効な薬だという事は
知っていた。
※ただ、視野狭窄などの副作用あり
フェノバールもデパケンも既に
内服している。
主治医「ビガバトリンは
(ウチの)大学病院では
取り扱いができないので
隣県の小児医療センター
か都内の大学病院の本院に
入院になります」
お世話になっている大学病院では、
ビガバトリンは取り扱えない事は
既に承知していた。
私「もしこれが点頭てん
かんだった場合、
ビガバトリンを試して
効かなかったら、
『何ヶ月後』に効かないと
判断されるのですか?」
主「1ヶ月位で判ります」
私「最悪の場合、
ビガバトリン→ACTH→手術
となるのですか?」
※ACTH:副腎皮質刺激ホルモンを(2週間は毎日)
筋肉注射する。脳 の 縮少など副作用もあると
言われている。
主「はい。ACTHは(ウチの)
大学病院でもできます。
手術は国立精神・神経
医療研究センターに
お願いした事はあります。
でもまだその段階ではない
と思います。」
いずれは静岡てんかん・神経
医療センターか国立精神・
神経医療研究センターに
お世話になるだろうと考えていた。
まだ、その段階ではないとはいえ、
まさかこんなに早く、
現実味をおびてくる
とは…
もし今回の脳波で、悪い脳波が
出ていなくても、
この機会にロング脳波の撮れる
病院に入院してみるべきなの
かもしれない。