胆嚢粘液嚢腫 | さちたま通信♪ ~美濃柴犬 幸と三郎~

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美濃柴犬のさち母さんと、息子の三郎
&たま~にさちたま家の日常
わんこネタ多し~!!
(・・・いや、ほとんどです^^) 

 
ずいぶんと間が空いてしまいました。
 
4月に三郎に異変が起こったことを記録しておこうと思います。
 
 
----- 長文となります ーーーーー
 
 
 
タイトルにある『胆嚢粘液嚢腫』が見つかりました。
 
私は知らなかった病気ですが、
いつもお世話になっている動物病院でこんな説明を受けました。
 
 
 
【胆嚢粘液嚢腫とは】
胆嚢という消化液(胆汁)を貯めておく袋にゼリーのようなものが溜まってしまう病気です。
中年齢~高年齢の犬に発生することが多く、胆嚢が破裂してしまうこともある危険な病気です。
 
 
【症状】
食欲がなくなったり、元気がなくなったりするほか、
吐き気やお腹の痛みを起こすこともあります。
体が黄色くなってしまう黄疸症状が出ることもあります。
胆嚢から中の消化液が漏れてしまったり、
胆嚢から胆汁が通っていく管(胆管)が詰まったりすることで
これらの症状が急に出てきてしまうこともあります。
 
 
【治療】
完全に病気を治す治療法として、胆嚢を取ってしまう手術があります。
ただし、手術の前後や手術中に命を落としてしまう危険性もあります。
(犬の手術の中ではリスクはかなり高いそう)
薬で治療することもありますが、内科治療ではほとんど改善が見られることがなく
常に破裂する可能性もあり、タイミングを見て手術というのが一般的とのこと。
 
 
 

 

 

4月24日の朝、普段の様子と違うことを気にしながら散歩へ行きました。

 

散歩も自分から「もう帰る」と近道で帰宅し、

 

ご飯も食べずに寝そべって動きませんでした。

 

 

前日の夜までとっても元気で、おもちゃで遊んだりご飯も食べていました。

 

 

でも4月に入ってから、たまに吐き戻すことがあったり、

 

飲水量が少し増えていたことがあって、少し引っかかっていました。

 

 

 

そんなに気にはせずいたのですが、

 

おしっこが異様に濃かったことがありそこでもあれ??と思いつつ、

 

フィラリアの血液検査や狂犬病の注射の予定もあったので

 

そのときに先生に相談しようと軽く考えていたんです。

 

 

 

 
 
血液検査の結果がこれでした。
 
肝臓の数値のALTが 「正常値 10~50」のところ「1156」
 
ALPも 「正常値 10~30」のところ「732」
 
 
元気ないな・・・くらいに思っていたのですが、
 
 
検査結果で呼ばれると、採血や診察した先生でなく院長先生が待っていて
 
 
 
「病気が見つかりました。」
 
 
「本当は即入院させて全身管理したいですが、
 
三郎くんの性格を考えると入院は、ストレスから
 
病気をさらに悪化させてしまう可能性が高いのでだめでしょう。
 
毎日、病院へ通えますか?」
 
 
 
 
三郎の犬生初めてのエコー撮影で、お腹がドラえもんみたいになってる。
 
 
血液検査の結果も良くない数値なのですが、撮ったエコー画像の胆嚢が
 
「胆嚢粘液嚢腫」特有の見本のような状態になっていたのが診断の決め手でした。
 
健康な胆嚢は「真っ黒な袋」で映るのですが、
 
「キウイフルーツの断面」みたいな模様で白い部分が映るそうでした。
 
立派なキウイフルーツ断面。
 
 
 
すでに胆嚢は機能していなく、胆管も詰まっている可能性が高いとの診断で
 
炎症数値も高く、三郎は今まで見たことないくらい元気がない。
 
 
 
 
 
 
それから、毎日点滴に通いました。
 
点滴はサチのときも何度もしていますが、三郎の体のための点滴なのに見ていられない。
 
 
 
三郎は、点滴が体に入って、自分の体が変だな?と怖かったようで、
 
らくだのコブのようになった背中からどこへ薬がおりるのか
(打った場所で日によって異なりましたが)
 
前足や後ろ足に水がたまると、起き上がれなくなってしまい、
 
時間をかけて立ち上がっても歩けなくなったり。
 
 
お尻に水がたまるとお座りできず、ずっと立ちっぱなしで座れず寝そべることもできず。
 
片方のお腹にたまると、斜めに歩いてしまって怖がって動かなくなったり。
 
 
 
 
点滴で良くなってほしいのに、点滴に通うのが辛かったです。
 
 
 
 
点滴で少しずつ元気になり、少しずつご飯も食べられるようになってきて
 
ふらふらした足取りも少ししっかりしてきた頃の写真。
 
 
なんと、元々15.8kgだった三郎。
 
5日間で13.8kgまで減ってしまっていました。
 
 
 
ご飯を食べられるようになって、
 
点滴から歩けなくなったりすることを気にして下さっていた先生が
 
点滴の内容を内服に切り替えてみることに。
 
一日10個の薬を服用。
 
 
ご飯はとにかく「低脂肪」「高タンパク」とのことで
 
きっと美味しくないであろう「消化器サポート療法食」に。
 
 
 
 
ひたすら三郎のそばにいました。
 
娘もとても心配して、ちょうどコロナで休校中だったので
 
二人で謎の歌を歌って応援!
 
心を鬼にして、深刻にならず、楽しい雰囲気を作るようにしました。
 
 
「三郎~がんばれ~♪」
「三郎の細胞~がんばれ~♪」
「ありがとう~細胞~♪治っていくよ~♪みんながついてる大丈夫~♪」
 
歌いながら体をマッサージしたり、体をなでたり
 
三郎が心細くないようにいっしょにいました。
 
 
 
 
 
 
すると・・・・・
 
 
 
 
 


?わかりますか?

 

5月18日の血液検査の結果が右端なのですが・・・

 

ALT(正常値10~50)当初1156 →31

ALP(正常値20~175)当初732→130

 

すべて正常範囲内に!!

 

そして超音波エコーの撮影をしたところ・・・・

 

 

「キウイフルーツ断面」から「真っ黒な袋」に!

 

 

先生:「少し胆泥のようになったものが見えますが、薬でゼリー状のものは流れ出したようです。」

 

私:「それでは・・・手術というのは・・・・・」

 

先生:「全く必要ありません。胆嚢も機能しています」

 

 

やったーーーーーー!

すごい!!!

 

先生曰く、あのような状態から治ったのは症例がないほど(まだ完璧ではありませんが)

 

内科治療は状態を少しでも安定させて

 

手術できるタイミングをはかるためのものだったそうですが

 

なくなってしまったのは奇跡に近いとおっしゃっておられました。

 

 

院長先生は富山県の獣医師会の会長を務められる大ベテランの方ですが、

その先生も今まで、改善したのは見たことないと言っていいですと。

 

 

 

 

現在は念のため、薬の服用(1日2個)はしていますが元気になりました!

 

走って、ご飯もよく食べて、おもちゃで遊んで、いつもの三郎です。

 

 

 
 
 
何より、サチが三郎を守ってくれたように思えて仕方ありません。
 
不思議なことってあるんですね。
 
 
後日談ですが、先生と話していたところ、
 
当初は本当に危険な状態で、どう治療を進めたらいいのだろう、
 
どうなるだろうと思っていたとのこと。
 
本当にまれなケースです、と先生も驚いていることを教えてもらいました。
 
 
 
数日後には、三郎の8才の誕生日が。
 
低脂肪、高タンパクな美味しい物食べさせてあげよう!