アテクシがなぜ、自分のところの教授でもないA教授と知り合いなのかというと、アルバイト先の病院が一緒だったから。
(皆さん驚くかもしれないが、教授だってバイトするんです。でもお金のためじゃなくて、お付き合いみたいなもんです。)
この病院では「ディープの会」というものがあり、地元のディープなスポットに行ってみんなメシを食おうという会である。そしてその中の面子にアテクシとA教授もいた。
「なんかいいとこない?」
ディープなスポットもだんだんネタ切れで、主催者が困っていた。
「あ、いいところある。」
アテクシはふと思いついた。この間あるレストランのHPを検索していたとき、妙なものをみつけてしまったのだ。
このレストランは地元では有名なステーキのレストランで、一時期はそこかしこに支店が建っていた。どこもいつもお客さんがいっぱいだった。
ところが、ここ10年ぐらいとんとその名前を聞かなくなっていたのだ。支店も数がだいぶ減ってしまった。
そこでアテクシはふと気になってHPを調べたのだ。そのHPはえらいことになっていた。
まずHPのデザインがぜんぜんレストランじゃない。怪しげなスピリチュアルな用語がたくさん並んでおり、マルチ商法のHPのようだ。
そこにでかでかと社長の顔。俳優気取りで半分影をつけたポートレート風になっており、少しキモイ。
そこに書いてある社長のコメント。
「あなたは今幸せですか? 幸せな時間を過ごすためいろいろ当店は用意しております。たとえば一人で食事をされる方、おさびしくはないですか?
当店はそんな方のためにプライベートウェイトレス制度を導入いたしました。
千円お支払いいただければ、専任のウェイトレスがあなたに同伴して食事を取ります。
あなたの悩みや困ったことなどなんでも相談して充実した食事のお時間をお過ごしください。」
すっげーアヤシイ。
プライベートウェイトレスってなに? しかもえらい安くない?
この話を「ディープの会」の面子に話したら、みんなオオウケ。
A教授の鶴の一言。
「次回のディープの会はこのレストランで決定!!」
はたして何が待ち受けているのか・・・