行きの飛行機での事件について予告どおり書くわね。
今朝アテクシたちは家を早く出て、ばたばたしながらもどうにか行きの飛行機に搭乗した。
「ただいまより当機は離陸いたします。」
ところがいつまでたっても離陸しない。
よく見ると後ろに座っていた若い男性がなにやらキャビンアテンダントと話をしている。
「はい、はい、さようでございますか・・・・到着までとても無理そうですか・・・」
なんだか嫌な予感。
そして、男性は席から立ち上がった!!
えーっ???
そして彼はキャビンアテンダントに誘導されて、前方に。
まさか降りるんじゃないでしょうね??
と思ったら前方のビジネスクラスに着席した。
ホッ やっと出発ね。
しかーし、機体が離陸スタンバイ位置まで移動し始めると
彼は再びキャビンアテンダントを呼んだ。
ごにょごにょと何やら話すこと10分少々
機長からアナウンスが入った。
「えーーー、皆様にお詫び申し上げます。体調のすぐれないお客様がいらっしゃるため、当機は一旦ターミナルに引き返します・・」
予感的中。
結局その後ターミナルに戻った。
荷物を取り出し、廊下を前に進む男性。
あれ、もう一人ついていくぞ??連れがいたんだ。
しかし、その連れはやはり若い男性。
おしゃれもバッチリ決めている。
目はうつろだが、涙目である。
沖縄におしゃれ決め込んだ男性が二人、しかも空気で会話しあっているような独特の雰囲気・・・
もしかして、ゲイカップル?
窓からのぞくと、降りた二人がとぼとぼとターミナルに戻るバスに乗り込むのが見えた。
アテクシたちは知っている。カップル二人で沖縄に行くまで企画し、休みを取り、期待に胸をふくらませ、いよいよ出発するというその気持ちを。好きな人と沖縄で過ごせるという興奮を。
多分あの二人は旅行は中止になってしまったのだろう。
今バスの中でどんな会話をしているのだろう。この二人はこの事件がきっかけでどうなってしまうんだろう。
何やら神妙な気持ちになってしまった。