北新地のママに手を握られながら、
優しくたしなめられ、諭され、慰められると、
「じゃあどこならいいんだよ」なんて
野暮なことを言えなくなるという。
次を夢見ながら、
誰もが、刀を鞘に納めるそうである。
たしなめられ、諭され、慰められることで
酔った男は骨抜きのまま
デレデレになる生き物である。
JapanTaxiの配車用アプリとよく似ている。
早い者勝ちである。
後れをとっては、そのチャンスは誰かにとられてしまう。
いつでもOKサインを心に秘めて、即タッチ!
指先も触れるスレスレに待機させている。
しかし、帰ってくる返事は、
「そこはダメ!」
「ここじゃダメ!」
「いまはダメ!」
なら、
どこならいいの?
どんな場所ならいいの?
いつならいいの?
これを探り当てるのが、
アプリ配車ゲームである。
配車アプリは、おもしろいゲームだ。
瞬時に勝ち負けがはっきりする。
コロナで家に引きこもったお客を
獲得できるチャンスでもある。
このゲームに夢中になっていたとき、
タクシー利用の多いお客さまから
指摘された言葉が、刺さった!
「JapanTaxiとDiDiなら、
ぜったいDiDIを選ぶ。
JapanTaxiは、来るのが遅いんだよ。」
DiDiは近くのタクシーを配車する。
無線と同じシクミである。
JapanTaxiは、
近くにいる10台ほどに
一斉に配車サインを送る。
近くのクルマがとるとは限らない。
遠くても、指先が器用なクルマに配車される。
結果として、配車時間は遅くなる。
タクシーサイドのゲームとしては
おもしろいが、
客の視点で見ると、
配車のシクミに欠陥を抱えている。
1日1台のタクシーに
ひとりのお客さまを
配車できないほど、
利用客は激変している。
ひとりのお客さまを10台のタクシーに
競わせるのは、
タクシーの参加台数が激増したにも関わらず、
利用客は激減した配車システムの
ゆずれないシクミである。
顧客主義、顧客満足を優先するなら、
このシクミは、狂っている。
ポケモン不在の街に、
ポケモンを探しに行けと、
いっているようなモノである。
そんなポケモンなら、
ゲームとして成り立たないでしょ。
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