配車アプリJapanTaxiの憂鬱 | EDオヤジ、67才からのチャレンジ!

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敗走か? 迷走か? 暴走か? 何度目かの壁を破って突き進んだ先に見えたものは、これまで体験したことのない刺激的な世界だった。高齢者ドライバーへの反感が高まる中、それに逆走するエキサイティングなタクシードライブが始まった。

 

10月1日から当社でも、JapanTaxiの配車アプリが導入された。

日本でダウンロード数ナンバーワンの登録者数を誇っている。

他にもDiDiやMov、Uber などが、大阪では利用されている。

まだ利用者は少ないが、「配車アプリでタクシーを呼ぶ」というのが、

近い将来のスタンダードになるはずである。

それを予感させる利用者の反応がメディアを通じて報じられている。

 

 

ところが実際にスタートした私の実感では、あまりにも利用者が少ない。

ダウンロード数ナンバーワン、つまり登録者数が1番多いにもかかわらず、利用者がいない。

まだ3日間しか使っていないが、平均すると1日4回。

20時間に4回〜5回しか、利用者からの配車コールがかからない。

トータル15回の配車コールで、昨日はじめて2回、配車することができた。

初めての出来事は、初デートなどのように、うれしいものである。

今回の初配車も感動的であった。

 

問題は配車コールが少ないことだ。

DiDiを使っているタクシー会社では、

1日10件以上の配車利用を実現している。

 

10件以上の配車利用を実現するには

少なくとも20回以上のコールがあるはずである。

 

 

DiDiは昨年9月に大阪で導入されて以来、まだ1年。

にもかかわらずDiDiはタクシードライバーの圧倒的な支持を得ている。

配車アプリに否定的だった人もアプリ利用のメリットを実感し始めている。

それだけ売り上げに貢献しているからだ。

 

 

JapanTaxiの利用者があまりにも少ないのはなぜか。

登録者は圧倒的に多いにもかかわらず、

利用者が圧倒的に少ないのはなぜか。

大阪という地域性か。

それとも、そこに使い勝手の違いがあるのか。

 

実際に利用者の立場からアプリを操作してみた。

 

操作性はJapanTaxiの方が上だと思った。

DiDiは乗車位置があらかじめ決められてしまっている。

しかも降車位置をテキストで入力しなければならない。

JapanTaxiの場合は乗車位置を地図上で決められる。

降車位置も地図を指で動かすだけでワンタッチで決めることができる。

 

 

圧倒的に使いやすいではないか。

 

しかし、次の選択画面で問題点を見つけた。

 

JapanTaxiの場合は好きなタクシー会社が選べる仕組みになっている。

現在では10社のタクシー会社がリストされている。

もちろんどのタクシー会社でもいいという「会社おまかせ」の選択肢もある。

問題はその先である。「会社おまかせ」で選んでも、

一旦キャンセルして次の配車手続きをすると

「東京・日本交通」が自動的に選ばれる。

前回は「会社おまかせ」を選んでいるにもかかわらずである。

はじめてアプリを立ち上げたときのように、

会社リストの選択画面は表示されない。

「東京・日本交通」をクリックして選び直さなければ、

「会社おまかせ」を選択できない。

 

梅田交通のタクシーが配車コールされない理由はこれではないか。

多くの利用者が「東京・日本交通」を自動的に選んでしまっているのではないか。

なぜなら、利用者にとって、タクシー会社はどこでもいいからである。

 

 

 

もうひとつ問題がある。

現在10社位が選択肢のリストに挙げられているが、

迎車料金がかかる会社とかからない会社がある。

迎車料金とは乗車位置へ迎えに行くときのタクシー料金がかかるということである。

ちなみに梅田交通は迎車料金をとっていない。

お客様は、小さなく表示されている「?迎車料金を確認する」という文字をクリックしないと、どの会社が迎車料金をとるのか、わからない。

「東京・日本交通」は迎車料金をとっている。

「東京・日本交通」に吸収されその傘下にある「さくらタクシー」は

2番目に表示されているが、ここも迎車料金をとっている。

 

顧客の利便性を優先するならば、迎車料金がかかる会社と

かからない会社をあらかじめ分けて表示すべきではないか。

 

 

そもそもタクシー会社を選ぶという選択肢は利用者に必要かどうか。

タクシー会社の好き嫌いを問うべきかどうか、そこが疑問である。

迎車料金をとる会社ととらない会社があり、迎車料金をとる会社を曖昧にした上で、

開発に貢献した会社の優位性を担保したのではないか、そう思えてくる。

 

 

「会社おまかせ」を選んでも、

きっと「東京・日本交通」と「さくらタクシー」だけにコールが鳴っているのではないか。

利用者はおまかせボタンを押したのだから。

 

システムサイドが

ある企業を優遇しようと思えば、

自由にできる。

なんの苦情も出ない。

その弊害として、

利用者は迎車料金負担を強いられているのではないか。

 

 

一律に迎車料金をとる、あるいは一律に迎車料金をとらない。

と決めれば会社を選ぶ理由はなくなる。

顧客主義に徹するならば、迎車料金をとらないと決めるべきではないか。

 

 

そうすれば、開発会社としての利益を享受していた

「東京・日本交通」の既得権を守れなくなるが。

 

DiDiは迎車料金をとっていない。キャンセル料金もとっていない。

本来こうあるべきではないか。利便性の上では有意な仕組みを作りながら、

開発企業の既得権を守るために、JapanTaxiは顧客離れを起こしているのではないか。

このままでは、タクシー会社離れも起こすはずである。

 

まだスタートしたばかりなので、問題点が浮き彫りになっていないが、

1カ月もしないうちに、その問題の輪郭は姿を現すはずである。

 

なぜなら、梅田交通グループの中ではJapanTaxiを採用している会社と

DiDiを採用している会社が同時にスタートしたからだ。

圧倒的な違いがしばらくするとデータとして明るみに出る。

 

あと1年もすれば、流しを中心にした

タクシー業界は様相を変えるかもしれない。

その中でJapanTaxiが生き残っていく道は

顧客優先に考えを改め、

会社ごとの格差と優遇をなくすことである。

 

たかが一人の

現場の声である。

されど、

現場の声である。

 

 

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