「未来を開く鍵」 | 神即〈いのち〉、〈いのち〉即感謝 

神即〈いのち〉、〈いのち〉即感謝 

神とは〈いのち〉であり、それへの感謝が信仰だ。あらゆる違いがあっても、それは闘争の理由とはならない。我々は等しく〈いのち〉を生きているからだ。その理解こそが、新しい文明の思想軸となる。

 マウイ島の白砂のビーチに建つラハイナ浄土院は、美しい三重塔と大仏が飛行機の窓からも見え、ラハイナの象徴のような寺院だった。毎夏、人種を問わず、何千人もの人たちが盆踊りに集ったお寺でもある。ご住職の原源照師(88)が、半世紀以上も陰徳を積まれてきた賜物だ。そこは私たちが海外で最初に「ありがとう禅」を披露した記念すべき場所であり、その後も毎年のように開催してきた。

 そして、あの大火。原先生は幸い奥様と一緒に危機一髪で大火から生還されたが、ご本人によれば、その時、手にしていたのは家の鍵一つだったという。すべてが一瞬にして灰燼に帰したため、鍵は無用の長物となったが、「未来を開く鍵と思って、大切にしていきたい」と言っておられる。「ありがとう禅」に常連さんだった人たち(おもに白人)の消息も心配だ。悲しいことに、その後、避難所で自殺した人たちも少なくないそうだ。ちょっと待ておれば、きっと希望の光が差してきただろうに残念な話だ。できれば、今年中にマウイ島を再訪したいと思っている。護摩940回 直近の予定はHPのイベント欄を御覧ください。「弘法護摩&オンライン」は随時受付中。町田宗鳳 | ありがとう禅 (arigatozen.com) 英語版動画は毎週更新:「Arigato Zen Temple Goma」