いよいよこの日がやってまいりました。

 

風の音書店プロデュースの結婚式♡

 

挙式90分前から、花係 此の花さくやAkemiは会場装花にとりかかります。

 

 

チャペルの窓という窓に、あの高貴なバラ イヴピアッチェを一輪ずつ配置。

そのエレガントなピンク色を引き立たせるため、それ以外のアレンジは白と緑を基調に。

バラはすべて、ほんだバラ香園で大切に育てられたもの。

 

 

 

こちらが祭壇です。

普段のチャペルにはない、豪華な生花のアレンジ。

 

Akemiちゃんは、この日のために、バラの手配はもちろん その他の花やグリーンの確保に奔走しました。

式場スタッフの方々も、いつものチャペルと全く違う!と驚いておられたようです。

 

 

そして、客席の通路側には、ブーケ用のイヴピアッチェも準備。

このバラは、ゲストから新郎に手渡してもらうためのものです。

 

一歩会場に入ると、うっとりとするバラの香りで心もとろけそう。

 

音係のKodamaと、今回の相棒のライアー。

美しいお花たちと、素敵な芳香に包まれて、メンバーもみんなウキウキ♪

 

 

 

さて、結婚式の始まりです。

 

まず、わたくし(言葉係カズミ)が、「司会進行・音楽・フラワーパフォーマンスは風の音書店が担当します」とご挨拶。

 

そして、Shinの奏でる、♪ゴルトベルク変奏曲アリア(バッハ)にて幕を開けました。

 

物語が始まります。

 

「ここは、森に囲まれた小さな村。」

 

その村の青年が、恋人にプロポーズするために、家々の庭に咲くバラの花をもらいに行きます。

 

12本のバラを、花の妖精(Akemi)に託して、ブーケにしてもらうのです。

 

※妖精Akemi

 

 

「森に住むこの妖精には不思議な力があり、彼女の束ねたブーケによって結ばれた夫婦は末永く幸せに暮らせるという言い伝えがあるのです。」

 

12本のバラにはそれぞれ、感謝・誠実・幸福・信頼・希望・愛情・情熱・真実・尊敬・栄光・努力・永遠という意味があります。

 

「妖精の祝福を受けた美しいブーケを持って、青年は恋人を待ちます。」

 

♪ポロルム・レジーナ(モンセラートの朱い本)の演奏が始まり、恋人が登場します。

 

青年は勇気を出してプロポーズし、承諾されました。

 

「では、これから村の広場で結婚式を行うことにいたしましょう。」

 

 

司祭の代わりに、わたくしが詩をひとつプレゼントいたします。

 

カリール・ジブラン「預言者」より『結婚について』

 

あ、いえ、英語で読んだわけではございません(笑)。

 

日本語に訳して語りました。

 

それから、♪流れは広く(イギリス民謡)の演奏に乗せて、新郎新婦による誓いの言葉。

ご自分たちで考えた、素敵な誓いの言葉でした。

 

そして、ベールを上げて、誓いのキス……なのですが、実は彼らには1歳になった娘さんがいますので、ここでお呼びします。

 

♪ローズ(アマンダ・マクブルーム)のライアー演奏に乗って、お嬢ちゃん登場。

 

「では、3人で誓いのキスを!」

 

 

「未来へ向かって歩き始めたこの小さな家族に、承認と応援の拍手をお願いいたします。」

 

満場の拍手!!!

 

「皆さまの温かい拍手を持ちまして、お二人の結婚は承認されました。」

 

♪ユー レイズ ミー アップ(ロルフ・ラヴランド)の3部合唱に、短い詩をのせて、風の音書店からの祝福を♡

 

 

 

 

♪天で幸福に生きるために(サンティアゴ巡礼の歌)演奏にて新郎新婦退場。

 

 

 

たいへん大ざっぱではありますが、だいたいこんな感じで約20分の挙式でした。

 

 

風の音書店を信じて、すべてを任せてくださったUさん、ありがとうございました。

おかげさまで、風の音の新たな可能性に気づくことができました。

最高のお慶びの場を演出させていただき、幸せです。

 

 

 

 

 

今回準備したのは6つの楽曲と物語と詩2篇。

 

カリール・ジブラン「預言者」は、5年ほど前、風の音書店の作品にしたいと思って、テキストを自分なりに書いていたのです。

 

 

英語原文と、佐久間氏訳&船井氏訳を突き合わせ、なるべく分かりやすく自然な日本語になるようにと苦心惨憺したものの、なんだかうまくいかなくて、結局日の目を見なかったものでした。

 

かなりの時間と労力を費やしたのに、使えなかったという作品は、この他にもたくさんあります。

でも、そのストックが、思わぬところで役に立つのです。

 

今回、人前式ということで、メインになる詩をどうしようか?とあれこれ書物をひっくり返していた時に、ふと思い出したのです。

 

あらためて読み返してみると、まさにアドラー。

愛のタスクと課題の分離が、みごとに表現されています。

 

では、その詩をご紹介。

 

 

 

「結婚について」

 

あなたがた二人は一緒に生まれた。

それで、いつまでも一緒なのです。

共に過ごした月日を死の白い翼が散らしても、あなたがたは一緒なのです。

まことに、神の静かな追憶のうちでさえも、

あなたがた二人は一緒なのです。

しかし、それほど一緒の二人のあいだにも、

自由な空間を置きなさい。

そして、そこに、天からの風をそよがせなさい。

愛し合いなさい。

しかし、愛が足枷にならないように。

愛はむしろ、二人の魂の岸辺と岸辺のあいだにたゆたう海であるほうが良い。

おたがいの杯を満たし合いなさい。

しかし、同じひとつの杯からは飲まないように。

おたがいにパンを分け合いなさい。

しかし、同じひとつの塊を食べないように。

一緒に歌い、踊り、共に楽しみなさい。

しかし、二人は別々の一人と一人であるように。

ちょうど、リュートの弦が、それぞれ離れていても、同じひとつの曲を奏でるように。

おたがいに心を与え合いなさい。

しかし、自分をあずけきってしまわないように。

心を包み込めるのは、大いなる生命の手だけなのだから。

一緒に立っていなさい。

しかし、近づき過ぎないように。

神殿の柱はそれぞれ離れて立ってこそ

役に立つもの。

そして樫の木と杉の木は、

おたがいの陰には育たないのだから。

 

 

 

ちなみに、この日はわたくし達夫婦の結婚記念日でもありました。

二重の喜び。

素敵な1日でした。