人生2度目の帝国劇場
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1度目は2010年
石丸幹二さんがミュージカル『エリザベート』にお出になった時

その石丸さんはなんと昨日 帝国劇場の地下で歌のお稽古中だったとか!




今回の演目はミュージカル『レ・ミゼラブル』 
新演出版・新キャストで迎えた2013年版

活気あるホワイエにてキャストボードをチェック
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あった!
ジャン・バルジャン 福井晶一
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そして本日のジャベールは吉原光夫さん!
何気に吉原さんジャベール初日!?


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そしてこのお二人がとてつもなく素晴らしいバルジャンとジャベールの関係を見せてくれる

これほどに情念の見える葛藤を抱えたバルジャン&ジャベールを観た事があるだろうか

長いレミゼの歴史上 私は関西公演のそれしか観た事がない
しかし関西公演でご出演になったレミゼのキャストは全て拝見している
その中でという小さなものさしではあるけれど
それはそれはブラーヴォなお二人だった

そしてそれがカーテンコールの場面でも見られた
吉原ジャベールご登場で拍手は一段と大きくなり
福井バルジャンご登場でその拍手にも拍車がかかり
オールスタンディングオベーション
まさに喝采!

カーテンコールでのお二人
福井さん最初のご登場でまず吉原ジャベールとガッツリ熱い抱擁 
そして観客に深々とお辞儀をする

そのお辞儀から挙げられた福井さんの表情がホッとしたというよりも
役を生き抜いて疲れたような やり遂げて脱力したような…
もう目が真っ赤で… 
泣いておられた…

観劇中はワクワクした高揚感はあれど妙に信じている自分が居てリラックスして見ていられた
感動で打ち震えていても充足感で泣き崩れるという事は無かったのだけれど
このバルジャン&ジャベールの固き抱擁で私の涙腺はあっけなく崩壊…

良かった!
良かった!
本当に良かった!

さまざまな想いのさまざまな意味の良かったが堰を切ったようにあふれる

そしてカーテンコールの最後の最後のハケでの事
ほんの5mくらいかな
福井さんったら小走りでハケて行ったの(笑)

あれは完全にアピールね
大怪我をされた足を心配する者たちへ「心配ないよ!」って!
そしてご自身でも嬉しくてスキップ~みたいな
そういうお茶目なところがまたね~

そのおみあしは
劇中 どうしても心配になるのだけれど
そういう先入観で見なければわからないほどの様子だった
劇中年老いていくバルジャン
コゼットとマリウスの幸せを願い独り静かに生命を終えようと覚悟するバルジャンのシーンでは
足を引きずっている様子だったけれど
あれは演技なので…
また演技でなくとも支障のないシーン

そうそう このシーンでバルジャンが燭台の蝋燭に火を灯す場面
とってもツボ!

人生の終盤において
愛するという事を知った 命を賭して守るべき人を見つけた
そして愛するとは その人が幸せになる事と知ることの出来た
その充足感と少しの切なさと…
 
蝋燭に照らされた福井バルジャンの表情は
それはそれは神々しくて絵画的で 
そのシーンは切り抜いて額におさめたいような一瞬


なんとビックリ
後にパンフレットを見るとそこにその神々しい福井バルジャンのフォトが!
しかし あの劇中の心をまとった あの雰囲気はフォトには残せない

終演後

ホワイエに出るまでも涙が止まらなくてボロボロになって
ホワイエで待ち合わせたお仲間さんと抱き合って号泣…
良かったね
良かったねって
いろんな意味の良かったがまたここでも

そして今日はお仕事で観劇出来なかったけれど18日のジャベールデビューは共にお祝いを~
そう約束していたお仲間さんから連絡が入っている!

その男前な内容とは
「今、帰宅途中ですが有楽町で降ります。
 少しでも福井さんがいらっしゃる帝劇へ近づいて拍手を送ります!」

ステージ奈落付近にある喫茶店で共に拍手を贈っておられたと

この愛!
福井さん 愛されてるね!!
凄いなあ~
凄い愛だ

そんな熱いお仲間さんとも無事落ち合い
またまた涙&涙の感動をネタバレ無しで(と努力したつもり)分かち合うひと時

そしてそして!!
なんと人生初の出待ちなるものに向かう

帝劇の出待ちがどこで行われているかなどさっぱりわからない私達をきちんと導いてくださってありがとう

待つ事1時間くらいだったかな
お話していたらあっという間!

その間に鎌田誠樹さんがお出になってこられたのでお声掛け
福井さんソロコンの時の御礼とレミゼでのご活躍を!
そしてパンフレットにサインもちゃっかりいただいて(笑)
鎌田さんの控えめなお人柄はソロコンで初めてお見かけした時と一寸も違わず!

福井さんはキャップを被られて白っぽい上下・ラフなスタイルでお出になる
マネージャーさんかなスタッフさんから皆に「サインはご遠慮ください 握手のみで」というようなアナウンス

列のファンひとり一人に丁寧にお話を聴きながら握手をされて帰って行かれる

観劇だけで充分って思うタイプの私
ゆえに長い観劇人生 出待ち等した事が無かった
まあ 四季に慣らされていると「出待ち」は禁止なのでそういう習慣が無いというか
だけどね 福井さんはちょっと特別(笑)

幸せなものだなあ
観劇で感激し
お仲間さんと感動を分かち合いながら出待ちをする
ご本人に感動とお礼を直接伝える
うん いいもんだ

念願だった福井さんジャン・バルジャンデビューの日
幸せをいっぱいもらった記念すべき日

さて次は18日
今の福井さんにバルジャンはイメージしてもジャベールはあまり想像出来なかったゆえ
どんなジャベールで魅せて下さるのか非常に楽しみ!!

そうそう パンフレット
昨日新しくなったようで
昨日がバルジャンデビューの日だけれどバルジャンな福井さんの舞台写真があってちょっと不思議な感じ(笑)

ならば何故ジャベールフォトは無いのか
これは熟成された大阪公演でパンフレットを追加購入決定!



【最後の最後にネタバレ&ツボメモ】
重箱の隅をつつくような細かいツッコミはいらない
だけど どうしてもツボなところはある(笑)
ちょっとだけメモ!

<その1>
新演出について

「下水道」と「ジャベールの入水シーン」
映像を上手く使ったシーンになっている
今回のこの演出 いいなな
とても洗練されていて舞台という限られた空間で演じる作品に広がりを与えた感じ

昨年公開された映画『レ・ミゼラブル』をご覧になって舞台を!と足を運ばれた観客にも満足のものではないかと思う

そう 映画といえば
吉原ジャベールと福井バルジャン
この映画のラッセル・クロウとヒュー・ジャックマンの在り方(外見)に何となく似ている
特に吉原さんのジャベールのイメージが!


<その2>
ロン毛の福井さん

最初にご登場の囚人としてのバルジャンのウィッグ
よくお似合い!
これならば『エリザベート』トート閣下のロン毛ウィッグもさぞお似合い!
福井さん!次はトートウィッグを~

冗談はさておき(いや冗談でもない)『エリザベート』トートの楽曲でもって
今回のレミゼではそういうシチュエーションが無く福井さんの魅力として表現出来なかったところの
ロック&シャウト!!で魅了出来るから!
是非トート閣下に!!
またしても私の野望は続く(笑)

さてジャベールではどのようなウィッグで登場されるのか
パンフレットどおり?
それともロン毛バージョン?


<その3>
いきなり鞄を掛け直す!?

牢獄から開放されたバルジャンがもうひとつの現実の世界へ出ていこうとするシーン
ショルダーバッグ斜め掛けにし勇み出ていく
その鞄が前後ろ逆だったのかな
いきなり一旦掛けたものを外して掛け直したところ
冷静というか几帳面というか(笑)
あんな演出 無いよね?


<その4>
「ラダメスではない手紙」
マリウスからコゼットへの手紙を読む福井バルジャン
このシーンが良い!
ラダメスが一瞬ちらつくも 全く違うその表情と醸し出す雰囲気に父性を見る
今の福井さんの魅力って
「王や父である威厳や父性」と感じているので本当に素敵だった


<その5>
ビーストな福井さんは隠せない

コゼットにお人形を渡し~ようこそお嬢様!~のご挨拶
ベルを舞踏会にお誘いするビーストさん(笑)

砦にてジャベールを逃がす時の「出るのだ」「行け」の声色が全くもってビースト(笑)


<その6>
ファルセットはこれから磨くとなお素晴らしい

先のblog記事に書き留めたところの
これまで演じた様々な作品の様々な役柄の良さと
福井さんご自身の人としての歴史が余すところなく表現されていて
本当に素晴らしい役柄だと思う

かつての記事にも書き留めた事がある
役者には旬がある
旬を逃してほしくない
今の福井さんだから出来る役柄を逃さず生きて欲しい
その最たるものが「ジャン・バルジャン」だった
そうしてご本人の望みも私達の望みもこうして叶った

だが
この役柄で福井さんの魅力の「朗々たる歌声」というシーンは無く
その魅力を福井さんを知らなかった方々に知っていただくのは別の作品でになるだろう

と同時にそういう役柄だからこそ
福井さんが今まであまり経験してこなかったファルセットがこの役柄にはある
ささやく(つぶやく)といった心情を吐露するようなシーンは
全曲楽曲で構成されているこの演目の中にあって
歌うようにつぶやき ささやくように歌うという事がまた巧みになったように思われる
丁寧に演じておられる姿があり わかりやすく良い役者さんになったなあと痛感

しかしファルセットは磨きが必要だ
シーン的には2か所
「彼を帰して」
「エピローグ」

「彼を帰して」
このシーンとても丁寧に演じておられたし
暗闇の崩れゆく砦の中央に腰かけて願うように祈るように歌うその佇まいは
物凄い存在感であり 慈愛のオーラが半端なかったので大満足だったし素晴らしいシーンとして印象に残った

けれどやはりこれはミュージカルなのだ
日本では最も大切な歌声というものが評価の中でおざなりになっているところがある
オペラはまず歌唱力ありき
そればかりもどうかとは思うがオペラが演技力をもっと求められるように
日本のミュージカルはもっと歌唱力を求めるべきだと思う
ミュージカルを深く愛するゆえ

『オペラ座の怪人』でラミンとシエラがその歌唱力で壮絶な魂の吐露を表現する
日本でもそうなっていいはずだし
そういう事を求める土台に立つ事が出来るようになったのよ 福井さん!と求めたい

演技力 ロックでシャウトする歌唱力 朗々と響かせる実力
その全てを兼ね備えた貴方なのですもの
ファルセットも演技を含み美しく歌って欲しい
頑張っている貴方にもっと求めるようでごめんなさい
でも一度だけ言わせて 頑張って!

昨日はラストの「うち(ブレス)へ~」ブレスinとちょっと残念な形に…
これからに期待


「エピローグ」は神に召される前に息も絶え絶えに
自分の人生を振り返る
朗々と歌うでもなく息も絶え絶えにでいいのだ
だけれど あれっと観客を素に戻してしまうよな…


<その7>
加藤清史郎ガブローシュ
凄い存在感だなあ
『エリザベート』の時も感じたけれど子役なんてくくりじゃなくてひとりの役者さんだ
素晴らしい存在感だった

田村マリウス
先日 関西でオンエアされたレミゼ特番を拝見していたのでちょっと親近感!
砦が崩壊し同志でもある共を失った傷心のシーンが良かった

綿引コゼットさん
とっても可愛いコゼットさん!



さてトータルでどういうバルジャンだと感じたか
~優しく慈悲深い ひとりの人として成長していくバルジャン~

舞台上で成長していく過程が見て取れるバルジャンが好きだ
本来の物語はそういうものであるから
そういった意味で私の今迄のBESTバルジャンは別所哲也さんだった
舞台上で確実に成長していくバルジャンだったから

福井さんは今
その成長するバルジャンを成長の過程で愛を知るバルジャンだ
楽しみだ!
こういう役を生きられる舞台を観るのが楽しみだ!

まだ始まったばかり
これからどんどん成長していかれる
それが今までの福井さんだ
一体どんなバルジャンに到達するのか
楽しみでならない