現在3年生は、「2位数×2位数」、さらに「3位数×2位数」の筆算の学習をしています。
24×36など、2位数どうしの筆算をまずクリアし、321×58といった3位数×2位数の筆算に進んでいきます。
それも、徐々に難易度が上がり、途中、繰り上がりが次々と発生したりするものになっていくんですね。
日本で行っているかけ算の筆算は、皆さんご存じのように、かける数の桁数が増えると、その桁数と同じ数だけ、途中計算が積み重なっていきますよね。
それも、左にずれながら。
本当は、ずれているように見えますが、右端の0が書かれていないだけなんですが。
ある時、算数が好きなK君が、
「先生、かける数が3桁になったら、筆算は3段に、4桁になったら4段になるんですか?」
と聞くので、
「はい、もし5桁だったら5段になりますよ。右端の方についている0の数も多くなりますが、それは見えないので、一段で一つずつ左にずれていくようにみえますが。」
と、答えながら、
「例えば、こんな感じです。」
と、12345×12345を、筆算で黒板にやって見せました。
「こうなりました。さあ、どうですか。」
じいっと見ていた彼らは、(あたっているのかなあ?)と、大きな桁数になった答えを見ながらつぶやくと、いつでも使えるように置いてある計算機を取りに行き、入力を始めました。
「えーと、152399025。」(黒板と見比べて。)
「わーっ、あたってるーっ! すごーいっ!」
まるで、「計算の鉄人」に会ったように見ています。そして、
「先生、その筆算、いつ習うんですか?」と聞きます。
「これは、教科書には出てきません。でも、みんなは、もうできます。」
「えーっ!?」
「やり方は2桁の数をかけたときと同じです。」
「やってみたいです。」と、K君が黒板のところで挑戦することになりました。
「分かりました。ただし、2つ、気をつけることがあります。それを守ると、答えが出せます。」
○ (黒板には、マス目がないので、特に)丁寧な字で数字を書き、位取りをしっかりとしていくこと。
○ 最後に足し算をしていくとき、足す数が多くなり、繰り上がりも出てくるので、暗算で無理をせず、横に足し算の筆算も書いて計算をすること。
もちろん、線は定規を用いて引くのは、言うまでもありません。
皆が固唾を呑んで見守る中、一生懸命に取り組んでいたK君が、最後の足し算を終えました。
「152399025! できたぁー!」
パチパチパチパチ。みんな思わず、拍手ーっ!です。
「今やっている3桁×2桁の筆算も、線引き(定規)を使い、位取りに気をつけて丁寧な字で書いていくことが、間違えを少なくするコツです。
ノートのようにマス目がある場合も気を許して雑に書くと、位を間違えてしまうので注意ですよ。
マス目のないプリントやテストは、特に気をつけます。」
基本的なことを確実に押さえていくと、こんなこともできるんだ!と、自分たちでびっくりした体験でした。
参 考
<「東大合格生のノートはかならず美しい」に学ぶ小学生のノート>