ヒトの可聴域(音として感じることのできる周波数帯域)は、20Hz~15,000Hz(個人差により20,000Hz)と言われています。
この可聴域も、年齢が上がるにつれて縮小し、高周波の聴力から先に失われていく傾向にあるとのこと。
かなり以前になりますが、この聴力について扱ったテレビの番組で、ある実験をしたことがあります。
20代くらいまでは、十分に聞き取れますが、それ以上の年齢になると聞き取れない(聞き取りにくい)周波数の音があり、その音をちょっとの間、その番組の中で流したんですね。
で、どうだったかというと・・・。
残念ながら、私にはその音は聞き取れませんでした。
それまで、「聞こえない」という感覚が全くなかっただけに、「・・・!」少々ショックでした。
番組の中でも、若いタレントさんは、「あっ、聞こえる、聞こえる!」と話しているのに、30代以上の方たちは、一様に「???」。
この周波数帯の音を、「モスキート音」と言うんだそうです。
さて、ここで、モーツアルトの音楽についてのお話を少し。
彼の作品には、高周波のものが多いと言われます。そして高周波の音というのは、脳を刺激するようです。
日本人が、英語のヒアリングに弱く、発音が上手くできないというのは、日本語と英語(イギリス英語)の周波数の違いによるところが大きいと言われています。
日本語の周波数が200~1500Hzであるのに対し、英語は700~2500Hz(もっと高い数字をあげている文献もあります。)という高周波。
こういった状況を融合させて、モーツアルトの音楽がBGMに流れている語学教材があるなど、語学習得のための「耳を育てる」研究もなされています。
脳外科医の林先生の書かれた本の中で、先生ご自身も周波数の高いモーツアルトの曲を聴き、音階を聞き分ける訓練をしたところ、英語が飛躍的に聞き取れるようになったとおっしゃっていました。
子どもの頃から楽器に触れている子は、語学の習得の得意な子が多いとの話もあり、やはりいろいろな意味での「良い耳」の育成は、大事かも知れませんね。
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