「下駄隠し」てご存知ですか?
京都に来て間もなく、子どもが幼稚園で覚えてきたんですが
「げ~た~か~くし ちゅうねんぼ はしらのし~たの ね~ずみが~
ぞうりをくわえてちゅっちゅくちゅー ちゅっちゅくまんじゅはだれがくた
だ~れもくわへん わしがくた~・・・」
と続きます。
京都の生まれでないわたしが知っていたのは「く~つ~隠し ちゅうれんぼっ」であっけなく終わってしまうというもので(これでは意味がさっぱりわかりませんね)、唄の全貌を聞き「意味のある唄やったんか」と感心しました。
ところで歌詞の「はしらのしたのねずみ」。
当時うちでは連夜ねずみとの戦いが繰り広げられており、「あんなむき出しの柱の下にはおらんやろ~」と、気になりました。
床下よりむしろ天井裏?。
けれども周囲では「はしらやって」という声多し。
そのなかで「はしりちゃうん?」という方がおられました。
「」
そう走り。町家住まいの方にはおなじみ、走り庭の走り(=流し)です。
走りの下なら潜んでいてもおかしくなさそうやなぁ、と納得。
ですが今の生活スタイルでは馴染みのない言葉なので「柱」と唄う子が増えている、という節も。
う~ん。今でも流しのことをそう呼んでも差し支えはなさそうに思うんですが。
規格物だと名称までもが付随して拡がりやすいんでしょうか。
生活スタイルというよりはことばの変化かもしれませんね。
事務局長は「橋の下」で憶えたそうなので歌詞の違いには地域性もみられるようです。
訊いてみればほかにもいろいろありそうですね~
(参考:吉川蕉仙 『上がる下がる 京のわらべうた』 二玄社 2005)
《風小僧》