同想会 2 | たんたんたぬきのハラ時計

たんたんたぬきのハラ時計

ゆうなぁの小説
じゅりれなの小説。

アイコンか、コメントで
46、48ファンと
分からない方々様は
フォロー及びアメンバーの承認はしていませぬので、あしからず

「・・・えっ?」

「うん、だからぁ
え?じゃなくてさぁゆいりぃー
ほら、同窓会のハガキだよハガキ」


小学生からずっと一緒だったけど
何故だか同じクラスになったのは
高校3の時のただの一回こっきりと言う

縁があるのかないのか分からない
家が隣同士、幼馴染みの茂木からLINEが入り

『ね、会える?
営業で近くを回るからさ』

ランチに
誘われたオフィス街の昼休み。

また仕事の愚痴でも
溜まっちゃったかな?

きっとそうだ

いや出来れば
そうであって貰いたい、と
心の中で自問自答をしつつ
約束の店を訪れた私を待っていたのは

矢張り例の・・・

「ああ、ね、ハガキねハガキ
うん、そういえば確か昨日ポストの中に」

「薄っっ‼️感動
あんた7年ぶりだよ7年ぶり

フツーだったら
あー、みんなは元気でいるのかなー?とか
誰かひとりくらいは子持ちになってんじゃ
ないのかなーとか、ほら色々あんじゃんよ」


果たして此方の
気持ちを知ってか知らずか?

いいや多分一切合切
裏表のないこの子の事だ

まったく他意のない
これはおそらく疑問
なんだろうなと納得しつつ

〝7年・・・
ふうんそっか、もうそんなになるんだ〟

と心の中で
呟いてみる。


勿論まだたった
25年しか生きてないけど

それでも子供は子供なりに
あの頃は自分の中で
誰よりもイチバン大切だと

そう信じて
疑わない人がいて・・・
「・・・・・」

途端、そう
思うと同時
私は今迄経験した事のない

ただの
痛いとはまた違う

それでもぎゅっと
何処か締め付けられる様な
苦しさが瞬時に胸を過ぎり

まだこんな感情が
自分の中に残って
いたんだと今更乍ら驚かされる。



そう・・・



確かあれは
丁度今頃の季節だった
今でも私は
鮮明に
思い出す事が出来る・・・


「あ、いた、おーい美音」
「やっほー、茂木ちゃん」


ある日の放課後
茂木に連れて来られた渡り廊下で
待っていたのは
中坊ん頃からの
彼女の親友隣のクラスの学級委員・・・


と、あとひとり


「あ、ども」
ほんの少し
ぶっきらぼうな・・・


けれど『噂』には
聞いていたけど『噂』以上


それがあいつ
との初対面だった。