法定速度と優越感 14 | たんたんたぬきのハラ時計

たんたんたぬきのハラ時計

ゆうなぁの小説
じゅりれなの小説。

アイコンか、コメントで
46、48ファンと
分からない方々様は
フォロー及びアメンバーの承認はしていませぬので、あしからず

「ごめんね、なぁちゃん。

相談したい事があります、って
折角私を頼って来てくれたのに
結局自分の話ばっかしちゃったりして・・」

「いっ、、
いいえっ、そんなっ」

「それと
あと、さっきの話なんだけど・・・」


すると
どう言うワケか?


どんな時でも冷静沈着
これでもかのポーカーフェイスが
何故だか、みるみるきょどり出し

「なぁちゃん?」

何気に顔を
覗き込んだ私を尻目に

「ああ、もう」

小声で何やら
呟いたかと思うや否や

「なに?どした?」

「い、いや、、

あのっ、なんでもないです。
もう行きましょう村山先輩」

「おいっこらっ
ちょっと待ってよ、もうっ」

「え・・?

ねえほらなぁちゃん
だってまだ向井地が・・・」

「いいからっ‼︎‼︎」

もう殆ど
力尽くで腕を引かれ

「やだ、なにっ
痛い、痛いよ、なぁちゃんっ‼︎」

「あーん、もうっ
しょうがないなぁーっ‼️

それとねー
なぁちゃーんっ‼️ ‼️

肝心の相談事の答え
いないと思うよ多分彩希に彼氏

だから、だから
がんばってねーーっっ‼️ ‼️ ‼️」

・・・・・・






けれど私も
おそらくなぁちゃんも

向井地のその
言葉と言うか
ある意味『エール』に

何をどう対応し
どんなリアクションをすればいいのか?

どうにも
こうにも判断が付かず

ただ黙って・・・
もうそろ夕焼けが
その空をオレンジ色に染める頃

なぁちゃんは

何時しか繋いだままになって
しまっていた腕もそのままに。
私は私で、照れ隠しの様に
わざとぶっきらぼうに絡めたその手が

何も語らないで
黙々と、やや俯き加減で歩く姿が
なんだか
返ってたまらなく愛おしく思い


〝ああもう・・・
言葉なんてなくてもいいな〟


込み上げて
来る幸せを胸に抱きしめて


いつまでも
いつまでも


彼女の
背中を見つめ歩き続けた


夕暮れの公園を
ただ黙って
いつまでも・・・