今回お正月からやってる出し物が瞽女さんです~。
瞽女と書いて「ごぜ」と読みます~。
盲目で(少し見える方、普通に見える方もいたらしいです)、何人かで三味線を弾き歩いて生計を立てていた女性達のことです。
大きな組を作っていて有名だったのが、北陸地方だったようなので、今回は北国の瞽女さんの設定です。
わたしの携帯からだと、「ごぜ」と打っても漢字に変換されません・・・
なので、知らないひとも多いのかなと思います・・・
わたしも読んだり瞽女さんをテーマにした映画を観たりしただけなので、あまり詳しくは知らなくて、ブログで取り上げるのもおこがましいのですが・・・なぜか特別な思い入れがあって、書きたくなりました。
わたしが初めて瞽女という存在を知ったのは、たぶん高校生くらいのときに読んだ水上勉さんの小説でした。
何人かの作家のオムニバスが一冊になった本で、たまたま水上勉さんが書いていたお話の中に瞽女さんが出ていました(その時は、「はなれ瞽女おりん」ではなかったです。水上さんは福井県出身だったので、ほかにも瞽女さんを取り入れた小説を書いていたのだと思います)。
記憶があいまいなのですが、その話の中に
「あの人はもともと瞽女さんだったみたいだよ」
みたいなセリフがあって、
もともと瞽女で、今は違う、ってことは、瞽女仲間から外された存在、「はなれ瞽女」だっていうことが書いてありました(ような気がします)。
瞽女仲間には規律がたくさんあるらしく、恋愛もご法度で、ばれると追放され、「はなれ瞽女」として一人で生きていかなければいけなかったそうです。
神様に身体を預けているので、男性との交わりは禁止されていたとか。
巫女と同じような感じでしょうか・・・
庶民も神聖な存在として歓迎していたようで、瞽女さんの唄だけでなく、三味線の切れた糸をお守りにもらったり、瞽女さんが持ち歩いているお米をありがたがって食べていたそうです。
ちなみに津軽三味線の始祖と言われる仁太坊のお母さんは瞽女だったといいますが、お母さんということは、恋愛した相手がいたわけで「はなれ瞽女」だったということになります・・・。
生涯瞽女でいるためには、自分を押し殺して生きていかなければいけなかったんだなと思います。
ずっと気になっていたテーマですが、今回ストリップでこのテーマを選んだのは、失礼かもしれませんが、何かストリッパーと共通するものを感じたからです。
裸や女を売っているのですから、ストリップが風俗であることは間違いないのですが、長年やっているお姐さんの中には、この業界を「芸界」と呼んでいる方もいます。
言われてみると、いろんな教えがあって、「姐さんの言うことは絶対(今ではギャグで言われることが多いですが・・・)」とか「化粧前に足を向けてはいけない」とか・・・霊感が強い方や縁起を担ぐ方も多く、「今日は何か憑いてる」と呟く方もいます。
また、決まりとして一日8回(プライベートのお風呂を計算に入れると10回くらいシャワーを浴びています)シャワーを浴びることになっていて、(出番前と出番後。汗をかかない人や肌が乾燥しやすい人は、出番後を省略しても許されています)これもただ単に身体を清潔にするだけではなく、神聖なステージに上がり、人様に身体をお見せする前にお清めするという意味もあるのではないかと思っています。
海で働く海女さんにも共通点を感じていて、裸になって潜っている写真が、ストリッパーの「しゃちほこ」にそっくりだったりして・・・
そして、元祖ストリッパーと言われるアメノウズメノミコトと海女さんの語呂が似ていて、海女さんは桶に貝や海藻(これも女体によく例えられますね・・・)を入れ、アメノウズメノミコトは桶の上で裸で踊り・・・
わたしの中では連想ゲームのように全てがつながっているのです。
そして、もともとスナフキンやサンカといった移動して暮らす存在に憧れも持っていて、今回挑戦してみることにしました。
少し語りすぎました。
ハッピーエンドにはならないですが、希望があると思うからいろいろと行き詰まったときに苦しいということもあるかと思い、希望がなくても明日があるのがリアルな人生と思い、救いようのないストーリーになりました。
見づらいかもしれませんが、お付き合いいただけると、うれしいです。