久しぶりにバスに乗りました


曲がり角に差し掛かると

ウインカーを出しますよね


チャチャッ、チャチャッ、チャチャッ、チャチャッ


点滅に合わせて

車内に音が響きます


チャチャッ、チャチャッ、チャチャッ、チャチャッ

チャチャッ、チャチャッ、チャチャッ、チャチャッ



なんとはなく聞いているうちに



チャチャッ、チャチャッ、チャチャッ、チャチャッ・・・


ツッチャチャ、ツッチャチャ、ツッチャチャ、ツッチャチャ、・・



頭の中では

リズムに合わせて


乗ってけ、乗ってけ、乗ってけ、サ~フィン ♪

な~みに、な~みに、な~みに、ゆられて ♪♪


心はハワイにひとっ飛びです

自分は髪を切るのは床屋です


近所の床屋に10年以上通っています


その床屋は夫婦でやっており

旦那が散髪、奥さんが顔剃りの担当です



自分は坊主に近い短髪です


旦那がバリカンを使うのは襟足だけです

あとはすべてはさみで刈り込んでゆきます

寡黙な職人です


顔剃りは床屋の醍醐味です

奥さんに剃ってもらうと

顔の薄皮がきれいにはがれた気分です

耳の産毛を剃ってもらう時の幸福感ったら



月に1度の贅沢な時間です


自分の髪が生え続ける限り

旦那と奥さんが元気でいる限り


あの床屋に通い続けます

最近、久しぶりに大風邪をひきました



ひとりの生活には慣れているつもりでした


だって

ひとりでレストランにも行けるし

ひとりで映画も観れるし

ひとりで海外にさえ行けてしまえるし


よっぽど

ひとりのほうが気が楽だし

ひとりのほうが自由だし



でも

羽毛布団と毛布をかぶっても発熱でガタガタとふるえ

外に行く気力がなく買い置きのカップ麺をすすり

一言さえ意味のある言葉を発することもなく



やっぱり

自分の錯覚でした

底知れない淋しさを感じました




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