世の中、キナ臭い話題が絶えませんね。

 

次の戦争は、かつての戦争とは異なるものになるように見えますが、どうなのでしょうね?

戦争のすべてのプロセスにおいていろいろ思うところありますが、それは措いて…

 

米中対立が戦争までエスカレートした場合、米国および自由世界の側からすれば、おそらく習近平体制の破壊がひとつのゴールになるでしょうね。共産党一党独裁にも楔を打ち込まなければならないでしょう。核ミサイルの打ち合いになる程、あの中国国内で習近平一派にそれだけのバリューとカリスマがあるようには見えない。落とし所を習近平一派の失脚とする、というシナリオもありでしょうね。

 

我が国もやっと「台湾」を認めたようですから、続けてチベット、ウイグル(東トルキスタン)の独立主権も認め、いっそ台湾政府を中国大陸の正統な政府(の一つ、つまり政権党)と認め直せば良いのではないですかね。大陸に共産党と国民党の二大勢力時代のバージョン2をもたらす。「台湾国」には、優れた統治能力があります。日本の国益に鑑みて、多くの人が騒ぐほど台湾に信を置いてはいませんが、中共よりは良いでしょう。…おっと脱線。本題は此方。

 

さて、リブログ先は、最近産経新聞ほかに見出しとしてちらほら見かける、ウクライナと台湾の同時侵攻が起きるのじゃないかという懸念に触れる記事。これ気になるのですが、なぜ気になるかというと…

 

えっと、ウクライナって中共の武器庫といわれています。あのセコハン超大型空母「遼寧」もウクライナから買ったもの。人民解放軍の航空機のエンジンもウクライナ製。ウクライナはソヴィエト連邦時代、武器製造産業の集積地として主に巨大兵器を担っていた。中国人民解放軍の装備は、同じ共産主義同士、歴史的にソヴィエト連邦に依存していましたが、ソヴィエト崩壊後はロシアから買っていた。当初、ウクライナ製の武器も、ロシア経由でしか買えなかった。しかしウクライナは次第にEUに寄りつつ独立色を強め、中国ともダイレクトに武器の売り買いを始め、一時最貧国と言われたウクライナはチャイナマネーで潤います。サヤで儲けていたロシアは当然面白くない。儲けは減るし、中共が軍事的に強くなるのはロシアにとって脅威にもなります。中共はクリミアの軍事企業を買収しようとして、寸前のところで止められていたりもします。

 

 

 

 

むろん地政学的な要衝「クリミア半島」問題がありますから、ロシアの理由はそれだけじゃありませんが、ロシアが理由の如何に関わらずウクライナへの圧力を高めれば、中国の武器供給・兵站に支障を来す、とみているのです。むろん、ロシアがウクライナに武力侵攻して欲しい、という意味合いではありません。しかし、ウクライナと中国の関係が途絶えると、中国はたいへん困るのではないでしょうかね?

 

だからこの時期のウクライナと台湾の問題は、関係しているんじゃないかと。

 

対中圧力が強まる中、ロシアはウクライナを人質に取り、米国との関係を有利に運ぼうとしているようにも見えます。

 

「ウクライナに目をつぶれば、対中共・習近平潰しに協力するのはやぶさかじゃない」と。

 

台湾を巡る白熱は、TMSCという半導体産業の覇者の支配権を、米中どちらが握るか。米国を出自に持つGAFAMは、TMSCがこちら側であって欲しいでしょうね。ウクライナを巡る白熱は、実はウクライナ軍事産業の支配権を誰が握るのか?EU(ドイツ?)+中国か、ロシアか。

 

ウクライナに圧力を強めるロシアの政策を非難する向きがありますが、あれは背後に親中派・中国権益保護の勢力も混じっているのではないかとみています。ウクライナには気の毒ですが、独立を維持し、自由世界にとどまるならば、中共や中東の反米勢力の毒饅頭は遠ざけた方が、まだ望みがあるように見えます。天秤外交の末路は厳しい。

 

 

 

 

さて、米露が結託すれば、習近平チームは陥落するでしょう。あわよくば武力を使わずに済む。

 

ただ、中国についてはアタマをすげ替えただけでは、また習近平の同類が息を吹き返しておかしくなる可能性が高い。あの民の多数派は「中華思想」と「力による支配」「強者信奉」から逃れられない。だから、チベット、ウイグルは分離独立。「中国」という枠組みを可能な限り縮小して、さまざまな政党や派閥が割拠する国にするのが、見た目にも良い。

 

それが良くも悪くも「民主化」、というものですな。

 

私はというと、我が国を戦後覆ってやあない勝手気儘な「民主」という概念に飽き飽きしていて(「君民共治」に戻したい)、民主化というのは分割統治(divide and rule)のパラフレーズにも聞こえます。でも、あの大陸には似合うでしょうね、民主主義というのは。

 

 

 

Good Luckクローバー