ネットとコロナ禍 | 社会保障を考える

社会保障を考える

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 テレビで伝えられたことですが、盆の頃、里帰りした人に帰ってきた人に「帰ってくるな」という意味のことを書いた紙を置いた人がいたことを記憶しています。しかし、一歩間違えれば、排除行動を拡大させることにもなりかねないものでもあったと思います。『同調圧力』という本で鴻上尚史は次のように述べています。

 

「鴻上

コロナ禍で差別や排除の風景が可視化されたのも、やはりネットのせいでしょう。僕はコロナ前から、ネットによって僕たちは自意識を過剰に拡大させてしまったと思っています。幼いころから、『いいね!』の数やリツイートの数を気にせざるをえなくなり、自分がどう評価されているかということに関してすごく敏感になってしまった。僕らが子どものころは、テレビに出るとか新聞に取り上げられることはものすごくハードルが高かったんだけど、今はもう簡単に、誰もが発信できるわけです」

 

「いいね」や「フォロワー数」など数での評価が分かりやすいものですが、それだけに落とし穴がありそうです。子どもたちの進路希望がユーチューバーが上位にくる時代です。それは自らを含めて「身をさらす行動」に関わることがありそうです。情報で被害に会う可能性が高まります。せせこましい社会のありように危機感を抱きます。