てんかんは危ないものではない・支援策が必要 | 社会保障を考える

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「 ■市民への周知 課題

 

 難治性てんかんの一部を外科手術で根治させる現在の治療が国内で始まって30年になるが、医療関係者を含め、市民にはほとんど知られていない。背景には、手術で治ったのに社会の根強い「偏見」を恐れて、元患者がその経験を明かせなかった現実がある。

 産業医科大病院で手術を受けた北九州市内の30代の主婦は術後、発作が完全に止まった。出産も経験した。主婦の母親は「将来のことを考え、周りに知られないように心配した」と語る。てんかん患者の中には、職場などに知られないように、こっそり薬を飲んでいる人が少なくない。

 2011年に栃木県鹿沼市で、てんかんの発作で意識を失った男性のクレーン車が小学生の列に突っ込み、6人が死亡した事故を受け、症状の危険性が強調された。福岡市西区でてんかん患者の通所作業所を営む岡本朗さん(55)によると、事故後、職場で配置転換を余儀なくされたり、退職を迫られたりした患者が相次いだという。年内施行の改正道交法では、てんかん患者は運転免許の取得・更新時に症状を正しく申告しないと罰せられるようになる。岡本さんは「てんかんは『危ない病気』という偏見が独り歩きし、差別が強まるのが怖い」と指摘する。

 てんかん患者の70~80%は薬で発作が止まり、5%は手術で根治や緩和が可能。医学の進歩により克服されつつある病気なのだ。北九州市の主婦は「患者はあきらめずに、適切な治療を受ければ治ることを知ってほしい」と呼び掛ける。=2014/01/15 西日本新聞朝刊=(一部引用)

 

厳罰化のみ論じられ、支援策は論議されない。政治の怠慢だ。