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町医者だより ドクターに聞く 町医者だより<42>お薬手帳の大切な役割

 

 最近はお薬手帳が随分広く行き渡り、受診時にちゃんと提示してくださる患者さんも多くなりました。

 おかげで診療がずっとしやすくなりました。お薬手帳がなければ、いろいろと大変なのです。例えば、糖尿病や高血圧で新しい病院を受診してきた患者について、今まで飲んでいる薬の内容がどうしても分からなければ、医師は「見当」をつけて処方するしかありません。見当とは「大体このくらいだろう」ということですから、当然、効きすぎたり効き足らなかったりすることもあるはずです。

 新しく処方される薬と今飲んでいる薬の飲み合わせも重要です。飲み合わせが悪いと、効果が出にくくなったり、副作用が増えたりすることがあります。

 特に怖いのは、自分が処方した薬と同じような薬が他の医療機関から既に処方されている場合です。薬を倍量飲むのと同じようなことになるわけで、副作用が出やすくなるのは当然です。内科から頭痛の薬、整形外科から腰痛の薬、歯科から歯の痛み止めとして、鎮痛薬が3重に処方されることもないとはいえません。

 お薬手帳があれば、このような問題は起こらずに済みます。

 よそで治療を受けていたけれど、あまり良くならないので病院を変えたというときにも威力を発揮します。どの薬を飲んで効果がないのか、あらかじめ分かっていれば、それ以外の薬から選べば良いわけですから、実に効率的です。

 その患者さんが持つ病気を推定できるのもお薬手帳の大きな効用です。眼科や泌尿器科から処方されている薬を見て、風邪薬を選定することも時々あります。本来は患者さんが「眼科で緑内障の治療を受けています」などと申告し、申告がないときは医師から「緑内障はありませんね?」と確認することが必要なのでしょう。しかし患者も医師も「し忘れる」ということがないとはいえません。

 しかも病気は緑内障だけではないので、病気と薬の不都合な組み合わせを網羅して確認することが、現実には不可能な場合があります。そんなとき、お薬手帳があれば、全て解決! おまけに薬局では薬剤師が最終確認をしてくれるので、薬によるトラブルは随分少なくなるのです。

 あの小さなお薬手帳がこんなに大活躍しているなんて意外ではありませんでしたか。でも、中にはちっとも役立たないお薬手帳もあるので注意してください。あなたのは大丈夫ですか。

 見分け方? ありますとも。病院でお薬手帳を見せてくださいと言われたとき、あなたの手元にないのは役に立たないお薬手帳です。お薬手帳を変えても無駄ですよ。変えなければならないのは持ち主の心構えです。 (ながお・てつひこ=福岡市東区の「特定医療法人原土井病院・みどりのクリニック」院長)=2013/08/16 西日本新聞朝刊=」

 

私が通っていた病院では、薬局でその都度、薬全種の写真と効能の説明がありました。時々、ジェネリックになったときも分かりますので助かりました。