アリババと40人のとうぞく | Cazのブログ

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イメージ 1"ALI BABA AND THE FORTY THIEVES"(英題)

"Ali Baba Ei Quaranta Ladroni"(原題イタリア語)

エマニュエル・ルザッティ( 作

1968

ゆあさふみえ 訳

1979

ほるぷ出版


タイトルとあのセリフ、そう

『ひらけ ゴマ』はあまりに有名。


『千夜一夜物語』の中の一話です。

昔話・童話のカテゴリーに入れたのは、これも知っておいていい昔からあるお話だということで。




Wikiでは、アリババは『貧乏だが真面目で働き者』となっていますが

この絵本のアリババは

『だれもしからないのをいいことに あさからばんまで 

のらくらなまけているばかり』の男。



ある日、アリババは木の上に雲隠れしていると、悪党ムスタファとその手下の盗賊たちがやってきます。

『ひらけ ゴマ それ いち にのさん』

と唱え、洞穴の岩の戸が開くと、そこに財宝の山!


イメージ 2上から見ていたアリババ。

『ひらけ ゴマ』で戸を開き、

金銀財宝をいただいて町にもどっていきます。







戻ってきたムスタファは怒り心頭。

手下に犯人さがしを命じます。

さっそく、気前のよい男アリババに目をつけ、目印にアリババの家の戸にバッテンをつけてムスタファに報告。

その間にアリババはバッテンが気に入って街中の家の戸にバッテン印を!

イメージ 3これではアリババうちは見つからない。

次はぶどう酒の樽に隠れてそれを売る作戦に。

ところがこの作戦でも

まぬけなムスタファはアリババにしてやられて失敗。


その後アリババは


『しあわせいっぱい
ことりのように じゆうにたのしく あさからばんまで
のらくらと なまけてばかりの まいにちだとさ。』




文章がリズミカルでものすごく読みやすいです。

主人公がなまけもの、敵もまぬけと、

いつもなら「アリババだって泥棒じゃない!」って不信感を募らせるところも

そんなこと、どーうでもよくなるようなかんじ。

軽いです。





ちょうど伊坂幸太郎の『残り全部バケーション』を読んでいて

なんと、その中にこのお話のエピソードが!

女子のランドセル全部にやられたマジックのいたずら書き。

それはただのいたずらでなく、一人の女子を守るための印だったのでは?

絵本で読んだだろ~、みたいなやりとりを父と子がします。

なんたる偶然!!

どちらも印象に残る一冊になりました!