続きです(^^)

 

 

「大縁方便経」の解説をしようと思ったら、(・・・ところで、十二縁起は理解出来ているだろうか?)

気になったので、今、ちょっと戻って十二縁起の解説をしています。

 

 

 


 

 

サンユッタニカーヤ 縁起相応 分析

 

 

  生とは何か

 

では次に修行者たちよ、とは何か?

三界のいずれかにおいて、生きとし生けるもの(有情)が誕生し、生まれい出て身体の各部現れ、手足そのところを得たる。

修行者たちよ、これを生と言う。

 

 

 

 

 

  有とは何か

 

次ぎに修行者たちよ、(無常における存在)とは何か?

有に、3つの存在形態が有る。即ち

  1. 愛欲における存在。欲界、正確に言うと愛欲界、わたしたちの世界)
  2. 物質(ルーパ)世界における存在。色界、形しかない世界。夢の世界が低位色界)
  3. 抽象世界における存在である。無色界。思考、観念、情報などのデータで成り立つので抽象世界と言ってる)

これらに存在がたち起こるので有と言う。

ではまだ、身体はありません。存在の青写真と言うか、情報がポッと降りてきます

 

 

あの・・・DNAってそうですよね。

ご両親に似たお顔のパーツとか、気質の獲得、寿命、罹りやすい疾患は身体が出来る前に決定しているでしょう?

 

 

このような情報が先に決定しており、これを前世のカルマにしたがって獲得すること

これを「有」だと言っています。

 

 

 

子宮で受精し、受精卵は細胞分裂を繰り返し、DNA情報に基づいて次第に身体各部が出来上がる。

そして誕生を迎えるのが上の「生」ね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  誤謬の三世両重の因果説

 

これを見られればお解りのように、日本では、よく十二縁起説とセットで語られる三世両重の因果説は全くの誤りです。

 

三世両重の因果説は説一切有部が唱えた説で、もうこの辺から説一切有部はだめだったんだなと判ります。

 

 

 

転生は、その殆どのプロセスが死後に展開されますが、つまりバルドの49日(中有とか異蘊と訳されます)で再生が行われるのね。

 

そして出産するのが十二縁起で言う「生」です。

 

  1. 無明
  2. 名色
  3. 六処
  4. 生・・・・ここでやっと誕生します。
  5. 老死

 

だから無明から有の10までのプロセスはバルドでの出来事です。

 

これは解脱して初めて判る事柄なので、解脱しない人はすべてがこの世での出来事だと、無理やり考え、そうして思いついたのが、この三世両重の因果説でしょう。

 

 

「三世両重」とは、十二縁起が前世、現世、来世の3つにまたがるという、トンデモ説ね。

そんなばかな。

 

 

無常世界に誕生する度、一回一回に十二縁起が在るのよ^^;

 

 

 

「無明は人の7歳頃」とネルケ師は言っています。

そんなワケあるかーい!

 

 

 

 

 

 

 

 

  取著とは何か?

 

次に修行者たちよ、取著(こだわり、囚われ)とは何であろうか?

これには4つのカテゴリーの取著がある。

  1. 欲望における囚われ。
  2. 見解における囚われ。(輪廻が有るなら証明してみろ、どうだ?出来まい、勝った!など)
  3. ルールや規範における囚われ。戒禁取見のこと。占いやまじない、ジンクス等)
  4. 「見よ、わたしはここにこうして生きているのだ」という囚われ。自尊感情自己顕示欲など)

が、それである。

 

 

 

 

戒禁取とは?(かいごんしゅ)

 

戒禁取見って判ります? 

作法やルールを勧止事項として表現しています。

  • 右足から出勤すれば仕事がスムーズに捗るとか、
  • 氏名が悪いから恋愛運が悪いとか、
  • 誕生時に金星がアセンダントに有るからわたしは美人だとか

等の思い込みのことね。

 

ジンクスや予兆に囚われたり、 オカルトやスピリチュアルのルールに縛られる、行動や思考がそれに囚われを起こすことを戒禁取見と言います。

 

 

ジンクスや予兆の囚われ

(茶柱がたった、今日は良いことありそう)

(赤色はわたしのラッキーカラーだ)

(出勤中、一度も赤信号にかからなかった。きっとこれは多大な成果が待っている予兆だ)

(大きな虹をクッキリ見た、幸運を告げているんだ)

 

 

「戒禁」とはカルマを無視した 、まじないや何かの作法、一般的な占いに自分の運を期待したり、気分を預けることを言っています。

 

アビダルマでは「仏教以外の外道の宗教に囚われる事」と説明しますがこれは正しくありません。

仏教の看板を出していてもバカなこと言う人は大勢いますし、仙道やヨーガが間違いだとは言えません。

 

 

 

 

以下の様なものが戒禁取。

これをやれば病が癒えるとか、悪霊が離れ、自分の思い通りに人生を送れるんだとかね。

 

 

癒やし効果のエル・カンターレヒーリング

 

 

 

 

魔を払うエル・カンターレファイト

伝家の宝刀エル・カンターレファイトで悪霊を退治している図

 

絵はなんと、少年マガジンで「金田一少年の事件簿」を連載していた

さとうふみや(女性)氏、信徒だったの。

 

九字切りに似ている(^^)

 

 

 

迂闊にこんなことやらせたら、信徒のカルマがすべて自分に押し寄せて危険極まり

無いです。

だから密教と言って、優れた少数の弟子にだけこそっと伝授するような

やり方が採用されるの。

お釈迦様がマハーカッサパだけ呼び出して、何かコッソリ伝授したらしいことは

仏典を読んでると出てきます。

 

 

 

一方、その逆に、これらを実行する信者さんには、大川氏の煩悩やカルマが入れ替わりに

入って来ることでしょう。

 

大川宏洋さんが亡くなったお父様の霊言をアチラコチラで

実演していたら心臓が何度も苦しくなって、

止まるかと怖くなったそうです。

 

霊能者や上祐さんに

「お父様の霊言やるからだ」と指摘され、やめたら症状が

治まったと言っています。

 

 

 

プラーナをごそっと持ってかれるでしょうねその分、沢山ご著書を買ってもらったしね。

良いんじゃないでしょうか。

双方、喜んでやっている訳だし。

 

 

御本人は心臓が突如停止して、自分の疾患もままならないのに。

 

 

 

 

標準的な瞑想のハウツーや呼吸法を教授する。

というのは全然問題ないです。

心身の健全を維持するエクササイズで、科学的なエビデンスもあります。

太極拳やトレーニングジムで体を運用するのと同じと考えてね。

 

 

 

危ないのは、自分でエソテリックな瞑想を思いつき、神や呪文などを

唱えさせるのはやってはいけませんし、人に伝授してもだめです。

以前わたしの知ってる人で、瞑想法を考えるのが好きな人がいて、

SNSで発表していました。

 

※エソテリック(esoteric)

秘教、密教、秘儀、奥義など

 

 

 

 

 

 

 まじないを考える事が趣味の人

 

 

マーク・矢崎さんはまじないを考える事が趣味という方で、学生の頃から

月刊誌「ムー」に、自分が考え出したまじないをせっせと投稿し続けた人。

編集に気に入られ、卒業したら本当に「ムー」のライターになった。

 

ユダヤの禁書だって・・・いい加減だなあ

何でもかでもユダヤとかフリーメイソンと言えばいいと考えていますね。

 

原作ではアブドゥル・アルハザードというアラブの魔術師が書いた設定です^^;

 

 

でその、禁断の死霊秘法の中身がこれ。

思わず脱力^^;

 

こいうの思いついたらせっせとネタ帳に記録するのでしょうね。

自分で検証したとは思えません。

 

 

 

 

 

 

 ネクロノミコンにまつわるあれこれ

 

ネクロノミコン(死霊秘法)はそもそも、クトウルー神話に登場する架空の魔術書。

ユダヤは全然無関係です^^;

 

ラブクラフトが小説で創造した架空のアイテムですので実在しません。

 

ところが、クトウルーの熱狂的ファンが「きっとどこかに実在するはず」と信じて、

有名な海外の古書店に「ネクロノミコンは入ったか?」と訊ねてくる人が

未だ、跡を断たないようで、映画の題材にもなりました。

 

映画「ナインスゲート」ロマン・ポランスキー監督作品

さる魔術研究家の依頼で、稀少本の魔導書をさがす古本探偵を

ジョニー・デップが演じた。

 

 

 

「ネクロノミコン」と題して、それらしい本を作って売れば世界中にマニアがいるので

飛ぶように捌けるそうです^^;

 

表紙のデザインはかの「エイリアンのデザイナー」 H・R・ギーガ

タイトルは「ギーガのネクロノミコンⅡ」と来た。

 

 

原作では人間の皮膚でカバーがしてあるそうで、それをイメージしたもの。

 

 

真面目に作られた本で、マニアを喜ばせるためのもの(^^)

 

 

 

 

こんなのはやらない方が良い・・というよりも

やっちゃいけません。

どうなるかと言えば・・・

 

色界に夾雑物を沢山作ってタマス(無知)が増大し、真理から遠ざかるのね。

わたしはずいぶんこれをやったんです^^;

瞑想しても中々進まないよ。

 

 

 

 

 

 

 

エル・カンターレファイトはおそらくここから拝借したものでしょう

 

護身法

セーマン(安倍晴明)ドーマン(芦屋道満)にそれぞれ由来。

 

魔を払うとされる呪文「臨兵闘者皆陣烈在前」は、アドレナリンの分泌を促すような内容。

戦時における戦の将の心意気を煽る内容です。

いくさに臨んで、闘う将は陣の真っ先に在りと闘気を煽っています。

魔もたじろぐことでしょう。

 

 

 

 

 

 

バルドソドルチベット死者の書」って言うのも、言わば一種のネクロノミコンと考えられますね。

 

 

 

 

 

 

 

真相

 

でね、成就者とか解脱者と言うのは、瞑想中に神々の世界に跳んで、そこで色々秘法を授かります

 

奇門遁甲とか紫微斗数とかはそういう類のものなのね。

タントラの観想もね。

 

 

紫微斗数という精緻な運命学がありますが、これの創始者は陳希夷という仙人ですし、奇門遁甲はかの諸葛孔明が瞑想中に天女から授かったとされています。

 

 

 

素人が何の神秘行も成就してないのに月輪観とか五字厳身観を(適当に考えて作ったのだろう、自分もやってみよう・・・)と思ったら大間違いです。

ままごとなのね。そう言うのって。

 

 

 

 

あ、逸れた!

つまり、オカルトやスピにはまるのが戒禁取ね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続くのであった(^^)