初めにお断りしておきます。

以下は「解脱」にまつわるお話であり、「悟り」は殆どかすりませんよ、注意してね。

 

 

イン哲のサーンキャ思想はラージャ・ヨーガの思想的バックボーンです。

そこでトリグナというのが説かれていて、意味は3つの根本自性と言う意味です。

 

あ、そうだ。

スマ師も日本の仏教も

「釈迦牟尼はバラモン教を否定した。ヴェーダンタは間違い」という間違いを犯しています。

真実は釈迦牟尼は正当なバラモン教の教えの上に乗っかる聖者。

仏教はヨーガの一派というのが正しい理解だという証明ですよ。

 

 

ダンマパダ

 

 

「専念している人はヨーガ行者であり・・・」

 

 

 

 

  トリグナ(3つの特性)

  1. タマス
  2. ラジャス
  3. サットヴァ
これと真我の干渉による混合が無常世界の始まりと説かれています。
 
無明なので干渉してしまった。
世間の人が芸能人のゴシップに関心を引かれてしまう動機と同じです。
だから解脱するには自己の煩悩について無関心「慈悲喜捨の捨」ね、これが必要。
 
 
 
三徳
  1. タマスは遅滞、覆い隠す、曖昧という性質を持ちます。
  2. ラジャスは運動、行動。
  3. サットヴァは真実の追求。
という性質をそれぞれ持ちます。
 
 

 

  最高と最低

 

このトリグナは、わたしたちにメリットをもたらす最高のトリグナの状態と、逆にデメリットをもたらす、最低のトリグナの状態があります。
 
で、ヨーガにしろ仏教修行にしろ修行を開始すると、このトリグナは、最低から最高の状態へと昇華していきます。
と、いうか。修行の狙いはこのトリグナを最高の状態へと変化させるのが目的なのですよ。
 
 
最低のトリグナの状態
  1. タマス・・・・・悪(嘘、真実を覆い隠す、悪徳、曖昧)
  2. ラジャス・・・・激烈(嫌悪、暴力、怒り)
  3. サットヴァ・・・貪り(飽くなき追求)
 
最高の状態
  1. タマス・・・・・無頓着(捨)慈悲喜捨の捨ね。一切のこだわりを捨てる。
  2. ラジャス・・・・激しい修行に挑む、苦行への熱意。
  3. サットヴァ・・・功徳、真実を明らかにする(真実の追求)
 
はい、気が付きましたね(^^)
お釈迦様はトリグナの悪い面を貪瞋痴と言っているの。
つまりこの3つの自性をそれぞれ最高の状態に昇華させると必然、解脱が生じる訳ね。
 
 
 
それを踏まえて。
ねえ、前回わたしは浄化のために懺悔の必要性をお話しました。
 
 
今回は功徳の重要性です。
 
 

 

  功徳(サットヴァ)の意味は真実を照らす灯り

 

今、わたしを説明上、仮に「真理」だと想定してくださいますか?
そしてわたしは「暗闇の林」の奥に隠れています。
「暗闇の林」は皆さんの心を表します。
 
 
湖でもいいよ。
深い湖の底の方にわたしが潜っています。
この場合、湖の水は皆さんの心を表します。
 
 
 
 
そこで皆さんがわたしを発見するにはどんな条件が必要だと思いますか? 
 
考えてね。
 
 
ねえ、林に灌木や木々や葉が沢山多い茂っていると、遠くまで見通せますか?どうですか?
 
林がタマス状態
 
 
湖が深く、水が濁っていたらどうですか?
 
水質がタマス状態
 
 
懺悔
視界を良くしたい。
はい、これが懺悔ね。
 
功徳
明かりが欲しい。
はい、これがサットヴァ(功徳)ね。
 
 
 
サットヴァが明かりだとするとね、より強力な光源が欲しいでしょう?
 
初期仏教ではこれが托鉢をする目的でした。
それは「在家に功徳を積ませて上げる」事がより大きな自分の功徳になるからです。
 
 
これも中心に如来が居てこそ効果があります。
常に真実の修行者に布施を行うと最高の功徳になりますよ。
 
 
 

 

  資本が有るほど、更に大きな資本を生み出す

 

昔、ギャンブルに凝った人がお店の売上金に手を出して、それが何度も続いたので、遂に会社にバレて懲戒解雇処分となりました。

 

わたしの友人の彼氏で、わたしが居た店に紹介で働きに来たのですが、やはりレジのお金をくすねて、退職します。

 

この人が去り際「ターラーさんも、初めての競馬で80万儲けたら、俺みたいにきっとなるよ」でした。ビギナーズラックと言うやつ?

 

よくこの人が呟いてたのが「金の有るやつがいつも勝つ」でした。

 

 

 

祇園精舎を寄進した、スダッタ尊者は莫大なお布施をして大変な功徳を積んだ方ですが、これは元々スダッタ尊者に広大な功徳が有ったためです。

 

 

 

  儲けを生むための原資

 

 

服が欲しいねえ。

服を買いに、着てく服がないねえ。

 

 

  無財の七施

 

そこでお釈迦様は、「功徳を積むための」功徳の方法を明かします。

 

つまり、のび太君の気持ち「ねえ、思うんだけど、もうちょっと功徳が積めるようになったら、功徳を積むと思うんだ」という要請に従って説かれています。

 

これがよく聞く「無財の七施」ね。ググって下さい(^^)

 

そして四正勤の実践。

 

 

 

  四正勤

 

四正勤とは、八正道の「正精進」のことです。

  • 断断 ・・・・既に生じた過失を除くように勤める
  • 律儀断 ・・・まだ生じない過失を起こさないように勤める
  • 随護断 ・・・まだ生じない善を起こすように勤める
  • 修断 ・・・・既に生じた善を大きくするように勤める

 

応用

わたしはこんどこそ破った持戒を守ってみせるんだ

どんなシチュエーションになっても、わたしは誘惑に勝ち、戒を守るぞ

わたしはまだ達成できない持戒を達成するんだ

ステージが上がったら、もっと大きな功徳を積むんだ

 

 

こんな風に、条件が変わってもステージを増大させる、誤った身口意の働きを止める。

これが正精進ね。

 

 

 

  功徳が育っていく

 

するとどんどん浄化は進み、功徳はより絶大に育つという修行です。

 

 

わたしは未来において、今よりも優れた功徳を積むんだ。

わたしは未来において、今よりも瞑想ステージを上げるんだ。

持戒を守るんだ。

 

日々、自分にそう言い聞かせます。

 

お釈迦様の教えに

「溢れ出たもので生きよ」というのがありまして、何の事を言ってるかと言うと?

功徳の金利生活者になれと言っています。

ひたすら功徳を積んでいると、あるところでもう人生そのものが功徳を積むような生き方になってしまうのだと。

 

 

スダッタ(アナータピンディカ)長者がその例なんですが、喋る事、行動、意志がそのまま功徳につながるの。お釈迦様も高弟もみなそうですよ。

 

孫正義さんやファーストリテイリングの柳井さん、楽天の三木谷さん。堀江貴文さんもそうなのかな?資産の利息だけで、実はもう働く必要は無いと。

 

それくらい功徳を積むならば、いずれそうなってくと言う教えね。

 

 

 

 

  功徳の種類

 

 

功徳は基本的に3つ、やはりタマス・ラジャス・サットヴァから根本は来ています。

  1. 身・・・財施(物品や金銭、医薬品、寝る場所、瞑想する場所など)
  2. 口・・・無畏施(不安や恐怖を取り除いたり軽減させて上げること)
  3. 意・・・法施(真理を説く)

 

その果報は

  1. 財施は豊かになります。
  2. 無畏施は安らぎが訪れます。清らかな言葉を使うと来世、美しい容姿を獲得します。その逆もあります
  3. 法施は真理との縁を深め、未来祭に解脱する因を作ります。真理でないのに真理と言ったり、解脱もしていないのに(わたしはブッダだ、帰依しなさい)と言って布施を得ようとしたら、悪趣に落ちます。

 

そして誰に布施するか?

  1. ブッダ
  2. 阿羅漢
  3. 困っている方

の順に還元が異なります。

 

 

また、

  1. 自分に余裕がある時の布施・・・平時(どうでもいい時)に効果が現れる
  2. 自分に余裕がない時の布施・・・タイムリーに援助がある
  3. 自分が困っている時の布施・・・最も功徳があります。大体、自分よりも他を優先するのはもうブッダの心、菩薩の実践と申せます。慈悲と無我の心がないとこれは行えません。

 

 

自分が辛いのに、笑顔で人を励ますのは菩薩の仕儀です。