少し間が開きましたが、今回は、タイトル通り〝飯田市のシンボル的な山、風越山(かざこしやま)〟について、書いていきたいと思います。
 

 

風越山麓わくわくプロジェクトについて

 

まず初めに、私たち「風越山麓わくわくプロジェクト」について、簡単にご紹介したいと思います。

 

風越山麓わくわくプロジェクトは、平成28年から、(長野県飯田市)丸山地区基本構想・基本計画に基づき、丸山地区を含む風越山麓の自然・歴史・文化等をはじめとする『地域の宝』を活かして、住み続けたいまち丸山にするために活動をはじめました。

 

主な事業として、風越山中腹に位置する夕源平(ゆうげんびら)に自生するヤマザクラを約3年かけて、採取・播種を行い、平成30年3月に夕源平に苗木を植樹しました。新たな地域資源として、リニア中央新幹線開通後を見据えて、活用していきたいと思います。

 
詳しいことは、下記の記事にありますので、お読みいただければ幸いです。

 

 

 

 

風越山について

 

風越山は、飯田市のシンボル的な山であり、ふるさとの山として、地元の人々に親しまれている山です。中央アルプス(木曾山脈)の前衛に位置しており、信州百名山のひとつに数えられる他、新・花の百名山にも選定されています。

 

標高は1535ⅿあり、全山を花崗岩で形成されています。

 

↑ 風越山山頂

 

「かざこしやま」や「ふうえつざん」と呼ぶことがある他、地元では「権現山」と呼ぶこともあります。先述の新・花の百名山では、「ふうえつざん」とふりがなを振っていますが、正式な読み方は「かざこしやま」です。

 

風越山の語源は、山頂部付近に「大窪み」と呼ばれる鞍部があり、そこを風が吹き越えることからきています。平安時代の歌人藤原清輔が和歌に詠んでいます。

 

かざこしをゆうこえくればほととぎす 麓の雲のそこに鳴くなり

 

新・花の百名山に選定されているとおり、多くの植物が見られます。殊にベニマンサクは有名で、長野県の天然記念物に指定されています。特徴的なハート型の葉を持つベニマンサクを見に紅葉の時期は多くの登山者が訪れます。風越山がベニマンサクの東北限地となっており、標高800ⅿの山腹から標高1480m辺りまで群生しています。

 

風越山は、古より信仰の山として崇められてきました。718年(養老二年)に泰澄大師が、加賀の白山神社を勧請したことにより、開山したとされていますが、詳細は不明であります。開山から1300年以上も経ている修験道の山です。

 

その白山神社は、里宮と奥宮があります。

里宮は、飯田市滝の沢にあり、廃仏毀釈以前は白山寺がこの地にありました。「白山寺自領絵図」には三重塔や五重塔が描かれていますが、実際にあったかどうかは定かではありません。里宮の拝殿は、白山寺の護摩堂が残った建物で、飯田市有形文化財に指定されています。

奥宮は、風越山の山頂付近、標高1490mにあり、本殿は国の重要文化財に指定されています。ちなみに、本殿は全国で3番目に高い重要文化財(建造物)です。白山寺の僧侶が、風越山の上にあった白山妙理大権現(いまの奥宮)の神事を取り仕切っていました。そのため、地元では権現山と呼ぶこともあります。祭神は三柱あり、伊弉諾命・菊理媛神・大己貴命です。

 

↑ 奥宮の随身門

 

風越山の登山道には、西国三十三観音霊場を模した観音菩薩の石像がある他、役行者像や弘法大師磨崖像、虚空蔵菩薩像、俱利伽羅不動像などの石仏が見られ、信仰の山を感じることができます。

 

また、名号石(六斗石)や駐馬巌、秋葉大権現、日夏耿之介句碑などの石碑も点在して、見どころも多いです。

 

10月には、大正時代から始まった歴史のある、風越山登山マラソンが行われます。丸山地区では、「風越山登山マラソンおもてなし事業」として、スタート・ゴール地点にダイアンサスの花を飾り付けて、ランナーの皆さんを歓迎しています。

 

 

 

 

 

今回は、飯田市のシンボル的な山風越山をご紹介いたしました。

 

登山道は6つルートがありますが、主要な登山道は、かざこし子どもの森公園から少し上がったところからの押洞ルートになります。

 

見どころが多い風越山へお越しいただいて、南信州の自然・歴史・文化を体感してください。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。