「クリーニング屋さん、継がないからね」って、亡くなった父にずっとこう言っていた親不孝のクリーニングアドバイザー・麻野です。

2009年に父が他界し、2010年から本格的にクリーニングを継ぐことになりました。
機械のスイッチさえ入れられなかった私がなぜ今、クリーニングを続けているかというと

未来があるから!!



未来なんて言うととっても大げさかもしれないし、業種の違う方々からすると、そんなにパッとしない業種でこれから先、どう展開できるの??って思われるかもしれません。

私も他業種からの転身だったから、そんな風に思われるっていうのも納得してます。
…というよりも、私自身が実際にそう思ってたんですよね。

だからクリーニングを理解しようってところから始めるわけなんですが、誤解を恐れずに言うと、やれ洗浄理論だ、シミ抜きだ、プレス(仕上げ)だ…って、
どこに聞きにいってもぜーんぶ技術のことばっかり!

あ、技術が不要って言いたいんじゃないんです。とにかく技術ばっかり学ぶところなんだって感じただけです。
って、誤解恐れてるみたいな言い回しになっちゃいましたが(笑)



そろそろ前職のアパレル業界と比べるのも若干気が引けてきているのですが、お洋服を売るために販売員には様々な課題が課せられます
。また、会社からも販売のための情報がどんどん送られてきます。(もちろん覚えなければ個人の実績に響くので、当然のように暗記。)

商品の特徴はもちろん、繊維、縫製、購買心理、在庫管理、人材マネジメント、売上、並べ方(VMD)や、接客、お手入れ(アパレルはやたらと家庭洗濯が可能であることをアピールします。売れるから。)、ブランドのストーリーとシーズンのテーマ(例えば映画にインスパイアされたテーマであればその映画も見る。)まで。

でも、クリーニングは「技術」だけだった。


アパレルでは、ものすごくハードな毎日でした。
ヘマをすると裏階段に呼ばれてお化粧がぼろぼろになるまで泣かされて、店頭に立たせてもらえないこともありました。
入荷前の商品で取り置きの約束をしたのに商品が入荷せず、「きちんと商売しなさい」とお客さまからおしかりを受けることもありました。
やることも、覚えることもたくさんあって、大変だった。
おちこぼれ販売員だったけど、楽しかったんです。(あ、最終的には都内ナンバー3にまで登りましたぞよ、えっへん)

だって、自分がプレゼンした商品をお客さまが気に入って、よろこんでそれを買っていく姿が大好きだったから。
それからその商品を着てまたお店に遊びに来て下さることがとっても幸せだったから。

クリーニングの現場にもお客さまの喜びはたくさんあります。
でも、まだまだ笑ってもらえる瞬間を作り出すことができるって思ったんです!

そう思ったら、なんだかこのクリーニングって仕事がとってもクリエイティブに思えて来たんです。
だから、未来がある!って思うんです。


まだまだお客さまにできることがたくさんある。
クリーニングの技術がピークに達しつつある今、これからはそれをどうやって表現していくのかってことがキモになります。絶対に。

私は小さな街の小さなお店の店長だけど、クリーニング業界で同じようなお店や立場の方達ってたくさんいるんです。
「どうせちいさなお店だから…」とか、「どうせ経費かけられないし…」って思って何もやらないのはとってもモッタイナイ。
小さくても、お金をかけなくてもできることってたくさんあるんです!

だから、そんな方々にも勇気を与えたい。そして行動するきっかけを作りたいって思ってます。

様々な個性で色とりどりのクリーニング屋さんが今後どんどん増えていってほしい。
そんな未来への期待も込めて、「未来」を作り出していけたら良いなっていうメッセージで今日のブログを締めくくりたいと思います。


では、グンナーイ♡