⑫どうしてそうなった?

秀吉のもとに駆けつける準備をしていたら方々から忍などが目通りを求め、光秀を心配する伝言を受け取った。

ここまでは誰から見ても忠義を尽くす家臣と映っていた光秀を秀吉も慌てた様子で遣いを送ってきている。

「光秀殿、大丈夫で御座るか?饗応の最中に家康殿の前で信長様に足蹴にされ庭に転げ落ちられたと?」
と、後に「川角太閤記」に書かれてしまっているし、家康殿からも「光秀殿が接待されると楽しみにしていたが、来てみたら堀久太郎が働いておる。何かあったのか?」との事だ。
確かに後に「信長公記」には堀秀政が案内を…と「太田牛一」によって記されてはいる。

あれ?何だろうこの展開。どうしてこうなった?
と、光秀は思った。