島根県出雲市にある個人庭園「ふれあいジョウラクローズガーデン」を初めてお訪ねしました。マルモ出版社発行「全国版オープンガーデンガイドブック」にも掲載されたお庭。以前から機会があったら是非伺ってみたいと思っていてようやく念願がかないました。

庭園オーナーの今岡忠次さんは、県の農業技術の分野でご研究などのお仕事をされて定年退職後、ご自分の畑の一部をローズガーデンとして2010年から一般公開しておられます。

バラは260種・330本。私たちの訪問時期に合わせて綺麗に開花するように剪定されて、この時期には考えられない数の秋バラが健やかに咲き誇っていました。


ほぼ全景を小高い母屋のテラスから見る。


大変行き届いた方で、私たちのために資料と庭園の絵葉書などを用意してくださってました。

今岡さんは退職後、関連の仕事に誘われてもあまり心が動かず、今までとは全く違うことにチャレンジしたかったそうです。特に、高齢者や障害者の憩いの場所を作り、お花を眺めて笑顔になって欲しかったので、今まで手掛けたことはなかったそうですが、初のローズガーデン作りにに着手したのだと。

庭園は、車椅子で見学できるように広くてフラットな園路に、ぐるりと回れる回遊式にしてあります。ご本人は「個人的な好みで庭を作るなら、こんなフラットな庭にはしないんだけれど、ね。」あくまでも高齢者や障害者の皆さんに安心安全に楽しんでもらうためのお庭である、と強調されてました。

200坪のバラ園、木製ガゼボ、パーゴラ、裏手にある休憩のためのハウス、テラスなどの構造物もたったお一人ですべてお作りになりました。

バラや低木は入り口から低く刈り込まれ、奥まで一目で見渡せる構造ですが、それも、障害者に何かあっても必ず視界に入るようにするため。



殿堂入りのバラのコーナーもあります。



彫像等はセール時を上手に利用して集めたそう。


春バラのシーズンには一般来園者も含め1200人ほどの来園者があり、皆さんの笑顔から元気を頂いているそうです。


驚くことには、このお庭の作庭から維持まで一切補助金などを頂かず、ご自分の私財だけで維持管理し、シーズンにはどなたにも無料開放しているということ👏👏



多数の来園者に対応するために、今岡さんに共鳴して協力してくれる応援サポーターさんたちが、今年は延べ80人いらっしゃいました。



ここでのオープンガーデンの仕組みは

🔸入園料は無料
🔸高齢者施設、障害者施設は招待。事前登録でメール案内、混雑防止のため見学日調整
🔸一般個人は希望者による事前登録でハガキ案内(要 通信実費)

上記のような方法で、地域の寺院からの駐車場提供やサポーターによる車の誘導などの支援を受けながらなさっているそうです。




今岡さんはとても前向きに情報を発信しており、園外活動として、

🔸高齢者施設への出前交流
🔸生涯学習への支援(バラの栽培講座、バラの楽しみかた)
🔸新聞寄稿によるバラの魅力発信
🔸snsによる技術公開🔸バラ作り、庭作りのアドバイス

を心がけていらっしゃいます。



オープンガーデンが終わると、応援サポーターの皆さんには、バラの花を使ったアレンジメントを作って頂き、お礼に差し上げたりするのだとか。


お金が介在しない分、慈愛の精神そのもののオープンガーデンが行われていることに感動しました。



到着するなり、レクチャーがはじまりました。
皆、釘付けです。
中には今岡さんの生き方、庭への思いを伺って、感動のあまり涙する人も多く。




石を切り出して作った自作のテーブルと椅子。


まだまだ書ききれないため、(2)に続きます。またご覧いただければ幸いです。

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今日もお読みいただきありがとうございました❗