お久しぶりです~。
この頃ツイッターに入り浸っていてこちらがすっかりご無沙汰になってしまいまいました。
もしツイッターやっている方いたらぜひあちらでもよろしくお願いします。
独り言感が強く、心の中を全てさらした感じになっております
ところで昨日遅ればせながら「ドライブ・マイ・カー」を見ました。
前評判が高ったけど、友人の春樹ファンはあんまり評価していなかったので、どんなもんかなと見始めましたが、
淡々としたモノローグの多い、アクションでもない映画なのに、3時間引き込まれて見られました。
短編集「女のいない男たち」の作品たちを交錯させた、新たな物語。
それでも私が村上春樹作品の中で一番惹かれる、心の奥底にずずーーーっと入っていく感じが全く同じでした。
劇中劇の「ワーニャ伯父さん」のテーマ、「苦悩を抱えながらもただ生きていく」というのがこの頃の私の内面のテーマにもあっていて。
このブログによると、「ワーニャ伯父さん」の作家、チェーホフは自らの作品の中で一貫して「自己満足の幸福者」を批判しているのだそうです。
「苦悩を背負いながら生きていくという道を彼は歩むことになったのです。当然、躍り上がるような幸せではありません。ですが苦悩を背負いながらも耐えて生きていこうという人生が始まるのです。」
長年、ポジティブ教にハマってた私は、ずっと自分の中の暗い気持ちを見ないように押さえつけて生きていたのですが、この頃それが変なスピリチュアルセミナーとかにハマった大原因だなあ、とわかってきて。
その自分の暗がりから逃げないで、ぐぐぐーっと見つめていくことでより魂の深いところに進んでいける感覚があるんですよね。
別に私の人生にはチェーホフの主人公のような苦悩はないわけですが、それでも内面の葛藤や暗い思いなどもあり。
「今は幸せなんだから、いいところだけを見て過ごそう」とその「モヤモヤ」を押さえつけないでぐぐぐーっと見つめていく。
それで新たな地平が開けていく感覚があります。
岡田将生くんが主人公の奥さんと浮気する若者の役で出てますが、彼がモノローグするシーンが印象に残りました。
顔が大写しになるんですが、あまりに顔が整っていて美しすぎて、仮面感があってなんだか不気味なんですよね。。
そういう、外見に内面が出てくる演出も上手いなと。
心の奥底に沈みたい時にオススメです。