この間聞いた、ちきりんさんと木下斉さんの対談。
今の日本は、会社員になっても、給料も上がらない、面白い仕事ができる可能性も少ない、成長しない社会になってしまった。
そんな社会で生きていく子供たちには、大学に行って被雇用者を目指す道だけではなく、小さく自営で生きていく道も、選択肢として学校で示すべき。
日本では、きちんとした待遇の正社員になる力がない人は、ブラックな派遣、Ubereatsのような、低賃金な被雇用者としての道を選んでしまう。
それしか知らないから。
ひきかえ、例えば韓国はすごい格差社会だが、貧しい人は、車を磨くサービスのチラシを作って高級車に挟んでみたり、自分で作ったものを売り歩いたりして、自分で稼ぐ力がある。
もっと、自分で小さく稼ぐ経験を子供の時からして、お金を稼ぐのはそんなに難しくない、という実感を得るべし。
と言う話でした。
だらだら生きている私ですが、一年半だけ自営経験があります。
チェコに住んでいた20代の終わり頃、駐在員のご家庭で家庭教師をしていました。主に英語とチェコ語。
すごく需要があり、私一人では回らなくなったので、友達を紹介し始めました。
あまりに紹介を頼まれるので、
「これビジネスにしたら、儲かるんじゃないかと思うんですよね〜」
と仲のいい駐在員の奥さんに軽く話をしました。
そうしたら何日か後に電話がかかってきて、
「日本人学校のお母さんたちに話したら、みんなすごく興味を持っていた。すぐにパンフレット作って!」
と言われて、急遽、家庭教師、英語教師、ベビーシッター派遣の「会社」をでっち上げました
チェコに来ている日本人の学生を、駐在員家庭にご紹介。英語のネイティブ教師紹介や、ピアノの先生仲介なんかもやりました、
料金の30%が私のところに入る仕組み。
値段は日本基準。(家庭教師を1時間三千円とか)。
払う方も慣れてる値段でハッピー、もらう方も、私に30%引かれても、チェコ基準の時給より全然いいので、ハッピー、というWin-Winの仕組みでした。
(え?それ合法?、というご意見は受け付けません。ちょいグレーですが、20年前のことなので時効です
ちなみに、私はちゃんとチェコで営業許可を取っていました。)
チラシを一度配っただけなのに、口コミでバーっと広がり、大忙し。
すぐに、チェコの平均月収の二倍の収入になりました。
この時の経験から、平均月収くらいを、勤めるよりも全然少ない労力で稼ぐことは、そんなに難しくないんだな、と分かりました。
その後、大変良い条件で、日系企業で通訳として働き始めたので、この小さな会社は友人に譲りました。
私は自営で稼ぐよりも、特技の語学を活かして、責任のない立場で働く方が気楽でしたが、就職の際の給料交渉にも、この自営体験は大変な役立ちました。
低い給料を提示されたら、「それなら週3回、だらだら家庭教師しながら、紹介業してた方がいいです」って心から言えたんです。
結果、言い値で雇ってもらうことができました。
うちの、学歴社会では進んでいけなそうな長女にも、何か売り買いして小さくお金儲ける体験を早めにさせたいです。
いらなくなったおもちゃをフリーマーケットで売るとか、手作りアクセサリー売るとか、そんなことで良いので。
ちょっと工夫してお金稼ぐのって、簡単なんだ〜っていう経験をして欲しい。
その方が、算数に苦しみながら学校生活を送るよりも、幸せになれるんじゃないかな。
良い1日になりますように
全然関係ないですが、今日飲んで美味しかったワイン。