実例!鹿児島の欠陥住宅あれこれ~②基礎・床下編~ | 鹿児島 ホームインスペクション 新築 リフォーム 耐震診断

実例!鹿児島の欠陥住宅あれこれ~②基礎・床下編~

基礎工事の施工ミス、鹿児島での実例をいくつかあげましょう。

施主さんが見ていないところでは、こんな施工がされているのです。

 

①鉄筋のかぶり厚さ不足

 ポイント~瑕疵保険の検査はあてにならない~

 

基礎の鉄筋からコンクリート表面までの厚さを「かぶり厚」と言います。

基礎立上りのかぶり厚は最低でも30mmが規定されていますが、

不足してるケースも多い。

 

不足してると何がまずいのでしょう?

 

基礎にひび割れや爆裂が生じるリスクが高まるのです。

さらに土に面する部分のかぶり厚は60mm必要なのですが、

あなたのマイホームは本当に大丈夫ですか?

 

  (わざわざ端に鉄筋配置しなくても。。超大手HM)

 

基礎コン、特に立上りコン打設時のかぶり厚みの不足はよくあります。

瑕疵保険の配筋検査があるから大丈夫です!という話はよく聞きますが、

実はこれは真っ赤なウソ。

 

配筋検査時には、立上りの型枠が完全には施工されていない為、

瑕疵保険の検査では、立上りのかぶり厚はチェックできていないのです。

 

生コン打設時に現場監督が立ち会えば気づいて手直しするはずですが、

立ち会わないで基礎屋にお任せ、の現場監督が結構多い。

業務怠慢も甚だしいですね。。

 

さらに、ミスが多いのは設備のスリーブ配管(基礎貫通スリーブ)のかぶり厚不足。

 

  (正規のスペーサー使えば問題ないのに。。)

 

鉄筋にスリーブをくくりつけてOK!みたいな施工も多いのです。

これも配筋検査後にスリーブ施工する業者がいて困ったものです。

 

②配筋ミス

 ポイント~現場監督は構造計算書の中身を見ていない~

 

少しややこしい配筋の場合は、構造計算書を確認すべきです。

構造の設計担当だとわかってることが、図面にうまく反映できてないことも多い。

 

最近は長期優良や性能評価を取得するケースも多いのですが、

構造計算上、配筋の種類が多くややこしい現場も多い。

 

構造図面を描く人と現場の施工を管理する人は別なケースが多く、

現場監督は基礎屋に図面を丸投げて「よろしくお願いね」的な人間も多い。

基礎は基礎屋が施工するし、配筋は瑕疵保険の検査員が見るしってこと?ですね。

 

こういうのを施工管理って呼べるんでしょうか?

 

主筋の配置や補強筋の配置がおかしいケース、定着長さが足りないケースなど、

ハウスメーカー検査部門の専任検査員でさえ気づいてなかったケースもありました。

(わざわざ福岡から配筋検査に来てどこ見てるんだか。。)

 

③コンクリート強度の配合ミス

 ポイント~生コン強度の意味を知らない現場監督が、実際にいる~

 

生コンクリートの強度っていくつか種類があるのをご存じですか?

 

「設計基準強度・耐久設計基準強度・品質基準強度・配合強度」

 

この4つが分からないようなら現場監督を辞めた方がいい、と私は言ってます。

設計図に記載されるのは、大体が「設計基準強度」と呼ばれるものです。

机上の構造計算で必要なコンクリート強度のことですね。

 

でも、4種類の強度でお分かりのように現場での生コン強度は種類が増える。

まぁでも築50年超え、ひび割れだらけの古い基礎でも壊れてないよねぇ、、

 

実際に現場で打設する強度は「呼び強度」と言われます。

丁寧な設計者は「呼び強度」まで記入してくれてます。

 

鹿児島では、設計基準強度通りの配合で生コンを打設してはいけません。

季節の気温により、必ず割増して強度を上げる必要があります。

通常「強度補正をかける」と言います(昔は温度補正って言ってました)。

 

 

基準強度に強度補正を加えたものを、実際の打設強度=呼び強度といいます。

 

でも、怖いことに「強度補正」を知らない現場監督もいるのです。

現場が始まったら、現場監督に聞いてみましょうね。

 

過去の検査では、生コン打設当日に私から呼び強度を指摘され、

・基礎を壊して再施工した現場

(ここは打設を途中で止めて、後日解体~再施工)

 (東日本だけで止めときゃ良かった超大手HM)

 

 

・こちらは開き直ってそのまま後の施工を続けた現場

 (施主も建築士なのに揃って変な現場)

  (質を重視してるらしい地元HM)

申し訳なかったけど、この現場はこれ以降、検査をお断りしました。

 

もちろん、どちらの現場も瑕疵保険の配筋検査は合格しています。

 

問題は、コンクリートに関しては瑕疵保険の現場検査が無いことに加え、

現場監督の知識不足や現場立会いをサボる姿勢にあります。

 

強度補正をかけなくても結果オーライで施工を続ける方法もありますが、

まともな工務店ならそんな怖い道は選びません。

 

3N/m㎡くらいなら問題ないだろうって?

建築基準法に平気で違反して施工する業者を、あなたは信用できますか?

一生の借金を背負う自分の財産を、安心して託せる相手なのでしょうか?

 

④土台のアンカーボルト・キソパッキンの間違いや不足

 ポイント~現場監督は見て見ぬフリをすることがよくある~

 

アンカーボルトは、基礎と土台・柱を緊結する重要な部材です。

基礎伏図には、アンカーボルトやホールダウンアンカーの位置が

記載されてますからよーく見てくださいね。

 

特にホールダウンは柱を直接捕まえますから、見てても心強いのです。

耐力壁構成材との取り合いには若干注意ですが。。

 

アンカーボルトは立上りのコンクリートを打設する前に仮固定するのが望ましい。

打設直後に配置していく「田植え」もまだ見かけますが、ミスの原因になりやすい。

田植え派は何のかんのと言い訳しますが、事前の作業が面倒なだけです。

 

また、土台を貫通するアンカーボルトは、土台のへりあきも大切です。
へりあきとは、ボルト中心から部材端までの最小距離を表す寸法です。

 

 (せめて余裕で1/3残そうよ、毎度おなじみの超大手HM)

 

キソパッキンには通気パッキンや気密パッキンの異なる種類がありますが、

これは断熱方法によります。

最近は全周設置も多いのですが、そうでなければ必要な個所は決まってます。

 

柱の下に設置してない致命的なミスを見逃す監督もいますし、要注意ですね。

 

 (基礎を再施工して、またかよの超大手HM)

 

⑤床下チェックの大切さ(清掃・断熱材・水漏れ)

 ポイント~現場監督は、床下に入ってまで確認はしない~

 

断熱面で大切なのは、床の処理です。

 

特に女性は足元の冷えが苦手な方が多いので、計算上は大丈夫、ではなく

実感としても慎重に考えたいところ。

 

断熱は熱抵抗値という数値で判断できます。設計図に記載してありますか?

 

断熱方法は床断熱と基礎断熱の2種類ありますが、メリットデメリットがあります。

施工が簡単なのは床断熱ですが、施工不良も結構多い。

大工さんが床を貼る際はしっかり入ってたはずなのに、

後から確認すると外れてることも。

 

 (絶対に気づいてたはず、しかも埃だらけの地元HM)

 

現場監督は床下に潜り込んでまでチェックはしませんよ、尋ねてみてください。

 

基礎断熱だと床下も室内空間と同じ断熱ゾーンですから一体空間です。

床下は磨くように清掃してありましたか?床下の埃は室内に入ってきませんか?

経年の埃はどうやって清掃しますか?

 

基礎断熱を採用するメーカーってこの点をホントいい加減に考えてるとこが多い。

「経験上大丈夫です」なんてね。。

 

さて、給排水の配管ミスは施工途中ではわかりません。

給水に関しては最後で加圧チェックをしますから、漏れたらわかります。

いや、漏れたら困るんですけど一応検査するからわかる。

 

でも排水経路は水漏れの検査ではなく流れの検査ですから、

水漏れは見逃しやすいし、実は水漏れは排水経路だけではないのです。

 

   (継手のテープぐるぐる巻きが怖すぎる地元HM)

 

 

せっかく防犯用にと設置した、外部配線用PF管からの水漏れ

 

 (年間100棟以上のご契約がご立派な地元のHM)

 

 

あなたのマイホームの基礎・床下は、本当に大丈夫ですか?

 

あなたのマイホーム、全力で応援します!

 

 

「かごしまの人と建築・不動産の関係をより幸せに」
あなたのマイホームコンシェルジュ
お引き受けします!

かごしま長持ち住宅ぷらす 

(ホームページにリンクします)

 

不動産選びから、エコハウス設計、リフォーム・リノベまで
お気軽に相談ください

 

公式ラインアカウントはこちら

無料相談受付中です