先日は、

 

 

にて光の影響と物体の状態について書きました。

 

 絵を描く場合には、物体の状態を再現する必要がありますが、物体の構成要素は

 

  ■ 形

  ■ 色彩

 

になります。このときに、物体そのものの色とは別に光の影響が存在するので、物体によって生じた

 

  ■ ハイライト(明るい部分)

  ■ シェード(暗い部分)

  ■ シャドウ(影)

 

を再現する必要があります。そこで、今回はその要素について書こうかなと思います。

 

 物体は情報がないと対象物が何であるかを判断できません。

 

 例えば、

 

 

のような円だとこれが何を示すものなのか判りませんが、これを球体と認識するにはあまりにも情報が少なすぎます。この場合、

 

 

のようにシャドウ(影)の情報を追加すると地面があることを認識できるようになります。コレを同じ色で再現すると

 

 

ののようになりますが、この状態だとシルエットなので、球体として認識するには至りません。これだと単一の形状7日状態の再現を行ったものなのか判断できないので、色分けを行って違う物であることを明確にします。ここで、

 

 

のように黒色を使う方法もありますが、コレだと強すぎるので、系統色の影響を尽かします。

 

これは、強めの影になるので、この色を変えると

 

のようになります。影を減衰させると明るくなるので

 

 

のようになります。

 

 球体の場合、明るい部分と暗い部分ができますから、コレを加えることで、物体の印象が変わってきます。現状だと

 

 

なので、形の情報がありませんが、

 

 

のように影の部分を用意して、暗い部分の色を弱くすると

 

 

のようになります。この情報を調整すると

 

のようになります。

 

 物体には映り込みが存在しますが、このときに起点がある場合には覇者するので輝点が発生します。これは、

 

 

 

のような感じで強く出る場合もありますが、こうした映り込みでも周辺は減衰するので、このような状態にはならないので少し加工が必要になります。表層の凹凸が生じると映り込みは減衰するので、

 

のような感じになります。

 

 ここまでの流れで

 

 

のような状態になっていますが、ハイライト部分にフィルターからガウスぼかしを選択して適応すると、

 

 

のようになります。この状態だと影が強すぎるので、

 

のようにすることで影が減衰した状態にします。更に、影や物体の輪郭部分に調整を入れることで、

 

 

のようになります。この時のレイヤーの構成ですが、

 

 

のようになっています。基本となるベースカラーを用意して、その下層に影のレイヤーグループを配置しています。

 

 ハイライトやシェードなどは、ベースカラーの上に配置するので上層にレイヤーグループを用意して効果を追加しています。

 

 アナログの場合だと、この処理は 【 塗膜の階層 】 で管理することになりますが、デジタルの場合だと塗膜の管理をレイヤーとレイヤーグループで行うことになります。

 

 こうした層の考え方は、3DCGのマテリアルと同じなので、テクスチャやカラーによる層によって質感を作ることなります。その為、

 

 

のようにベースカラーに模様を重ねて凹凸をつかするような方法を用いることになりますが、ここに光と影の情報も追加できるので、

 

 

のようにスペキュラーやAOを追加することができます。今回の描き方も、このような上層のレイヤーで質感を作っていくような描き方になりますが、デジタルの場合だと、基本的にこの構造で状態を仕上げていくことになります。

 

 絵の場合、

 

 

のようなシルエットだと状態がわからないので、色彩を追加することで、

 

 

のよにすることができますが、

 

 

のような形状もマスクを追加すると

 

 

のような形状が出来上がりMス。また、マスクを掛けた場所に色を追加すると、

 

 

のようになりますが、部分的に色を変えると、

 

 

のようになります。このように立体を描く場合、

 

  ■ 形状

  ■ 色彩

 

の追加で状態を作ることができるので、アナログで絵を描く場合にも 【 見えている立体を平面の形状に置き換えて考えて画用紙に再現する 】 方法を行うことになります。これが再現時のアルゴリズムになりますが、絵を描く場合には、

 

  ■ 認知

  ■ 再現

 

が必要になるので認知をする際には立体で認識して、再現をする際に平面で扱う事になります。その為、平面のアプローチだと平面図形の集合として形状のアタリを取ることになりますが、パースを付ける場合だとこれだと状態の再現ができなくなるので、 【 立体のアタリ 】 を使うことになります。

 

 先程の

 

 

のようなものも光を当てると状態が変わります。レイヤーの効果にはソフトライトというものがあり、これは物体に対して色彩の効果乙イアKしたものになりますから、ライティングの効果と同じ状態になります。その為、

 

 

 

 

のようになります。

 

 レイヤーの効果にはスクリーン合成がありますが、これは、その色を上に載せたような色の変化を得ることができます。その為、ソフトライトだと

 

 

になるものも、スクリーンを使うと

 

 

のようになります。この効果は下の色の影響を含めて使用できるので、

 

 

のように青色のディテールを追加した上に色を乗せると

 

 

のような色の変化を使用できるようにないます。これは結構青色を強めに使っていますが、この青色をベースにして影の情報を尽かして上にロを載せて影の情報を反映させることでグリザイユ画法の効果を得ることができます。

 

 グリザイユ画法は、影+ベタ塗りというようなものではなく、

 

  ■ グリザイユ

  ■ グレーズ

 

を組み合わせて描く事になるので、ベタ塗りだけで仕上げる技法ではありません。また、影の情報だけだとハイライトの情報化羽井されないので、ベースカラーの上にハイライトや映り込みの情報を追加する必要があるので、上層のレイヤーを追加して情報を付与する必要があります。

 

 アナログの場合だと、グレースケールの状態による影響を経験しながら覚えていく必要がありますが、デジタルの場合だと不透明度の調整だけで影の強さを変更できるので、どの程度お濃度であれば大丈夫なのか?を実際に描きながら覚えていくと必要な濃度を知ることができます。

 

 アナログの場合だと、塗膜の層を作業工程で管理することになりますが、透過した塗料の場合だと今回行ったレイヤーの効果を使ったような影を先に描いて色の影響を与えることもできます。これは、グリザイユ画法でも使用しますが、

 

 

のようにした上に色を置いていく方法になりますが、マーカーで色を乗せてみると、

 

 

のようになります。このようにマーカーが鉛筆の色の影響を受けて暗くなっていますが、こうした透過性の高い画材の場合だと影を先に描いて彩色する画法が使用できます。

 

 グリザイユについては、

 

 

の中でも触れていますが、

 

 

 

のようにベースカラーで結果が変わります。これは影で使用していますが、今回行ったベースカラー+彩色と言う方法は、アナログだと水彩画の 【 ウォッシュ 】 を先に載せてウェットオンドライで描く技法でも使用します。

 

 ベースカラーを消えて描くと背景色が決まっている状態になりますから、ミ・タントで色を指定して描くのと同じような効果を得ることができます。なので、白い画用紙でも色つきの画用紙を使ったときのような効果を得ることができます。

 

 その為、水色をベースにすると

 

 

のようになるので環境光の影響をベースカラーで再現することもできます。不透明水彩のように下の塗膜を完全に隠蔽してしまうようなものだと色を作ってから塗ることになりますが、技法としては、上層に透過性の高い状態で色を重ねることで光の効果を追加することもできます。

 

 また、ベースカラーで同じ色でも結果が変わるので、

 

 

のように環境の色の効果を反映した色の変化を与えることが出来ます。

 

 

 TODAY'S
 
アナログとデジタル

 

 

 基本的にデジタルで描く際にもアナログの技法を踏襲するので、基本となるのは美術で使用する画法などになります。

 

 ただし、デジタルとアナログでは物体の色彩と発光体の色彩と言う全く異なるものを扱うので、三原色や中間色が全く事なりなしその為、共通して使用できる技法は存在しますが、色彩の取り扱いは個別に覚える必要があります。

 

 

 

  色の合成

 

 

 画材には、

 

  ■ 固形で画用紙に直接描くもの

  ■ 希釈して筆で描くもの

 

があります。前者が、鉛筆やクレヨンのような画材で、後者が塗料になります。と言ってもソフトパステルは削ってコナにした後に水で解いて塗ることが出来るので絵の具のような使い方ができますから、固形のものでも塗料のように使えなくもないのですが、大きく分けると前述の2つに分けることができます。

 

 前者と後者の違いは 【 調合の有無 】 になりますが、塗料の場合、塗る前に色を作ることができますが、色鉛筆やクレヨンではそういった調合ができません。この調合出入りを作る処理を 【 混色 】 と言いますが、これは塗料だから出来る事になります。

 

 小学校の図画工作でも絵の具は使うと思いますが、義務教育では水溶性の塗料を使うことになります。

 

 この時にパレットで色を作ることになりますが、基本となるのは、

 

  ■ 色相 : 色の違い

  ■ 明度 : 明るさの違い

  ■ 彩度 : 鮮やかさの違い

 

になります。小学校だとこの3つを使うのは難しいので、色の方向性を墓得る場合だと、

 

 

  ■  赤色  

  ■  青色 

  ■  黄色 

 

 

の三色を用意して、この中の2色を混ぜて中間色を作るようにすると色がにごりません。この時に出来る色は

 

 

  ■  橙色  =  赤色  +  黄色  

  ■  紫色  =  青色  +  赤色  

  ■  緑色  =  黄色  +  青色 

 

 

になります。この時に、混ぜる色が 【 1:1 】 の比率だとこの色になりますが、片方の広津が高いと広津の高い色の傾向が強くなります。その為、

 

【  橙色  :  赤色  +  黄色  】

 

   赤橙色 : 橙色の赤色の比率が多い

   黄橙色 : 橙色の黄色の比率が多い

 

 

【  紫色  :  青色  +  赤色  】

 

   青紫色 : 紫色の青色の比率が多い

   赤紫色 : 紫色の赤色の比率が多い

 

 

【  緑色  :  黄色  +  青色  】

 

   黄緑色 : 緑色の黄色の比率が多い

   青緑色 : 緑色の青色の比率が多い

 

のような色を作ることができます。ここに白や黒を追加して光の効果や色の変化を追加します。白と黒を追加した時の効果は、

 

【 白色を追加した時の効果 】

 

   ■ 薄い色(桃色、水色など)

   ■ 光を当てて明るくなっている色

 

【 白色を追加した時の効果 】

 

   ■ 深い色(真紅や藍色など)

   ■ 影で暗くなっている色

 

のようになります。画材で色彩を使う場合には、この辺りの色の変化からスタートすると画材の色のコントロールが行いやすくなると思います。

 

 彩度については、

 

  ■ 選択した色

  ■ グレースケールの色相環でのその色

 

を用意して、その調合比率でコントロールするものになります。その為、彩度を落とすとグレースケールの絵が出来上がるので、水墨画や鉛筆で描いたような状態の色彩になります。

 

 

 

  画材と色数

 

 

 画材は染料や顔料で色を作ってありますが、透明水彩は混ぜるほど彩度が落ちていく傾向があります。また、水彩絵の具の場合、

 

  ■ 透明水彩  : 乾くと明るくなる

  ■ 不透明水彩 : 乾くと暗くなる

 

ので、透明水彩の場合だと

 

 【 塗った直後よりも色が薄くなる 】

 

と言う印象を受けると思います。これが、画材の特性になりますが、不透明水彩だと縫った直後よりも色が強く出るので、明るくしたつもりでも思ったよりも濃い色や暗い印象にあんる場合があります。この辺りは、塗りながら傾向を覚えていく必要がありますが、塗料の場合にはそういった透過率による傾向の違いがあります。

 

 クレイヨンや色鉛筆だと、混色は無理なので、画用紙の上で色を重ねていく塗り方になりますが、この塗り方のことを【 重色 】 と言います。

 

 クレヨンだと

 

 

のように筆圧を落として塗ると色鉛筆のような表現になるので、塗膜の層で色を作ることができますが、これが透明度の高い画材での色の組み合わせになります。皇室の色鉛筆の場合だと、この塗り方で色を重ねていくことになりますが、高級色鉛筆だと嘘のように層を作れますが、学童用や児童用の製品だとバニッシュを使用すると色が乗らなくなるので、

 

【 薄く色を載せて層で状態を作る 】

 

ようにすると意図した色を作ることができます。基本的に画材の場合は、

 

【 混ぜないほうが綺麗に発色する場合が多い 】

 

ので、できれば、色数の多いセットを購入して使用するほうが綺麗な色を使えると思います。

 

 透過と不透過の描き方はクーピーペンシルでもできるので、

 

 

のような薄塗りの合成が透過で、

 

 

のようなバニッシュを使った塗り方が不透過になります。

 

 

 

  画材と色数

 

 

 画材には重色しか選択肢がない画材もありますが、そういった画材だと色数が多いほうが色を作りやすいので、なるべく色数の多いセットを選択するほうがいいです。

 

 色数の多いセットは 【 色の変化の階調が増える 】ので、重職で作る必要がある中間色を色の選択だけで済ませることができます。

 

 また、混色のときにも中間色があれば、混ぜる色を少なく出来るので、バニッシュによる色の調整も行いやすくなります。

 

 クレヨンでバニッシュを使う場合、

 

【 明るい色で暗い色を延ばす 】

 

事で中間色を作ることが出来ます。三原色と白で黒色を延ばすと

 

 

のようになりますが、白と灰色だと

 

 

のように明るさの状態が変わります。また、赤色を白と黒で延ばすと

 

 

の下側のような変化になりますが、傾向の違う色で色を延ばすと上のような結果になります。茶色の場合、毛糸の色の橙色と黄色で延ばすと色の破綻がなく延ばすことができますが、

 

 

のように代打良い色は赤成分があるので少し明るくなり、黄色は暗い成分がないので橙色よりも明るい色になっています。

 

 混色をする場合には複数の色の合成を行うこともありますが、色数の多いセットだと、階調を補間するような中間色があると色を作りやすくなるので繊細な色の変化を扱えるようになります。

 

 色数の少ないセットで色を作ろうと思うと、印象派のような色の組み合わせで色彩を作る必要あgでてくるので、塗るのが少し難しくなるので、色鉛筆の場合も同様に重色を使うので、色数の多いセットを選択すると重ねる層の数を少なくすることができます。

 

 

 

  重色

 

 

 クーピーペンシルで重ね塗りをすると、

 

 

のようになりますが、児童用のクレヨンも

 

 

のような塗り方ができます。これがベースからーに色を載せて作った塗り方ですが、クーピーペンシルもクレヨンもバニッシュが使用できるので、

 

 

のような強い色の載せ方ができます。また、この方法で中間色も作れるので、塗り方で表現方法を変更できます。薄く塗る場合だと、

 

 

のようにして色を作る子ことできますが、黄色をベースにして色を重ねると

 

 

のようになります。これは水色と赤色と使った万尾になりますが、

 

 

 

のような色の重ね方ができます。

 

 

 

 

  色の変化

 

 先日、

 

 

 

 

にする為に光と影を追加しましたが、不透明な画材を使う場合だと、こうした効果は 【 色の指定 】 で行うことになります。重色の場合だと、うえんおセル色の方向性で結果が変化しますから、系統色を集めたパレットを用意してから作業を行うと塗りやすくなります。例えば、

 

 

 

のような感じになりますが、上が赤の明暗で下があオイルの明暗になります。この際に色数の多いセットだとこの階調の色数が増えるので、調整幅が広くなります。この状態で、塗っていくと、

 

 

のようになります。下側は

 

 

のようにベースカラーを黄色にして色を重ねていますが、赤色お部分の暗い色は寒色を追加しています。

 

 

 

 今回もコピー紙に描いており、Panasonic Lumuix DMC-TZ85で撮影しています。