先日は、

 

 

にてボケの写真を撮ってみました。

 

 ボケの形状は開放時の絞りの形状が反映されるので絞り羽の多い製品だと円形になり、絞っていくと多角形になります。

 

 ボケについては夜景ポートレートでも使用されることがありますが、素材としても使用できるので組み合わせて使用すると

 

 

 

のような表現が出来ます。ブレを使った場合にも

 

 

のようなのを作れるのですが、カメラで撮影した素材を使うだけでも色々なことが出来ます。

 

 このように色々なことが出来るのですが、こういった物を構成する素材もカメラを使ってワンショットで撮影するだけで取得することができます。

 

 今回もカメラで撮れるものについて書こうかなと思います。

 

 

  平面だから成立するもの

 

 映像や写真の場合 【 平面での表現 】 なので、ステレオグラムのような示唆が存在しない条件だと 【 色彩と形状で状態を再現できる 】 ので、撮影時のセットの状態を 【 似たようなもの 】 で再現することが出来ます。

 

 例えば、スタジアムの中に人が居てピッチ上の選手を望遠レンズで冊得して背景部分の人が少ない場合だとそのフレーム内に入る人だけ並べておけばいいのでスタジアムを埋める必要はありません。この場合、 【 スタジアムが埋まっている状態 】 のシーンだと人数が必要になりますが、動きのない物が引きで存在している場合だと看板で代用できます。

 

 このように 【 ファインダーで見えている物を再現する 】 のが映像や写真なので、その状態をどのように作るのかを考えることになります。

 

 これについては3DCGAでも同じなので、余計なものは演算しないので必要な部分のみの情報を計算するわけですが、ゲームも同様で昔のゲームですらカリングを使って見えないB¥物は表示しないような処理を行う使用になっています。この処理はGPUではなくCPU側で行われるので、CPUの負荷が高くなりますが、カメラの視点で見た時の情報のみが必要な場合にはそれ以外の情報を含まないようにして高速に処理が出来るような方法を用いることになります。

 

 例えば、

 

 

のような背景がある場合、何を用意しようか?と考えることになりますが、本当に樹脂製のものを用意する方法と別のもので代用する方法があります。

 

 同じものを使用して

 

 

のような撮影もできますが、この場合も 【 何を使うのか? 】 を考えることになります。

 

 この事例では通常の光を使っていますが、

 

 

のように被写体が同じでも光の使い方で撮れるものも違ってきます。

 

 

  コンポジション

 

 特撮ではそのまま撮影すると撮れないものが多いので、コンポジションを行うことになります。現在の動画のコンポジションはグラフィックツールのレイヤーと同じ合成方法を用いていますが、基本的な概念はVTRになります。

 

 VTRは信号で色の情報を扱っていますが、この信号は光の三原色のRGBではなく、

 

  ■ 輝度

  ■ 色差

 

が用いられているので、YCbCrなどのような形式が用いられています。映像では、このサンプリングの比率を用いているので、4:4:4の状態からどれ位の間引きが行われているのかを用いるので、4:2:2や4:2:0のようなサンプリングの表記が行われています。

 

 この表記がクロマサンプリングになりますが、コンシューマのカメラや放送や高額メディアで流通している映像ソフトについては4:2:0のサンプリングが用いられています。

 

 YouTubeも通常の動画は4:2:0でアップロードすることになる(サーバサイドでエンコードが入るので、通常の動画だとその状態になります。)わけですが、汎用コーディックだとクロマサンプリングはこの状態になっています。

 

 4:2:2というのはLONG-GOPなどで使用されているので、MPEG-2で記録している放送用のカメラなどで使用されていましたが、現在だとシネマカムやハイアマチュアやプロ用のDSLR製品で使用できるようになっています。

 

 ちなみに、アナログハイビジョンの時代のの放送はコンポーネント端子でYCbCrの信号を個別に出力するようになっていましたが、この時のクロマサンプリングが4:2:2になります。

 

 映像の場合、画像とは異なる色空間を使用しますが、このVTR準拠の信号を使うと信号なしの情報を何もない状態で使用できるのでブルーバックを使って撮影したものの青の部分を抜くことで別の映像と合成することが出来るようになっています。

 

 これが、クロマキーによる合成になります。こうした処理は現在だとノンリニア編集やライブストリーミングでも使用されていますが、OBSを使うだけで気軽に行えるようになっているので、素材が重なるだけだと特別なことをしなくても行えるようになっています。

 

 これが、VTRが登場した後に行えるようになった処理ですが、複数の映像の合成についてもVTRの登場以降はライブでも使用できるようになったので、収録したものでなくても合成をした物を使用できるようになっています。

 

 この時に使用するのがスイッチャーになりますが、これを用いることで

 

  ■ 映像に効果をつけて合成

  ■ 信号のなしの部分を作って合成

 

が可能になりました。この時の映像ソースにはカメラで撮影しているライブの映像も含まれるので、ライブストリーミングに別の素材を組み合わせることが出来るわけです。

 

 この時の素材の合成として小窓ように小さな映像を用意して元のエイズ鬼合成する個Tも出来ますが、この処理をピクチャー・イン・ピクチャーと言います。

 

 これもスイッチャーの標準機能ですが、VTRの場合、現像したものをそのまま流しているわけではないので 【 映像の調整 】 が行えるようになっています。この機能は、テレビなどの家電でも実装されていますが、モニターにも色の調整機能が実装されているので、色がおかしい場合にはハードウェア側で調整できるようになっています。

 

 この使用はブラウン管の時代のテレビも同様ですから、信号を使ったものだと調整機能が実装されているわけですが、VTRを使用する際にアンテナ線から信号を送信してテレビの1CHや2CHに割り込んで映像を流すような時代の製品でもこの使用になっています。

 

 また、この時代のゲーム機もRCA端子接続ではないのでRF経由でテレビのチャンネルを履いた利用する仕組みになっていますが、この時代の製品ですら色調補正の機能や垂直・水平同期の機能などは存在しています。

 

 この信号を変調して色の状態を変える仕組みはノンリニア編集時に行うカラコレやグレーディングでも使用しているので、調整を行う項目の名称は全く同じものが使用されています。

 

 このようにVTRが登場してからはライブストリーミングでも合成が可能になったので、スイッチャーを用意して入力用の映像ソースを追加すればライブルソリーミングでも他の映像を合成して使用できたり、PinPやクロマキーによる合成によって複雑な構成の映像を作ってライブ配信をすることが出来るようになっています。

 

 アナログの時代はこれをスイッチャーで行う使用になっていましたが、現在のようにPCで処理が出来るようになると、こうした処理も処理能力の高いPCだとソフトウェアスイッチャーだけで処理できるようになっているので、OBSで合成をしてストリーミングをする事も可能になっています。当然、スイッチャーとミキサーで映像と音の状態を作ってストリーミングを行う事も出来ますが、これを行った場合、PC側での負荷は少なくなるので低負荷の配信が可能になります。

 

 PCなしでもライブストリーミングが出来る機材なども存在していますが、こうした機材を使う際のコンテンツの状態を作リ方はアナログの時代の放送と同じなのでスイッチャーとミキサを使うことで状態を作って流すことも出来あMス。当然、処理側をPCで行って、ストリーミングをそういった機材で行うことも出来ますが、高い画質配信だとストリーミング側の処理も必要になるので、2台のPCを使用して、コンテンツをPC側で処理をして、OBSの処理だけを行うPCを別に用意して流すと言う方法もあります。

 

 この場合、ストリーミング専用PCにキャプチャー製品を複数搭載する事も出来るのでPC側で重たい処理をする場合でもストリーミング側に影響を与えずに配信を行うことが出来ます。

 

 この時の合成後の素材をスイッチャーでコントロールして1つのストリーミング用のPCで流すとストリーミング用のPCの負荷は減りますから素材のコントロールの方法を変えるだけで負荷のコントロールを行うことが出来ます。

 

 これが、現在の 【 VTR準拠の合成 】 になりますが、フィルム時代にはこれが存在しないので多重露光による合成が行われていました。

 

 

 

  多重露光

 

 フィルムの時代にはライブストリーミングという概念がありませんから、基本的には 【 収録済みのコンテンツの配信 】 のみを行うものになっています。

 

 その為、映画というカテゴリーのコンテンツが存在しているわけですが、テレビ局もある時期までは16mmのフィルムを使っている時代もあったようです。このサイズは1型センサー位のものなので、現在はデジタルでそれ以上の広さのものを使用して4Kの映像が撮影できる時代になっていますが、現在のスマートフォンで使用されているセンサーが1/2.5型よりも大きなものなので、SUPER 8よりも大きなサイズのもので4K映像を撮影できる使用になっています。

 

 一部のメーカーが1型センサーの製品もリリースしていますが、こうした製品は16mmで撮影しているのと同じなのでレンズが小さいと言う問題がありますが、暗所でもある程度撮れる使用になっています。

 

 当然、レンズの性能が高ければ画質も良くなるのでミラーレスや一眼レフだと更に高画質でダイナミックレンジの広い映像を撮影することが出来ます。

 

 多重露光は写真の技法は相当昔から存在しているので、合成写真のようなものの多くは多重露光になります。ちなみに、映像についてはフランスのジョルジュ・メリエスが自身が複数人登場するような映像を撮影しているので、トーマス・エジソンの時代にはこの技法を用いた映像が存在しています。

 

 その後、多重露光を使用した映像は日本でも制作されていますが、これをカメラではなく露光機で行ったのが円谷英一郎さんの作った 【 オプティカルプリンター 】 になります。その為、技法そのものは写真で使用されており、映像の分野ではトーマス・エジソンの時代に存在していたものになりますが、オプティカルプリンターは

 

【 フィルムをレイヤーのように使って合成する 】  

 

ので、カメラの多重露光とは全く異なる使用のものになります。

 

 現在はデジタルで動画を撮影する時代なので、ソフトウェア側でこういったコンポジションを行うことになりますが、写真については、

 

  ■ 長時間露光 

  ■ マニュアル露出

 

が出来るカメラだと多重露光は行えます。

 

 ちなみに、多重露光を行うと

 

 

のようなものが撮影できますが、補正を書けると

 

 

 

 

のようにできます。また、こうした素材を合成すると

 

 

のようなものも作れます。多重露光を行うと

 

 

のように素材の前面にも素材を重ねることが出来るのでカメラだけでも色々な撮影を行うことが出来ます。

 

 厚えいの自由度を高める場合だと、光の状態も関係してくるので、

 

  ■ 定常光 : ビデオライト 

  ■ 瞬間光 : ストロボ

 

があると自由度が高くなりますが、

 

  ■ 最大露光時間が長い

  ■ バルブ撮影対応

  ■ マニュアル機能が拡充している

 

製品を選ぶと露光のコントロールが行いやすいです。また、レンズがマニュアルフォーカス対応だと

 

  ■ 絞り

  ■ フィオーカス

  ■ 焦点距離

 

の変更も出来るので、更に自由度の高い撮影を行うことが得きるので撮る際の選択肢が増えます。今回のような写真も 【 カメラだけで撮れるもの 】 ですからコンポジションがなくても 【 ワンショット 】 で撮影することが出来ます。

 

 こうした撮影方法は 【 花火 】 で使用されていますが、基本的な技術を使うと色々な写真を撮ることが出来ます。

 

【 使用したカメラ 】

 

  ■ Panasonic Lumix DMC-TZ85