先日は、

 

■ 鉛筆でざっと描いた物(278)(コピー紙+鉛筆)【ラクガキ】

にて、用紙のサイズなどについて書きました。

 

 アナログで描く場合、用紙のサイズで描き込める条件が変わってきますが、画材の太さが同じでも用紙のサイズが変わると相対比が違ってきますから、小さなサイズの用紙だと線を引いても太く感じる場合がなります。

 

 用紙のサイズには、ポストカードサイズもありますが、このサイズで絵を描く場合、A6で練習すると大体同じサイズなので、用紙の枚数が多いA4のコピー紙を四つ折りにすると似たようなサイズになります。用紙のサイズを合わせると画材の状態や計脳を描く練習やレイアウトをした時の見え方なども考える事が出来ますが、元から引きで見たようなサイズになるので、全体を見ながら描くことができます。その為、大きなサイズでは当たり前に行えるディテールの描き込みも小さなサイズだと難しくなります。この辺りは、模型の塗装と似ていますが、小さなサイズの物を描こうとすると、ルーペなどで拡大しないと見えないので、描き方も少し違ってきます。

 

 小さなサイズの絵の場合、肉眼で見てみるとそれほど破綻していないように見えても写真で撮ると結構破綻している事があります。この辺りは、1/35サイズのフィギュアの顔を塗る場合でも発生する内容ですから、密集した物を描く場合、ディテールの再現をする場合には精度を上げようと思うと拡大して状態を見ながら描いた方が破綻を抑える事が出来ます。全体的にディテールがある状態で描く場合、どの辺りまで描くのかを考える必要がありますが、 【 主題とそれ以外 】 のような構成でして視点誘導を行う場合だと主題側にディテールを集める事になるので、ディテールのコントロールをする必要が出てきます。この場合に最もディテールが多くなる場所は主題なので、 【 どの程度のディテール感にするのか? 】 を考える事になります。

 

 基本的に小さなサイズの絵の場合、模型と考え方が同じなので、ディテール感を追及すると微細な作業になりますから破綻しないように描こうとすると細部は拡大して描いた方が正確なラインを引くことができますし、意図した場所を狙う事が出来ます。

 

 義務教育でも四つ切りのような大きなサイズで描くことがりますが、このサイズは、A2を少し小さくしたような物なので、A4のコピー紙を2×2で並べて箸を張り合わせると同じサイズになります。

 

 このサイズの場合、直線や曲線などを描く機会も少ないので、未経験の状態で描こうとするとかなり難しいので、小さなサイズと同様に描いて慣れないと上手く行かないのですが、それと同時に、サイズが大きくなるとレイアウトがよく解らなくなるので、通常は、全体像を見て確認しながら描くことになります。

 

 その為、四つ切りとかのサイズで描く場合だとレイアウトの段階で一旦少し離れた場所から見えて状態を確認して調整していくと絵の状謡を初期の状態で調整しながら描くことができます。

 

 アナログの絵の場合、描き込んだ後の修正すると大変なので、出来るだけ修正が少なく済む段階で状態を決めて行く方がいいのですが、手元しか見えていない状謡で描いていると大きなサイズだと状態が解らなくなります。絵を描いている人の中には、この辺りの状態が脳内で判断出来ている人もいらっしゃるようですが、全体像が脳内に合って座標の制御だけ手元でやってるような処理になっているように描かれているように見えますが、最初にエスキースを行って描く場合だと、そのラフを拡大した物を置きなよ宇市に描くのでアウトラインが出来上がっている為、その延長でそうした事が出来るのかもしれません。

 

 こうした分野は総合的に能力を使うので、描いている作業風景は見る事が出来ますが、どう言ったアルゴリズムでそれが出来ているのか?と言う 【 処理の本質 】 については作業を見るだけで絵は全く分かりません。多くの場合、こうした作業に非長となるアルゴリズムや制御系の機能については多くの人が未実装なので、どうすれば正解になるのか?を考えてアルゴリズムを構築する事になります。

 

 未実装な機能で考えると、どうすれば破綻しないようにできるのか?を考える事になりますから、全体が見えれないのであれば見れる状態にするというのが正しい判断ですし、描いている際に再現する能力が足りていない場合だと破綻していきますから、その解消をしようと思うと、 【 状態を見て修正する 】 必要があります。つまり、 【 自分の描く時の傾向 】 を知って、その上で、問題点を洗い出して修正していくと、正しい結果になります。何をする場合も同じですが、未経験で知識がない事象においては、正解と言う定数が存在している状態であっても、大抵の場合は 【 外れ値 」 になってしまうので、近似値にする事すら難しい場合が多いです。その為、誤差の少ない近似値にする方法を模索する事になりますが、技術体系が完成している分野においてはその方法が確立されています。

 

 

■ 絵と構造              

 

 

 以前も書きましたが、絵や造形は三次元空間上の幾何を扱う分野なので、数学的な考え方を用いて判断をすると対応できることが多いのですが、幾何学で考えた場合、数直と水平と言う概念がありますし、線対称や点対象と言う概念があります。

 

 これをもう少し踏み込んだ形で扱うのが解析学になりますが、絵の場合だと平面座標上で、造形の場合だと空間座標での座標と幾何ベクトルの振る舞いとして考える事になります。

 

 そうすると、【 特徴 】 を構成する座標で判断する事が出来ますから、その特徴をなす形状の大まかな変化はどこで発生しているのか?を見極める事で、アウトラインを得る事が出来ます。

 

 デッサンを描く際に、用紙の中に収める物のサイズを決めて描き始めると思いますが、これが空間内に変域を設ける作業なので、座標平面上に変域を設けて 【 マスク処理 】 をしているのと同じ状態になります。

 

 この状態から垂線を伸ばして距離を得るとシンメトリーの場合だとコンパスで描くように両方にサイズを与えれば問題がありませんが、被写体が回転してパースが付く場合には、アシンメトリーになります。ただし、中心線からオブジェクトまでの座標のデータは存在しますから、個別の特徴を独立したデータとして考えて特徴の座標を取得する事で位置関係の整合性を撮る事が出来ます。これがデッサンを描くと気に行っている 【 アタリ 】 を取る作業になります。

 

 この状態だと直線的なラインで形状の大まかな形を取る事ができるのですが、曲線で出来上がっている物体の場合、アタリを取る数を増やす事で距離の変化を正確に得る事が出来るようになります。曲線の場合、2つのベクトルの状態が最小単位になりますが、違って視点で見た場合、 【 2つの三角形 】 で構成されている状態になりますから、曲線部分の最小単位は、

 

   始点

   高さの最高地点

   終点

 

として考える事が出来ます。

 

 この状態での曲線の要素は高さの最高地点と言う始点と終点とは異なる位置にある座標ですから、この状態を 【 直線で構成された角 】ではなく、 【 曲線 】 にする場合、等間隔で高さの変化のサンプリングを行う事で曲線の要素を取得する事が出来ます。三角形の状態は、0と対比した時の最大値の取得になりますから、曲線の変化が生じている 【 円弧 】 に近い形状の場所を取得している事になります。この場合、三角形の形状が直角二等辺三角形だと半円になりますが、この半円を部分的に切ると等間隔で高さよりも半径の方が外物ができ当たります。田坂方向が長くなる場合には楕円を描いて半分にしたものになりますが、この2つの現象も三角形を規準に考えると底辺と高さの比率の変化と考える事が出来ます。

 

 これが、シンメトリーな変化になりますが、特殊な楕円の場合だと円を規準に考えるのが難しいので、雲定規や自由定規が必要になりそうな曲線については、異なる2つの三角形が存在し、高さ部分が底辺の中央ではなく左右に座標が移動して存在している状態と考える事が出来ます。

 

 このように曲線を考える場合には、三角形の組早生で考えると形状の変化をイメージしやすいのですが、この状態で考えると、曲線の傾向の取得は 【 底辺と高さの関係 】 になりますから 【 底辺と言う座標軸の任意の座標の時の高さの座標 】 を取得すると角が多角形の辺のように頂点数の多い形状に変わっていきます。この数を増やすとフリーハンドで描く場合でも曲線補間が行いやすくなるので、描くのに必要なサンプリング数分だけ等間隔で高さの情報をサンプリングして描いていくと実物に近い近似値を得る事が出来ます。

 

 絵を描く場合には、点で座標を取得して位置を決めますが、この作業も座標軸に存在する任意の座標を取得した際の高さのデータですから、行っている内容はグラフの生成と同じで、一変数関数で使用する座標平面に座標を追加するのと同じ作業になります。

 

 その為、絵を描く時の作業は解析学でグラフを作る作業によく似ているので、線分を関数の類として考えると作業の内容も数学的に見えてくると思います。

 

 塗る場合は面で塗っていますが、塗りの基本は色面ですから、これは、 【 連立不等式の結果をグラフにした物 】 とおなじです。なので、 【 どう言った形の物なのか? 】 を意識して塗る事になりますが、塗るという作業が面の生成なので、平塗りの場合だと、座標平面上に連立不等式ノグラフを追加するのと同じ考え方になります。その為、 【 どう言った範囲にそれが存在しているのか? 】 を考える事になります。

 

 グラデーションなどは境界のボカシなので、絵の具の場合は乾燥前に伸ばす事になりますが、デッサンの場合だと面塗りやハッチングを使う事になります。この時の濃度の変化が発生する影の場所や明るい場所については形状が存在しているので、それを規準に塗る事になります。デッサンと漫画やアニメでは表現手法が異なるのですが、デッサンでも最初に強い影を拾って分離させることになりますから漫画で強い影が出ている部分のベタでつぶれているような場所は、デッサンでも潰れているのでその部分は明らかに別の場所とは違うので、そういた場所は事前に分けておくことになります。漫画だとスクリーントーンで、アニメだと彩色で影色で指定されている場所を色分けする事になりますが、これも漫画やアニメと同じように 【 色面 】 で考える事になりますハイライトも簡素な形状の物体だと光源の映り込みとして形状が浮かび上がるので、そうした効果も線分ではなく面で登場しますから、 【 色面 】 で捉える事になります。

 

 

 ジタルで描く場合          

 

 デジタルを使う場合、

 

  ■ レイヤー : 画像を構成する層

  ■ 不透明度 : 絵の具の希釈と同じ

 

を最初に使う事になりますが、この機能があるので、アナログとは工程の作り方が全く違ってきます。レイヤーを使うと、

 

  ■ 奥行き方向で干渉するオブジェクト

  ■ 背景と人物などの物体の違い

  ■ 絵と効果のような違い

  ■ 塗膜の層

 

のように

 

  ■ 物体

  ■ 色

  ■ 効果

 

を個別の層で管理できます。基本的にそのまま使うと不透明な画材と同じような状態になるので、透過レイヤーでその塗膜部分だけを使うのがレイヤーの効果になります。

 

 ここに、

 

  ■ 不透明度

  ■ レイヤー効果

 

のような物があるので、絵の具を希釈した時のような透過な状態を作る事もできますし、レイヤー効果で色を重ねた時の効果を追加できます。

 

 

■ レイヤー              

 

 

 基本的にレイヤーの効果は 【 加算 】 なので、下位レイヤーから上位レイヤーに向かって工程表で処理を追加している状態になり舞う。これは、プログラミング言語だと逐次処理に該当し、アナログ回路だと直列回路と同じような状態になっていますが、計算と同じで、

 

【 基本は、下位に対して上位の効果を追加する 】

 

と言う仕様になっています。

 

 BlenderのコンポジットノードやDavinci Resolveのノードでも同様に 【 二者の合成 】 を規準に考える事になるので、複数のレイヤーの階層がある場合、ノードで合成する事になります。Blenderの場合だとmixを使いますが、そうした構造が直感的にレイヤーパレット内で完結しているのがレイヤー型の特徴になります。コンポジットツールの場合、ノードを使う方式とは別にAfter Effectsのようにレイヤーを使う物もありますが、現在のノンリニア編集ソフトの場合、キーフレームが使用できるので、多くのソフトでレイヤー型のコンポジッとツールと同じことが出来るようになっています。(ただし、平面的な処理に限定されます。)

 

 その為、加算のように 

 

【 下位レイヤー 】 ➡ 【 上位レイヤー 】

 

の順に処理が行われ、剛性結果に対して上位レイヤーの効果を追加するような構造になっています。

 

 デジ絵で効果を鵜生かする場合、始めたばかりの状態だと、

 

  ■ シャドウ  : 乗算

  ■ ハイライト : スクリーン

 

で指定して、これに対して

 

  ■ 不透明度

 

の値を変える事で、下の色が見えてくるのでこの状態で強い色や黒以外の色を乗せて行くと意図した状態にできると思います。

 

 アナログの場合、これが出来ないので、レイヤーがないソフトを使うときのようにカラーピッカーで色を選択してパレットを作って意を調合して塗る事になりますが、デジタルの場合RGBで色の混ざり方を考える事になるので、光の三原色をベースにした色相環を使う事になります。アナログの場合だと、色相環が異なるので、絵の具の三原色に合わせた物を使う事になります。

 

 ちなみに、レイヤーがない場合だと、塗膜を重ねていく考え方になるので、ポスターカラーやガッシュを使って下の色を隠すように塗るイメージになります。その為、

 

 

のように色指定をしておいて、

 

 

 

のような感じで塗っていく事になります。もしくは、

 

 ■ 平面と立体の形状を使う 【 ペイント3D 】

 

の中で行っているように

 

 

のような感じでパーツを組み合わせて

 

 

のようなのを描くことになりますが、レイヤーがあるとこの形状レベルで管理する事が出来ます。また、レイヤーを使うと、塗膜をかさねることができるので、

 

 

 

 

のように塗ったり、同じ方法で色を重ねて

 

 

のように塗る事もできます。また、

 

 

のような感じで質感を追加する事もできますし、

 

 

のように鉛筆で描いた絵に対して、

 

 

のように彩色する事もできます。

 

 

■ レイヤーグループ          

 

 アナログで描く場合には、描く順番や塗る順番を考えて作業をする事になりますが、デジタルだとオブジェクトや塗膜の層のレベルまでレイヤー分けが出来て 【 レイヤーグループ 】 と言う 【 📁フォルダー管理 】 が出来るので、パーツ単位で状態を構築して、フォルダー単位で表示・非表示をしながら作業を進める事が出来ます。

 

 構造的にはセルアニメと同じでセル画での撮影と同じ考え方が出来ますから、美術と作画を分けて描くのと同じようにオブジェクト単位で層を分ける事が出来ます。また、デジタルの撮影工程のように高感度を後から入れる事もできますし、効果部分も独立させて描くことができます。この辺りは、デジタルで漫画を描く際に、マスク処理で原稿用紙の中のコマを指定して、コマ内にしか描けないようにする事もできる(ので、GIMPでもマスクを作るとそうした事が出来ます。)のですが、コマからはみ出したような効果を作る場合には、コマを管理しているレイヤーグループから出た状態で描くと枠からはみ出た効果を作る事が出来ます。この際にコマのラインなどと干渉するので、透過部分でおかしくなっている部分は絵の下に透過レイヤーを入れてホワイトを追加する事で消す事が出来ます。

 

 このように 【 合成 】 が基準になっているので、作業工程も 【 複数のセルを使って撮影する工程 】 に似ています。

 

 ここに、エフェクトやフィルターを追加できるので、 【 描いていない物を効果として追加できる 】 ようになっています。こうした処理をアナログで行おうとすると、色彩で考える事になりますが、どう言った色の変化でそれが発生しているのか?と言う 【 デジタルではピクセルの情報として考える内容 】 を色面単位で考えると、アナログでも色々な効果の表現が出来るようになります。レイヤーグループを使うと、

 

 

のような感じになりますが、レイヤーの構成を1つの層で管理するのではなく、ツリー構成を作って管理する事が出来ます。

 

 

■ マスク               

 

 アナログでも

 

  ■ マスキングテープ

  ■ マスキングゾル

 

のような物があります。マスクをする場合には、直線的な物だと前者を使い、有機的な形状だと後者を使用する事になりますが、このマスク処理についても実装されているので、指定した範囲の実を塗る事が出来ます。つまり、【 連立不等式による範囲指定 】 と同様に範囲指定をして、対処のデータのみ変更できるようにする事が出来ます。この際に、範囲指定の方法が色々あるのですが、ドロー系ツールのようにパスを使用して範囲選択をする事もできます。こうした処理は、20世紀だとドロー系ツールを用意する必要があったのでIllutratorやCorel Drawなどのツールを使う必要がありましたが、現在はScratchのスプライト内で使用するコスチュームの制作をする際にパスを使うので、ハンドルと頂点で形を作る作業も体験できます。Scratchは、

 

  ■ ラスターグラフィック(ピクセルの塊)

  ■ ベクターグラフィック(座標制御と座標間補間)

 

の両方が使用できるのでグラフィックの基本的な部分に触れる事が出来るようになっていますが、OSSだとInkscapeがあるので、頂点座標と曲線の効果を指定する事で形を作れるようになってます。

 

 これで形を選択する事になりますが、その後にマスクの指定を行うと、その範囲内だけマスクが適応されるので、アナログと同じように部分的な塗装や描き込みが行えるようになています。

 

 マスクについては、

 

 ■ GIMP 2.10.18を使う

 

の中で触れていますが、ソフトにによって操作方法は異なるものの、マスクを使った処理が行えるようになっています。漫画製作が可能なソフトだと、コマの指定をするだけでマスクとレイヤーグループが制せされる物もありますが、CLIP STUDIO PAINTだとそうした機能が実装されています。Fire Alpacaのようにフリーウェアでコミック政策に対応した物もありますが、そうした機能がないツールの場合、Pythonやツールのスクリプト機能でそう言った機能を実装するか、もしくは、手作業でマスクを指定する事になります。

 

 

■ 色の変化              

 

 色の変化は塗る段階で指定しますが、デジタルの場合、フィルター処理やトーンカーブで指定する事が出来ます。

 

 トーンカーブを使用すると、リニアな状態で指定されたカーブの状態を変える事で

 

  ■ 明る差の変化

  ■ コントラストの変更

  ■ RGBの個別の状態変化

 

を追加できます。その為、殆どの処理はトーンカーブで行えるようになっていますが、多くのツールでトーンカーブが実装されています。トーンカーブについては、

 

  ■ 画像の取り込みと調整

 

  ■ カメラ 【 Blender 2.92 】

  ■ Gimpを使う(OSSやフリーウェアを使う)

  ■ 色と階層

の中でも触れていますが、トーンカーブを使うとモノトーンでも

 

 

 

のような変化を入れる事が出来ます。

 

 これは、明るさの変化なので、光源の位置や光と影の状態変化が生成できているわけではないので、描かれた物の変化としてこう言うのが出来るだけですが、こうした変化を入れる事もできます。動画や写真でもこうした処理で状態をコントロールしますが、撮影時の

 

  ■ 光源の位置

  ■ 光源の数(バウンス光も含む)

  ■ 暗い部分(シャドウとシェイド)の状態

  ■ ハイライト部分の状態

 

などはトーンカーブで変更できる物ではないので、撮影時に状謡を作っておく必要がありますが、絵の場合も空間内のライティングとその影響についてはしっかりと確定させておく必要があります。絵の場合だとそれを描き分けておく必要がありますから、モノトーンだと色面で影の変化を描き分けておく必要があります。

 

 

 デジタルで描く場合、レイヤーが使えるので作業工程が少し違うのですが、アナログでも必要になる 

 

  ■ 形状を適正に描く能力

  ■ 色紙感覚

  ■ 構図などを考える能力

 

は必要になりますから、デジタルだと方法が異なるだけで、基本となる 【 作る物の品質 】 までデジタルだと高くなるという訳ではありませんし、能力がなくてもできる訳ではありません。その為、 【 絵を描くこと 】 の選択肢の一つのなので、 【 画材の一種 】 と考える事が出来ます。

 

 ただし、補助機能が多いのと画像処理のような事が出来てしまうので 【 描くのとは違う処理で作れてしまう 】 部分があります。

 

                    

 

 この世にデジタルだと描くだけでなく、加工が出来てしまうので、アナログとはかなり異なる部分がありますが、

 

 ■ Gimpを使う(OSSやフリーウェアを使う)

の中でも触れていますが、

 

 

を補正して、

 

 

のようにしたり、フィルターを追加して、

 

 

のようにすることもできます。また、加工をする事で

 

 

のような感じにもできるので、単体の素材から別の絵を作る事もできます。

 

 これは、コンポジションの事例ですが、グラフィックツールではフィルター処理で効果を追加できるので、色々な素材を作れるのですが、手描きをする場合だとアナログとほとんど同じ作業になります。ベクターレイヤーの場合だと、拡大縮小の影響がないので自由に変形もできますが、ラスターグラフィックだと変形の影響が出るので、解像度が低い状態だとそうした処理は少し使いにくい状態になっています。

 

 デジタルの場合、画像処理ソフトのペイント部分を使って描いているだけなので、画像処理の機能をそのまま使えるので、アナログでは無理な作業も出来ますが、純粋に描くという作業で考えると画像処理に依存して画像を作るとアナログの作業が股くできない状態になります。

 

 デジタルの場合、手振れ補正などもあるので補助機能もかなり強烈に聞く仕様になっていますが、こうした機能に慣れると、アナログで描いた時にかなり線が揺れてしまいます。

 

 このように便利な機能は存在しますが、直線や曲線を引く際の始点と終点が定まった状態で描くには描き手の技量がないと出来ませんし、曲線を作る場合もパスで作る事もできますが、手描きで描ければ後処理が不要になるので短時間で描くことができます。

 

 このように、デジタルで描く場合でもアナログで必要となる基礎能力は必要になりますから、線を意図した状態で引けるようにする練習は必要になります。

 

 今回もコピー紙に描いており、Panasonic Lumuix DMC-TZ85で撮影しています。