先日は、
■ グラフィック機能とスプライト 【 Scratch 3.0 】
にて、コスチュームの取り扱いとベクターグラフィックとしての処理の方法を簡単に紹介しましたが、事も可能に少しプライト内のコスチュームから
のように選択した物をコピーして新規コスチュームに対してペーストを行い、
のように元から存在するスプライトに追加する事も可能になっています。また、
のような感じで別のスプライトからコスチュームを持ってくる事もできるので、それについても書きました。その為、CATについては結構モーションを追加できるスプライトになっていますが、
や
で紹介したように手書きができるのと描く場合も
のようにシェイプ単位で選択して移動できるので調整もしやすいと言う事についても書きましたが、FLASHと同様に
のようにパーツ分けをしたものだと、
のようにニシェイプの角度や位置などを変更して、ポーズの変更ができるので、
のようにシーンに配置した場合に、向きだけではなく、ポーズのコントロールによるアニメーションを追加する事も可能です。
とりあえず、背景とユニフォームですが、これはSCRATCHでは、
■ 元からある素材を使う
■ SCRATCH内のベクターグラフィックツールで手書きによる
追加を行う
■ カメラから取り込む
と言う選択になります。カメラについては、
のような感じのウインドウが出るので、ここで構図を決めて撮影すると素材として使用できます。
外部ファイルを用いる場合、
のようにアップロードの機能がそれぞれに存在しているので、それでファイルを選択すると、
の機能あるので、外部ファイルを読み込めるのですが、
のように読み込んだラスターグラフィックの素材を消しゴムで加工して透過素材にしてベクターに変換して使用する事も可能です。
SCRATCHはオンラインでも使用できるのですが、3.0ではFLASH依存度がなくなったのでiPadでサイトにアクセスして作るを選択すると、そのまま体験できるようになっているので、PCやAndroidだけでなくiOSにおいてもSCRATCHの利用が可能になりました。
SCRATCHでは画像だけでなく音も扱えるのですが、今回は、その音について紹介しようかなと思います。
■ 簡素な波形編集
SCRATCHでは、音声については素材がありますが、これもマイクで録音した音声を使用できます。
元から用意されている素材を使用するか録音素材を使うことになりますが、ここでも、アップロードで外部ファイルの参照が可能です。
これを波形の簡易編集で調整していくことになりますが、
の音声タブを選択すると音素材の追加や録音の選択が可能にあんります。
左側には追加された素材が表示され、上部には
のように現在選択された音源とアンドゥ・リドゥがのボタンが用意されています。あと、トリミング用のカットのアイコンも存在しています。
波形の下には、
のような再生ボタンと、エフェクト用のアイコンが用意されているので、これを使って素材を加工して使用することができます。
■ 【 速く 】 と 【 遅く 】
このエフェクトは、波形編集における【 回転数変換や速度変換 】の効果になります。つまり、速度と一緒にピッチシフトが発生すします。変更すると、波形の変化が発生し、
【 速く 】
【 遅く 】
のように見た目で波形が変わっていることが確認できます。速度で波形が変化するのですが、遅くすると、
のように振幅が顕著に出てくるのですが、元の素材が
なので、速度による振幅(周波数)の変化での音の変化も確認できます。
とりあえず、音については、周波数が高ければ、高音になり、低ければ低音になりますが再生速度の変更で周波数が変わるので、副産物としてピッチシフトも発生します。
■ 【 エコー 】
これは、特定のタイミングで同じ音が反響してリピートされるエフェクトになります。
リバーブのような残響音が単体で乗るような効果ではなく、やまびこのように反響した音が追加されます。
波形は、重なる部分があるので、
のような形に変化します。
■ 【 ロボ 】
これは、破壊系フィルターになります。追加すると、元の音と破壊された音が重なった状態になります。フォルマントで音を変更するような物ではなく、元も音と破壊した音を重ねた状態になるのでピッチシフトの補正で使用できるフォルマント調整機能とは異なります。そのため、カケすぎもとケロケロしてくることはありません。とりあえず、音が震えてノイズが加わる感じなので描けていくほどノイズ感が増えます。
ピアノの音に適応すると
のような波形の変化が出ます。
■ 【 大きく 】 と 【 小さく 】
これは単純に素材の音声のレベルの変更のフィルターになります。
【 大きい 】
【 小さい 】
のように振幅の幅が変化しています。つまり、振幅の幅が大きいほど音は大きくなります。
■ 【 逆向き 】
これは、波形の前後が逆になるフィルターです。その為逆転再生が可能になります。波形を見ると、
のように前後が逆になります。
SCRATCHではこう言ったフィルターを実装しているのですが、それぞれを複数回実行したり、組み合わせて書けることも可能なので、
のような波形を作ることができます。
また、 【 切り取り 】 を使用すると、動画編集やBDレコーダーやゲーム機のキャプチャー動画のトリミングで使用されている
【 A点とB点を選択したトリミングが可能 】
になるので、
を
のように選択して
の素材を得たり、
のように選択して
のような素材を得ることが可能です。
■ コード
音関連のブロックに関しては、
のように素材の変更と
■ ピッチシフト
■ レベル変更
が存在しています。その為、コードで制御すると、ピッチを特定の間隔で変更して音を鳴らすことが可能です。その為、素材が単音でもコード側でピッチシフトが行えるので、音のコントロールが自由に行えます。
今回は、
と言う物を用意してみました。これは単純にキーで音が鳴るだけの物です。ただし、実装するブロックの組み合わせで音のなり方が変わります。
まず、
の状態にするだけで音が鳴るのですが、
のようにしても基本的にこうかは同じです。しかし、
のようにピッチシフトが入った場合、ボタンを押しっぱなしにするとピッチシフトが延々と行われるので、bキーの例だと音階が上昇した状態が維持されます。その為、スペースやaキーを押したときもピッチが上がった時の音が反映されてしまいます。それに対し、Cキーの例では、ピッチを戻すので、スペースやaキーでの音は最初の原音になります。
しかし、cキーではピッチシフトが発生しないので、ピッチシフトを前提とすると、bキーのアプローチでキーを離すとリセットをかける必要が出てきます。これと同様に
とすると、キーを押されている間はピッチが上がっていくのですが、これも原音に戻す仕様がないので別途機能を実装することになりますが、
にすると、最初にピッチシフトの音がした後に原音に戻るので意図した音になりません。
また、
のような感じにすると、トリルのように音が揺れます。
このことから、ピッチシフトを行う場合、
【 リセットの機構を入れないとピッチが上がった状態で維持
されてしまう 】
と言う問題があるのでそれをクリアするようなコードの組み方になりますが、素材の製作と加工を行った後に、ピッチや音量レベルの調整をコードで行って制御できます。
【 作業環境 】
■ Core i5 650
■ H55M-Pro
■ DDR 1333 2GBx3(Single CH)
■ Quadro K620
■ SATA 2 HDD
■ WINDOWS 10 x64
■ SCRATCH 3.0
■ GIMIP 2.10.8 (画像のリサイズで利用)
■ SCRATCH 3.0
■ SCRATCH デスクトップ
https://scratch.mit.edu/download