※ cakes のサービスが8/31になくなるということで、
以前そちらに書いた記事などをできるだけブログに
コピーしていこうと思います。
(2015年9月3日『1行バカ売れ』の連載より。
店舗などの情報はその時点のものです)
ニュースになる鉄板3カ条
キャッチコピーに、ニュースであることがわかる言葉を入れることは
「売り」につながります。
たとえば「世界初」「日本初」「業界初」など
ファーストワンはそれだけでニュースになるので、
新しい物好きにはとてもよく刺さります。
同じように「新発売」「新登場」など
「新」がつく言葉もニュースになります。
もし新商品でなくてもあきらめる必要はありません。
従来品の改良でも、新しい使い方・食べ方の提案でも
ニュースにすることはできるからです。
他にも以下のような言葉を組み合わせて使うと、
ニュースであることが伝わりやすくなります。
参考にしてみてください。
①年月日時曜日などの要素を入れる
具体的な年月日時曜日などの要素が入っているとニュースになりやすくなります。
・12月22日新型「アルト」デビュー
・これで安心 花粉症対策2016
・特別半額セールは9月15日まで。
・金曜日はプレモルの日。
②「ついに」「とうとう」「いよいよ」「待ちにまった」などの言葉を入れる
このような言葉が入ることで、
多くの人が待ち望んでいたイメージになるので
ニュースと感じやすくなります。
・ついに登場! アプリで赤本
・とうとう出ました 前輪二輪のバイク
・いよいよ解禁 石川県産ズワイガニ
・待ちに待ったサッポロ極ZERO 再発売
➂「発表」「公開」「宣言」などの言葉から始める
このような言葉から始まると、
ニュースだと感じやすくなります。
・発表 この春、一番売れた化粧品!
・公開 1行で必ず売れる最新のテクニック
・宣言 今後、当社の食品は化学調味料を一切無添加にします
大胆な宣言で注目された書店
他にも1行がニュースになる方法があります。
それは強い意志をもって、
一般的な常識とは逆のことを宣言するという手法です。
大阪にスタンダードブックストアという人気の書店があります。
心斎橋を筆頭に、梅田茶屋町と阿倍野に店舗があります。
心斎橋の店舗は、1階と地下に広がるとても居心地のいい空間です。
1階が100坪、地下が170坪、そのうち40坪がカフェになっています。
木製の本棚、カーペットやフローリングに落ち着いた照明で、
一般的な書店の内装とは一線を画します。
文具、雑貨、洋服、バッグ、自転車、キャッチン用品、食品なども、
本とうまく融合させて違和感なく販売されています。
地下のカフェは買う前の本でも持ち込みが自由。
料理も健康的においしいメニューが並んでいます。
またそこでは、さまざまなイベントが開催されています。
コミュニティのハブになっている書店なのです。
2006年、この店が新規オープンした時、
代表の中川和彦さんは、地下鉄心斎橋駅に店の広告を出します。
そのキャッチコピーの1行がスタンダードブックストアの知名度を一気に高めました。
それが
本屋ですが、ベストセラーはおいてません。
という1行です。
書店は普通、ベストセラーを置くことに血眼になっているというのが常識です。
その中で「ベストセラーを置かない」という一般的の常識と逆の宣言をしたことで、
多くの人の印象に強く残り、お客さんが押し寄せました。
今でも、スタンダードブックストアに関する記事の多くは、
このキャッチコピーが紹介されます。
どんな書店かを一番うまく言いあらわすことができるからです。
もっとも、スタンダードブックストアにもベストセラーは置かれています。
「ベストセラーはおいてません」は、絶対に置かないという意味ではなく、
ベストセラーという理由では置かないという意思表示なのです。
このように強い意志をもった宣言は、ニュースになり注目を集めます。