新総理・野田佳彦さんの演説が話題ですね。
ここ数日で、いくつかのメディアから続けて
野田さんの演説へのコメントを求められました。
正直、僕自身、代表選前日の討論会までは、
失礼ながら野田さんのことはほとんどノーマークでした。
その時点ではまだ、本命は
前原さんか海江田さんかという下馬評で、
注目していたのもその二人だったのです。
しかし討論会では、
前原さん海江田さんともに、
敵をつくらない守りの言葉が多い印象で、
イマイチ盛り上がりませんでした。
その中で、評価が挙げたのは、馬淵さんと野田さん。
馬淵さんが一番、「自分の言葉」で語っているように思え、
内容も響きました。
続いて、野田さんも、今まで勝手に抱いていたイメージと違い、結構いい人じゃん、と思ってきました。
特に最後のまとめで、
他候補との思い出を語った場面等はポイント高かったです。
そして、当日の演説。
ここでも、前原さん海江田さんの演説はあまり響かない。
特に前原さんは、2005年の民主党代表選で、
菅さんと一騎討ちになった時、
下馬評不利という中、
直前の演説で大逆転した実績があったので、
注目していましたが、その再来はなりませんでした。
馬淵さんも、前日の討論会がピークだった感じ。
前日と同じエピソードから始まった点、
また田中角栄氏への強すぎるオマージュは、
逆効果だったのではと思いました。
鹿野さんは、頑張ってはいるんだけど、
ちょっと昔の政治家風の言い回しで・・
そんな中、野田さんのうまさが引き立ちました。
どじょう発言等、
『あの演説はなぜ人を動かしたのか』の中で書いた
「ストーリーの黄金律」を
うまく使っていたのが印象的でした。
しかもピークを当日の演説会に持ってきて、
前日は生い立ち等のネタを温存したいたのも
戦略勝ちだったと思います。
ただ、あの演説は、相手が同僚議院であることで、
成り立つものでした。
今後、国会等で、国民に対して語りかける時には、
より高いビジョンや志を訴えかけなければなりません。
そのができるかどうかが、
今後、野田さんが国民からの支持を得られるかどうかの
鍵になってくるでしょう。
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