クサカゲロウ なんとユニークな産卵方法 | 驚きの日々!祖師谷公園をめぐる四季

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森林インストラクター。ラジオ体操と太極拳で毎朝訪れる祖師谷公園には樹木や花、昆虫や鳥たちもたくさん。そんな公園の四季の変化をお届けしています。祖師谷公園散歩のお役に立てばうれしいです。なお写真のご利用はお控えください。

クサカゲロウの卵に偶然出会って

興味を掻き立てられることの連続でしたが

なんといっても面白かったのは

細い糸の先端に卵を産むというこのユニークな産卵方法。

 

敵に卵を食べられないための

クサカゲロウの生存戦略の一つなのでしょうね。

 

まるで空中に浮かんでいるような卵。

この卵を食べることができる生物って

なんでしょう?

 

クモの糸に似ているから

うんと小型のクモなら糸を伝わっていって

卵を食べられる?

ホバリングできるハナアブやトンボ、スズメガなどは

食べられるのでしょうか?

このユニークな産卵、

クサカゲロウも考えたものです。

 

そして今回自宅マンションの白いタイル壁に産みつけられた卵は

よくよく探さないと目に捉えることができません。

白いタイルに透明の糸、その先の白っぽい卵。

かなりなまでの保護色です。

しかも雨に当たらず、気づかれない場所を

よく探したものです。

どこに産んだかわかりますか?

卵を発見した7月5日の写真です。

 

ここです!

上の丸がクサカゲロウで下の丸が卵です。

使命を果たした成虫は

翌日にはいなくなっていました。

 

意外にもわずか3日後に孵化。

 

野外では孵化に立ち会うことは叶わず

しかも風雨で糸は乱れ卵も飛ばされてしまったのも

あったかもしれません。

 

しかし一番長いものでは6月28日に卵を見つけてから

7月7日まで最低でも10日間は卵だったのです。

 

条件が違うことで

孵化の期間がこんなに違うものなのでしょうか。

 

色も半室内はずっと白、

野外は白→グレー→黒と変化しました。

 

同じ卵のはずなのですが。

 

疑問は残りますが、ひとまず終了です。

 

最後になりましたがクサカゲロウの簡単な紹介です。

 

クサカゲロウは大きなグループ名(クサカゲロウ科)で、

この仲間は日本には40種ほどおり、身近には10種ほどいる。

クサカゲロウに見られる斑点や紋は、種により異なる。

 

ウスバカゲロウやツノトンボに近い昆虫で肉食性。

幼虫は蟻地獄ににており、歩き回ってアブラムシなどの小さな虫を食べる。

クサカゲロウのクサは、体色の緑色から「草」を連想したのと、

一部の種が臭いので「臭い」のクサからきたと、2つ言われている。