ジューン・ドロップ June Drop 自然摘果 | 驚きの日々!祖師谷公園をめぐる四季

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森林インストラクター。ラジオ体操と太極拳で毎朝訪れる祖師谷公園には樹木や花、昆虫や鳥たちもたくさん。そんな公園の四季の変化をお届けしています。祖師谷公園散歩のお役に立てばうれしいです。なお写真のご利用はお控えください。

ジューン・ドロップ June Drop

6月の滴(しずく)ってなんだと思いますか?

 

今朝のヤマボウシの根元です。

 

なにか同じものがたくさん落ちています。

 

ヤマボウシの実の出来始め(幼果)です。

 

中には赤くなっているものも!

 

見上げるとつんつんと上を向いて

緑の実がたくさんできています。

 

この落ちた実、

または出来たばかりの実が落ちることを指して、

「ジューン・ドロップ」といいます。

 

つまり木が自ら行う摘果作業です。

摘果とは

「果樹園芸で結実が多すぎたり,一部にかたよっていたりするとき、

幼果の間引きを行い、果実の発育と樹勢の維持をはかること(ブリタニカ国際大百科辞典)」

ですが、

じつは木自体もそれを行っているんです!

身の程に適した実の数にするために、

多すぎる実は早めに落としてしまうんです。

 

テニスコートの付近に落ちているこの緑の実も

ジューン・ドロップですね。

さっそく虫のごちそうになってる。

 

春にピンクのきれいな花を咲かせたヒメリンゴです。

 

これは?

黄色く熟しているから、ジューン・ドロップでは

ありません。

 

完熟して落ちたアンズでした。

このアンズも花が終わって実が出来始めた時点で

自然の間引きがあったはずです・・・

 

「ジューン・ドロップ」

名前をつけるとなにか特別な出来事のように

思われてきて、気に入った言葉です。