ここは祖師谷公園のみんなの森と接している畑です。
その一角に薄紫のキクに似た花が清楚に咲いています。
高さは1~2mくらいあります。
つぼみは薄い紫色、花が咲くと花びらはもっともっと薄い紫色です。その花の色から紫苑という色名の語源となったそうです。
平安時代から観賞用に栽培され、『源氏物語』や『枕草子』にも登場します。
葉は細長くて、茎もかなり太くしっかりしています。
ちょうどこの日は厚いうろこ雲がかかっていて、その向うにある太陽を正面にして逆光で撮ってみました。
おぼろ月夜に、シルエットで浮かび上がったシオンのようにも見えませんか?
シオン キク科シオン属。原産地中国北東部、シベリア、朝鮮半島、日本。花を観賞するためによく栽培されている。根および根茎に去痰作用、利尿作用がある。生薬名も植物名と同じく紫苑(しおん)で、杏蘇散(きょうそさん)などの漢方方剤に使われる。
花言葉は「君の事を忘れない」・「遠方にある人を思う」。
そういえば思い出しましたが、春にご紹介したハルジオンは、この秋に咲くシオンに対して、春に咲くことからつけられた名前でした。