みなさん、こんにちは。
「睡眠時無呼吸症候群の治療」
についてお伝えしています。
・睡眠衛生指導
・生活習慣の修正
・CPAP治療
・OA治療(マウスピース治療)
・耳鼻咽喉科的手術
・顎矯正手術
・肥満手術
・舌下神経電気刺激療法
今回は、
「耳鼻科的手術」
をお送りします。
子供の睡眠時無呼吸症候群の場合は、アデノイドや扁桃の肥大が原因であることが多く、手術が選択されることがあります。
大人でも、口蓋垂、口蓋扁桃、軟口蓋の一部を切除して、気道を広げる手術があります。
口蓋垂軟口蓋咽頭形成術(UPPP:uvulo-palato-pharyngoplasty)とも呼ばれています。
全身麻酔手術で、術後1週間ほど入院されているようです。
大人では睡眠時無呼吸症候群の治療として、第一選択とされることはまずないと思いますが、
CPAP治療から卒業したいという思いで手術を受けられる方がいます。
AHIが術前より50%以上減少したものを有効とした場合の有効率は57.9%で、術後AI≦10あるいはAHI≦20が得られたのは40.7%と報告がありますので、効果が出ればCPAP治療の卒業も期待できると思います。
耳鼻科で、手術によりどれくらいの効果が得られそうか予測をしてくれますが、効果には個人差があり、最終的には手術してみないとわからないです。
せっかく手術を受けたのに、結局CPAP治療を卒業できないということもありえます。
実際に経験した方のお話では、術後かなり痛くて、飲食がなかなか大変なようです。なかには味覚が変わったと言われた方もいました。
「合併症:軟口蓋の閉鎖不全 8.1%、咽頭違和感 31.2%、嚥下への影響 17.7%、味覚異常 8.2%」 の報告あり。
なお、美容整形の分野では日帰り手術で軟部組織にレーザー照射を行い収縮させるという治療があるようです。
これは無呼吸を伴わないいびきの緩和目的に施術されていますが、睡眠時無呼吸症候群の治療としては推奨されていません。
耳鼻科では鼻閉の治療もしてくれます。
鼻閉は睡眠中の無呼吸を増悪させる要因となり、またCPAP治療の妨げにもなりえます。
(鼻マスクの装着が苦しい)
鼻閉の治療だけで睡眠中の無呼吸が十分に改善することは少ないですが、鼻腔の狭さがいびきの原因になっている場合には、いびきの緩和をいくらか期待できるかもしれません。
鼻の通りが悪いと感じる場合には耳鼻科にも相談してみてください。