みなさん、こんにちは。
血圧値とリスク層により、
下の図のように低・中等・高リスクに患者さんを分類することができます。
(日本高血圧学会 高血圧治療ガイドライン2019より)
リスク層とは、予後に影響する因子の有無でリスクを層別化したものです。
予後に影響する因子として、
年齢(65歳以上)
男性
脂質異常症
喫煙
脳心血管病(脳出血、脳梗塞、心筋梗塞)の既往
非弁膜症性心房細動
糖尿病
蛋白尿を認める慢性腎臓病(CKD)
があげられています。
そして、
血圧とそのリスクにより治療を開始していきますが、いずれであっても
「生活習慣の修正」が治療の基本
となります。
(日本高血圧学会 高血圧治療ガイドライン2019より)
では「生活習慣の修正」ってなんでしょう?
「生活習慣の修正項目」
1.食塩制限6g/日未満
2.野菜・果物の積極的摂取
飽和脂肪酸、コレステロールの摂取を控える
多価不飽和脂肪酸、低脂肪乳製品の積極的摂取
3.適正体重の維持:BMI25未満
4.運動療法:軽強度の有酸素運動(動的および静的筋肉負荷運動)を毎日30分、または180分/週以上を行う。
5.節酒:エタノールとして男性20~30ml/日以下、女性10~20ml/日以下に制限する。
6.禁煙
(日本高血圧学会 高血圧治療ガイドライン2019より)
注意:カリウム制限が必要な腎障害がある患者では、野菜・果物の積極的摂取は推奨しない。肥満や糖尿病患者などエネルギー制限が必要な患者における果物の摂取は80kcal/日程度にとどめる。
これによって下図のような降圧効果が得られるとされています。
めちゃくちゃ大きな効果とまでは言えないかもしれませんが、
以前に高血圧②でお伝えした「収縮期血圧4mmHg低下」は達成できそうな感じがしますね。
次回から、
この「生活習慣の修正」を詳しく見ていきます。