先日、妻がうつ状態となった時に、仕事が効率よくこなせないという話をしていました。そこで考えてみたいのは、まず仕事が効率よくこなせない人の特徴です。
慢性的先延ばし癖
「慢性的先延ばし(chronic procrastination)」を研究しているジョゼフ・フェラーリ教授(米デポール大学)によれば、仕事が効率的にこなせない人の特徴として「先延ばし癖」が見られるとのことです。
この先延ばし癖がある人は、3つの特徴がみられるとのことです。
1.自己肯定感が低い
自己肯定感とは、自分自身を価値のある存在だと思える気持ちのことを指します。自己肯定感が低い人は、自分に対する肯定的な評価が少なく、自分を十分に認められていないと感じがちです。
自己肯定感が低い人には以下のような特徴が見られます。
・自分の良いところが見つけられない
・自分の価値や長所を過小評価する
・他者からの賞賛や称賛を素直に受け入れられない
・些細な失敗を過剰に気にする
・自分には「できない」「ダメだ」という呪縛がある
このように、自分への肯定的な見方や自信が持てないため、なかなか前を向いて行動できません。つい自分を卑下したり、能力を過小評価したりしてしまうのです。
さらに、自己肯定感の低さは「先延ばし癖」とも関係があります。重要な課題に取り組めずに先送りしてしまうのは、「自分にはできない」と決めつけているためです。失敗を恐れて行動できないという悪循環に陥りがちです。
2.自意識過剰である
自意識過剰とは、自分自身の内面に注目が行き過ぎた状態のことを指します。自分の振る舞いや他者からの評価を過度に気にかけすぎるあまり、作業や課題に集中できなくなる傾向があります。
自意識過剰な人の特徴として以下のようなことが挙げられます。
・他者からどう映るかを常に気にしている
・自分の行動を客観的に見つめ、過剰に分析してしまう
・自分の短所や欠点ばかりに目がいってしまう
・過去のミスや失敗を後悔し続ける
・完璧を求めすぎて、なかなか行動に移せない
このように、自分自身に過度に注目が向いてしまうと、本来の作業や目標に集中できなくなってしまいます。些細なミスが気になって仕事が手につかなくなったり、他者の目を気にし過ぎて萎縮してしまったりと、生産性が下がる要因になります。
3.セルフ・ハンディキャッピングをやりがち
セルフ・ハンディキャッピングというのは何か嫌なことをしようとすると、最初に掃除から入ったり、周りのものを片付け始めたり、何か理由をつけて嫌なことを遠ざけようとする行動を言うそうです。これ、こんな名前がついているんですね。
■引用元:定時に帰る方法とは? 基本の仕事術3選
時間管理がうまくいかない人の特徴
ではいわゆる仕事が遅い人の特徴はどんなものがあるのでしょうか?
タスクの管理や把握が粗い
仕事に追われるばかりで、自分が担当しているタスクや締切を適切に管理できていません。スケジュールを立てられていないため、取り組む順番が定まらず作業が滞りがちです。
ちなみにこれの解決策を探していると、クラウドのサービスを利用するなどして、ToDo管理をすればいつどこからでも参照できるので良いですよというものがありました。私はこれ派です。すべてGoogleに情報を集約しています。
タスクに優先順位をつけていない
全てのタスクに対して同じように取り組もうとしてしまい、重要度や緊急性を考慮できていません。結果的に、重要なタスクが後手に回り、期限に間に合わなくなったりしてしまいます。
タスクにかかる時間の見積もりが甘い
各タスクにかかる作業時間を過小評価してしまうため、計画から遅れが生じてしまいます。集中力の必要な作業や膨大な量の作業を軽視してしまい、思ったより時間がかかってしまうことが多々あります。
関係者とのコミュニケーションが不足
タスクに関する情報が不足しているため、タスクの全体像が掴めず、時間管理が難しくなります。事前の準備や下準備の見積もりを誤ってしまいがちです。
これ以外にもう一つ、面白いコツを挙げている人がいました。それは、あらかじめ仕事が定時より1時間早く終わるようにスケジュールをたてるそうです。これをすると、結果的には何か別の業務が入って提示位に終わるようにはなりますが、この1時間が心の中の余裕にもつながるというものでした。
仕事の時間管理で失敗しない7つのコツ
ではこれらを踏まえ、どうすれば仕事の時間管理がうまくいくのかをまとめてみたいと思います。
1.今の時間の使い方を把握する
まずは自分の1日の時間の使い方を書き出すことから始めましょう。どのタスクにどれくらいの時間を費やしているのかを把握することで、生産性の低い作業や無駄な時間の使い方に気づくことができます。
これ、おそらくルーティンワークを書きだすということだと思います。そうすれば固定でかかってくる作業の時間が把握できますので、優先度も考慮してどれをどの時間にすればいいのかが計画しやすくなります。
2.1日のスケジュールを立てて守る
最初のかきだした内容も考慮して、自分の作業スタイルに合わせて、1日のスケジュールを立案しましょう。細かい単位で作業時間を区切り、休憩時間も計画に組み込むことが重要です。立てたスケジュールを守ることで、集中力を維持しやすくなります。
定時退社できる人の特徴を調べてみると、この休憩時間を決めている人を何例か見ました。おそらく、この時間で気持ちをリセットするのと同時に、作業が押したときは、この休憩時間をバッファとして使うんだと思います。
3.タスクに優先順位をつける
全てのタスクに優先順位をつけましょう。優先度は業務の重要度や緊急性、自分の長け・短けなどを考慮して決めます。優先度の高いものから確実にこなしていくことで、重要な業務が後回しになるリスクを避けられます。
4.特に大変なタスクに集中する
エネルギーが高い時間帯に最も大変で集中力が必要なタスクに取り組むようにしましょう。疲労が溜まる前に一気にできる作業をこなしておくことで、効率的に仕事を進められます。
最初に書いた先延ばし癖を辞めるってことでしょうね。嫌なこと、大変なことを朝いちばんや、休憩直後にこなすことで、後には負荷が軽い仕事ばかりが残るというのは、合理的ですね。
5.似たタスクをひとまとめに処理する
タイプの似た複数のタスクがある場合は、それらをひとまとめにして一気に処理しましょう。全く別種のタスクを行ったり来たりするよりも、集中して連続して作業できるため時間の無駄が少なくなります。
看護師なら、デスクワークを一気に片付けてから、他の動き回る仕事をするなどすれば、確かに効率いいですね。
6.妥当な期限を設定する
期限設定を立てる際は、余裕を持たせることが重要です。計画以上の時間がかかってしまうリスクを考慮して、余裕を持った期限を設定しましょう。あまりに期限が近すぎると、ストレスが高まり生産性が下がる恐れがあります。
7.断るタイミングを知る
他の人からの依頼や会議などで、自分の予定に無理が生じそうな場合は、適切にNOと言えるタイミングを見極めることが大切です。スケジュールを守るためには、無理のある依頼は謝って断る勇気も必要となります。
8.マルチタスクは控える
複数のタスクを同時に行うマルチタスクは、かえって作業効率を下げてしまう可能性があります。片付けづらくなったり、ミスが生じやすくなるのでなるべく控え、ひとつのタスクに集中して取り組むようにしましょう。
これは、調べてみると、マルチタスクしているように見える人も、細分化して優先順位の高いものから順番に処理していて、その細分化がされているので、複数のタスクが同時進行しているように見えるだけで、本当は細分化されたシングルタスクが順次動いている状態となっています。
まとめ
ここまで見てきましたように、時間管理が苦手な人にはいくつかの共通の特徴がありますが、その原因を自覚し、効率的な時間活用法を意識的に実践することで、誰でも上達できます。
本記事でご紹介した効率的な時間管理のコツと、定時退社に役立つ3つの習慣を活用することで、仕事の成果を最大化できるはずです。まずは自分に合った方法を見つけ、継続して実践してみましょう。作業時間を記録するなどして、改善点を確認しながら、自分なりの理想の働き方を手に入れていってください。時間を味方につけることができれば、ストレスなく仕事を済ませ、プライベートの時間も確保できるでしょう。