マッハに施工したICBM(メッキスリーブ)が凄い!! | カワサキ ムサシ

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Z系、750ターボ、マッハ、専門店。
昭和の単車、車が好きな昭和41年生まれの店主のつぶやき。

こんにちは、ムサシです。

先日お客様の依頼で、マッハに井上ボーリングさんのICBMを施工しましたので、そのご報告と感想です。

車輛はH1B
ピストンサイズは既に1.5㎜オーバーの61.5㎜が装着されています。

ICBMはアルミスリーブを制作&メッキを施し、シリンダーに圧入するためピストンサイズが選べます。

昨今の新型車両は鉄スリーブを使用せずアルミシリンダーにニカジルメッキを施したものがほとんどです。
ICBMも同等となります。

メッキ表面が非常に硬く、アルミスリーブなので軽量化を計れフリクションも抑えられます。熱放出も鉄よりアルミの方が優れオーバーヒートの軽減、燃費、パワーにも良い方向で影響します。新型車の指定オイル粘度が5W30とか0W20のようにサラサラのオイルを使用していることからもその効果が伺えます。
 

今回のマッハ、これ以上のオーバーサイズは高圧縮、熱量増加、耐久性低下等懸念があるためICBMにてSTD の60㎜で依頼しました。

 

 

 



車輛に合わせてスリーブを制作、メッキ処理、圧入、シリンダー上面研磨 仕上げはシリンダーに合わせ手作業で吸、排、送気ポートを研磨です。
ここまでの加工や作業を行うのですから、決して高く無いと思います。


何より組んだ時の感想ですが、手回しのクランキングがいつもよりか軽く感じ、始動~試乗しましたが音が静かで回転も滑らか。
非常に好印象です。


メーカーの話では、ICBM(硬質メッキシリンダー)はフリクションが極めて少ないので特に慣らしは必要ないとの事。
また2ストに対してですが、オイル切れの焼き付きが有ってもシリンダーまで傷つくことは稀でホーニングのみで修復できる事の方が多いそうです。

2サイクルのみならず4サイクルにも有効なのでレストアを考えているオーナー方々、検討されてはいかがでしょうか?