この地方としては観測史上最大の台風被害に見舞われ、先の東日本大震災を超える犠牲者が出た岩手県岩泉町を視察して来ました。

まず、岩手県庁を訪問し、達増知事と意見交換の後、岩泉町役場で町長をはじめとする町幹部の方々と意見交換、続けて被災地に向かいました。

テレビで連日報道されていた老人施設では本当に傷ましい台風の爪痕を目の当たりにし、衆議院災害対策特別委員会一同で合掌致しました。

天井から10センチくらいのところにハッキリと濁流の跡が残っており、お亡くなりになった入所者、家族はもとより、施設職員の無念であったことと推察します。あらためて心より御冥福をお祈り致します。

河川側からではなく、反対の道路から濁流が押し寄せたとのことです。
また、当時は激しい雨が降っていたそうです。

結果的には、早く避難しておけば良かったということになりますが、もし、豪雨の中に高齢者を避難させ、濡れて冷え切った身体で肺炎等を併発し生命を落とすことになっていたとするならば、逆に雨の中を避難したことが責められることも考えられます。

私も病院管理者の経験があり、日頃から頭を悩ましている問題です。
昨今、マニュアル化が流行っていますが、そういった次元の問題ではなく、有事の際に、現場で的確に、臨機応変に対応できるようにしておく職員教育が一番なのかと思います。

東京23区の1.6倍強の面積を有し、本州最大と言われる岩泉町の復旧復興には、「地方創生」の根幹に関わる大きな課題が山積していました。

岩泉町 伊達勝身町長の「川の水は徐々に増えるものと思っていた」との言葉は、政治家として、リーダーとして、様々な意味を含むと感じます。
極めて深く聞き留めました。
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